万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

ガラスの搭、そして美しい映像

2010-07-14 08:53:15 | 万華鏡ブログ
中里保子さんの最新作にして、またもや大作をご紹介します。先日ご紹介したザ・ブリュースターカレイドスコープソサエティ、コンベンションでの受賞作「Kaleidoscope History Book 2010」と並行して製作され、京都万華鏡ミュージアムの開館6周年を記念して、展示されている「京都タワー」です。ビルの部分は積層ガラスで作られています。5ミリ、3ミリ、2ミリのガラスを200枚以上重ねて接着しているそうです。



スカイラウンジの部分はダイクロイックガラス、ステンドガラスを組み合わせています。展望台は、スランピングとサンドブラストの技法で作られています。内部のLEDの光がガラスの搭の先端まで抜けるようになっています。
覗き口はビルの屋上部分で、真鍮の板に大きく2か所くりぬいているところです。この覗き口の形は、ちょっと変わっていますね。石庭の石に見立てているそうです。大きく開けてあるので、目を離して覗くことができます。

そして2つの覗き口から、3つのミラーシステムを通してとても素敵な映像を見ることができます。一つめの覗き口から見えるのは、「てまり」をイメージした球体の映像です。テイパードミラーシステムです。

そしてもう一つの覗き口からは2つのミラーシステムの映像が見えます。最初の映像は4ミラーシステムです。

西陣織や帯地を思わせる映像表現です。そして同じミラーシステムから、こんな映像も見えてきます。


全く雰囲気の違うこの映像を生み出しているのは、1枚のホイールです。外からは通常見えない部分ですが、これ自体が素敵な作品のようですので、作家さんのご了承を得て、ご紹介したいと思います。

このオブジェクトホイールはビルの中にありますが、屋上のスカイラウンジを回すとボールベアリングの使用により、スムーズに回転します。白と黒の2種類の背景色が映像の雰囲気をがらりと変えているのですね。一つ一つ選ばれたオブジェクトは、京都の季節の流れを色で表し、着物や帯の柄を連想させるように配置してあるとのこと。絵を描くようにデザインされた、とてもきれいなホイールです。
同じ覗き口から見える別のミラーシステム(3ミラー)の映像です。


30-60-90度の直角三角形に組まれたミラーを通して、京友禅のイメージを表現します。
京都らしさや日本の美を、さりげなく、しかし心に残る映像として優雅に表現された中里さんの作家魂を感じる作品になりました。
7月17日は、中里保子さんによる万華鏡教室も予定されています。教室は定員いっぱいのようですが、作家さんにお目にかかれるかもしれません。

Comment
この記事をはてなブックマークに追加