俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1日12日(木)

2017-01-12 11:57:41 | 日記
 藤沢
★きらきらと靴かがやせ冬の坂  正子
藤沢は遊行寺坂を想い、拝読しました。冬の坂を往くのは、おそらくハイヒールでもブーツでもなく、正しく歩くためのスニーカーでしょう。斜めに指す冬の日が足もとを照らし、その健康的な歩みが「きらきらと」日を返しながら、進みます。洒落た景色の中に、強さがうかがえる、美しい御句と存じます。 (川名ますみ)

○今日の俳句
凧揚の空に続く多摩川の空/川名ますみ
多摩川の河原は、野球場やテニスコート、広場などがある。広場には風もあって、凧揚げには格好の場所。揚がる凧には、そこの空だけでなく、多摩川の空の続きがある。(高橋正子)

○檸檬(レモン)

[レモン/横浜日吉本町]

★檸檬青し海光秋の風に澄み/西島麦南
★冷蔵庫レモンスライス蔵ひ置く/宮津昭彦
★レモン切るより香ばしりて病よし/柴田白葉女
★嵐めく夜なり檸檬の黄が累々/楠本憲吉
★暗がりに檸檬泛かぶは死後の景/三谷昭
★舌平目半切檸檬絞りけり/能村研三
★恋ふたつレモンはうまくきれません/松本恭子
★レモンはいつも人を信じている彩だ/徳永操

 レモン(檸檬、英語: lemon、学名: Citrus limon)は、ミカン科の1種で、柑橘類の1種の常緑低木。またはその果実のこと。原産地はインド北部(ヒマラヤ)。樹高は3mほどになる。枝には棘がある。葉には厚みがあり菱形、もしくは楕円形で縁は鋸歯状。紫色の蕾を付け、白ないしピンクで強い香りのする5花弁の花を咲かせる。果実はラグビーボール形(紡錘形)で、先端に乳頭と呼ばれる突起がある。最初は緑色をしているが、熟すと黄色になり、ライムにもよく似ている。
 レモンは柑橘類の中では四季咲き性の強い品種である。鉢植え・露地植えのいずれでも栽培が可能であるが、早期の収穫を目指す場合は鉢植えの方が早く開花結実する。栽培品種の増殖は主に接木・挿し木で行なわれる。日本での栽培地は主に、蜜柑などの柑橘類の栽培地と同じである。
 主に果汁を食用に利用する。非常に酸っぱく、pHは2を示す。レモンを絞るには専用のレモン絞り(スクイザー)が用いられることが多い。薄く輪切りにした果実は、紅茶の風味付けにしたり(レモンティー)、切り込みを入れてグラスの縁に差し、コーラなどの炭酸飲料やカクテルの飾りにされる。
 レモンを題材とした作品に、梶井基次郎『檸檬』:主人公が檸檬を爆弾にみたて、丸善を爆破する幻想に駆られる物語、さだまさし『檸檬』:梶井の小説をヒントにしつつ、舞台を御茶ノ水に置換え、青春時代の恋愛の無常さを描いた楽曲、ヨハン・シュトラウス2世 『レモンの花咲くところ』(シトロンと訳す場合もあり)、高村光太郎 『レモン哀歌』妻智恵子との死別を書いた詩、などがある。


◇生活する花たち「冬桜・水仙・万両」(横浜日吉本町)

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