在来道が通行出来ないという事は大天井ヶ岳を行くか林道を行くかしかない。
これからの事を思うと体力を温存したいので私は林道を歩く事にした。
私以外の人は大天井ヶ岳に向かったが・・・
今日は脇ノ宿跡でこっしー達と合流する予定なので是が非でも着かねばならない。
よって起床は5時に設定したが4時過ぎには周りが起き始めた。
もう少し寝ようとしたが気になって寝れない・・・ならば私も準備しようとヘッドライトを照らしながら朝食の準備をした。
その甲斐もあって6時に準備完了し昨日会った女性と別れのあいさつをして二蔵を後に歩き始めた。

林道吉野大峯線も林道高原洞川線も去年の台風の傷跡が未だに復旧されていなかった。
生活道路の復旧が優先されるのは解るけど、放置していたら今年の梅雨や台風でさらに崩落が進むのではなかろうか。

荒れた林道をトボトボ歩いていると突然切り開けた広場に出た
ポツンと東屋が建っているがこの広場の目的はなんだろう?
林道を歩くと体力の温存になるかも知れないがつまらないねぇ。
途中に咲く山桜が唯一の楽しみだった。

昨日の女性に「五番関トンネルの手前に滝があるので楽しみにして歩いてね。」と言われていた大天井滝に着く。
確かに見事な滝だなぁ。写真を撮ったりしてなんだかんだで20分ここで休憩をした。
しかし、重いなぁ。不必要な物をもう一度洗い出して持って帰ってもらおうかな?
みんな今頃バスに揺られているのかな?寝坊してないかな?

8時20分トンネルを抜け五番関の登山口に着く。
桜が綺麗に咲いていた。
ここから五番関までの急坂に備え小休憩をしてから登り始めた。
今日も日差しが強いなぁ。。。

8時47分汗だくになりながら五番関に到着。
先客は二人、共に見覚えがあった。
一人は二蔵小屋から林道へ向かう時にすれ違った人で8日間で熊野本宮を目指しているという、ちょっと小太りな人。
もう一人は二蔵でキャンプしていた人だが・・・?三人組では?話をすると二人とはペースが違うので別行動をしているそうだ・・・
そういえば昨日も2時間弱ほど遅れて来たなぁ。先着の二人は来る人来る人に遅れている人が居たか聞いていた。
そんなに心配なら一緒に行動したら良いのに・・・
その人は靴も靴下も脱いで休んでいたが二蔵でキャンプしていたので声もかけやすかった。
縦走している人は「今日は何所まで?」を儀式のように聞く。
その答えが私の目的地より遠いなら安心し、同じなら頑張らないと、短いなら短縮を検討する。
その人は小笹宿と言ったのでほぼ同じかぁ、と思ったが・・・あれ?
従来道が使えないと知った二人は明日は行者還小屋まで歩くのにと心配していたのを思い出したので聞いてみた。
行者還小屋が今日の目的地で小笹宿は他の二人と一度おちあう予定であると・・・
行者還小屋ってあんな遠くやのに今頃ここに居たら着かんやろ・・・もうグロッキーみたいやし
休憩していると続々と二蔵宿でキャンプしていた人達が来た。
関東からの4人組みやあの女性とも再会し賑やかになった。

女性と再度別れて女人結界門を潜り歩き出す、トレイルが崩落していて危険回避の為に斜面を直登し崩落現場を迂回していると
後から来た人が崩壊場所を無理に渡り始めた為に落石させないように動けなくなったりしたので中々進まない。
後で知ったのだが五番関から迂回するルートがあったらしい・・・
9時48分に鍋カツギ行者に着いた。
この辺りから尾根道に出るので気分良く歩けるだろう。

んーやっぱ左右に展望がある尾根道は気持ちが良い。
疲れた身体に・・・やっぱ動かんなぁ。
後から来た人にどんどん抜かれて行く、私が抜きつ抜かれつした三人組の一人にも追い付けなくなった・・・
今日は小笹で・・・あっ!こっしーテント無いんやったなぁ。合流出来ない段取りにしとけば・・・

今宿跡を超えた辺りで山上ヶ岳が見えた、その反対は大天井ヶ岳も見える、いつの間にか大天井ヶ岳と同じ高度になっている。
鎖場を登りその後は下ったり登ったり下ったりして洞辻茶屋に11時10分に到着した。

