町田東急の屋上にあるプラネタリウム、「スターホール」が今月末で閉館する。
それまでにもう一度足を運びたいと思い、先週の日曜日に町田へ行った。
昔渋谷にあった五島プラネタリウムや、現役の池袋サンシャインの
プラネタリウムに比べて規模は小さいけれど、ここの解説は超一流。
その回ごとのお客さんの反応に合わせて、流れるように話を進めていく技術は本当にすばらしい。
優しくてやわらかくて、親しみを感じさせてくれる伸びやかな声。
こんな解説を生で聴くことができるなんて、とても贅沢だ。
最後のプログラムは最新の天文ニュースからギリシア神話まで、
星の話題がまんべんなく詰まっていてプラネタリウム集大成の感がある。
天文部にいたころに調べていたヘールボップ彗星、毛布にくるまりながら探した、しし座流星群。
美しくも哀しいふたご座の物語、忘れかけていた春の大曲線。
シリウス、リゲル、アルデバラン、カペラ、アルクトゥールス、デネボラ。
懐かしい星々の名前を聴き続けている間、なぜだか涙が止まらなかった。
暗いのをいいことに、ぼろぼろ、ぼろぼろ泣いた。
私は地元の人間ではないし、ここへ来るのもたったの二度目なのに、
いったいどういうわけなのだろう。
「プラネタリウムを観に来た子供たちが、
親になってまたその子供を連れてこられるような場所にしたい」
スターホールのこの理念は、平凡でありながら実は世の中で一番大切な願いなのかもしれない。
地域に根ざすこと、ささやかな幸せを確かめること、遠くの宇宙へ思いをはせること。
私が泣いたのは、そんないとおしいものたちが、
もうすぐ消えゆこうとしていることに対して、何かを感じたからに違いないのだ。
上演が終わった後、しばらく館内の展示物を眺めていた。
解説員の方が、お客さんのひとりひとりに挨拶をしている。
私も本当はこんな気持ちを伝えたかったのだけれど、妙に気恥ずかしくて
ただ、「ありがとうございました」としか言えなかった。
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