史上最大の環境規制と言われている、欧州化学物質規制のREACH規制が6月より始まりましたーその3
REACH規制が施行される背景
EUではすでにRoSH指令が施行されていますが、この指令とは簡単に言うと
<基準以上の特定有害物質を含むパーツ、本体を使用している電気、電子商品は使用、輸入してはいけない>と言う指令で、この指令で特定されている特定有害物質は、鉛、水銀、カドニウム、六価クロム、PBB,PBDEの6種のみとされています。この6種の特定有害物質は化学物質ですが化学物質は現在3000万種が登録されています。
1970年はわずか500万種でしたのでこの37年間で6倍に増えたことになります。
そして
これからも新しい化学物質が増加することは確実です。その為、尚厳しい化学物質の規制が必要でその為にREACH規制が施行されることになりました。
既に記しましたが、企業はRoSH指令の6種のみでなく、全ての化学物質について安全性評価を義付け、その情報を登録させられます。
これまでは、すでにある化学物質の規制には甘かつたのがこれからは厳しくなります。違反に対しては、EU各国が各自で罰則を決め施行します。
その為、EUへ輸出する企業は製品や部品の材料の成分表の作成や、生産工程の化学物質管理でたいへんだそうです。
世界の工場と自負しているが、これまで環境には関心の少なかった中国の工場もたいへんです。
6月の施行の前に最初の被害にあった工場があります。
今年、中国の企業が中国製のタイヤをEUに50,800本輸出したが、タイヤの化学物質がREACH規制の基準以上であつた事を理由に全品返品されたそうです。(このタイヤが未だ規制の甘い日本向けに再輸出の可能性もあります???)
今後は、日本版REACH規制も施行される事は確実です。
施行されると又日本国中大騒ぎで? 化学物質に代わる天然素材の開発が盛んになりその影響で、意外な商品の値上がりが出そうです、、、
日本古来の環境に優しい天然素材の柿渋が世界的に見直される日も近い気がします。