山上さんの戸開けがまだなので茶屋は閉まっているが屋内は座るところがあって風も通るので休憩には丁度良かった。
奥の方では、あの人が昼寝をしている行者還まで行けるんだろうか?
ここで昼食と大休憩をしていると戸開けの準備の為に登ってきた信者の人と話をした。
役小角が修行した大峯山は1300年を超す歴史があり世界中にその存在を知られている。
信者の方が言うには最近は外国人の登山者も多くなってきたと言っていた。
茶屋で30分休憩を取り右手に稲村ヶ岳を見ながら山上さん目指して登り始めた。
木道の階段はストックも突けないので辛いが少しずつ頑張って登った。
ふと、上の方から「ちょっと、待ちなさい。あっ!こら!待ちぃ!」と聞こえてきた。
何事かと思ったが、どうやら女性が女人結界を破り入山していたみたいで逃げて行ったようだ。
逃げるんなら入山しなかったら良いのに、女人禁制については1300年の歴史とか言われているが、
地元の洞川の女性が女人禁制を支持している限りは支持しようと思う。

12時50分に山上ヶ岳に到着した。
戸開けがまだなので戸の前で参拝を済ませ日陰で一休み。
ここまで来ると脇の宿跡まで辿り着けるだろう。
休んでいると縦走している人が続々と集まってくる。
ここでもはやり「今日はどこまで?」と水場についてが話の中心となる。
他の人は小笹宿であったが行者還の人は未だ私の後ろ・・今頃山上さん目指し登ってるのかな?
ここまで来ると吉野スタート組と洞川スタート組とに分かれる。
吉野組は大体が二日目であるが早朝に吉野の竹林院を出発した強者も居る。

山上ヶ岳から投地蔵辻の向こうに大普賢岳を望むことが出来る。
こっしー達は今頃登ってる時間じゃないかなぁ?
今日は天気が良いから展望も素晴らしいんやろうなぁ。
去年は投地蔵辻から山上さんまでの間で残雪に悩まされたのを覚えていて今回はアイゼンを持参して来た。

アイゼン持参も使う事無く13時50分に小笹宿に着く。
山上さんで知り合ったソロと二人組が同時刻に山上さんをスタートしたがソロの人はガンガン進み距離が離れて行った。
小笹宿に着くとソロの人は既にテント設営も終わりかけていた。
強者が多くて登山初心者の私はなんか自信なくしてしまった。
脇の宿跡には水場が無いのでここで6Lの水を汲むことになる。
当然6Kgの重量増となりザックの重量は30Kg弱となった。
歩荷のトレーニングでも30Kgは無いぞぉ。
肩に食い込むこの重量・・・しかも水は後から容れているのでザックの上の方にあってバランスが悪い。
小笹宿からの登りが異常に辛かった。
尾根道は倒木が多く行く手を遮り下を潜る場合はストックを短くしてしゃがんで潜るがしゃがんで踏ん張るので危うく・・・

阿弥陀ヶ森にある女人結界門付近の沢に水が流れている・・・ここで汲んだら良かった。
でもあの程度なら何時も出ているとは思えないから期待出来ないだろう。

14時57分に今日の宿泊地の脇ノ宿跡に着いた。
どうやら、こっしー達は未だ来ていないようだ・・・それとも来ないのか?
連絡の取りようもないので18時頃になっても来なかったらどうしたら良いんだろうか?
一休みしてテントを設営しているとこっしー達が現れた。良かった、無事に集合出来たなぁ。

こっしーとT君とY君の三人は今日、バスで和佐又口まで来てヒュッテで水を汲んで大普賢岳を登って脇ノ宿跡に来たのだが、
T君とY君は今回が初めてのキャンプ道具を背負っての登山だったので少し心配であったが何事もなく良かった。
キムチ鍋の良い匂いを嗅ぎながらアルファー米とマルタイの棒ラーメンを腹に納めキムチ鍋も少し戴いた。
荷物を減らしたいから仕方ないがアルファー米と棒ラーメンが当分続くと思うとうんざりするよ。
二日目で思うんやから最後まで持つのかなぁ。
しかし、こんなに働くこっしーを初めて見たぞ。
こっしー曰く「私と知り合う前まではちゃんとしてたんや!」とか
山仲間も少しずつ増えて来てるので今後の活動は楽しくなりそうだ。
とりあえず今晩は楽しもう。
※二蔵6:08−8:47五番関9:10ー9:48鍋カツギ行者9:50−11:00洞辻茶屋11:40−
12:50山上ヶ岳13:10−13:50小笹宿14:10−14:47阿弥陀ヶ森14:48−14:57脇ノ宿