1977年9月5日、探査機ボイジャー1号が打ち上げられました。
1979年1月に木星、1980年11月に土星へと到達し、その後は太陽系の
外へ向けて、飛行を続けました。そして、2013年頃に太陽圏を脱出し、
星間空間に飛び出した初めての人工天体となりました。
ボイジャー1号は現在も活動を続けており、2017年11時点では地球から
約210億kmの距離を時速6万km以上で飛行中です。ここまで遠いと、
地球との交信には20時間近くかかってしまいます。
11月28日には地球との交信をこれからも上手く続けるため、ボイジャー
の向きの調整が行われました。その時に使われたのが、本来は軌道修正
に使われるTCMスラスターで、実に37年ぶりの作動でした。しかも、
初めての姿勢制御への使用でした。
11月29日にはTCMスラスターがちゃんと作動したことを知らせる信号が
届き、ボイジャー1号の寿命を数年延ばすことができました。
40年以上も宇宙を飛び続けて、37年ぶりの使用にも耐えうる装置を
搭載しているなんて、ボイジャーとそれを作った人たちに感服です。
(画像:NASA)