俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

12月19日(火)

2017-12-19 19:56:07 | 日記
★木賊生う地より突き立つ濃き緑  正子
庭園などで緑の茎が真っ直ぐに立ち揃っているのを時折り見かけます。木賊はつくしの親戚と聞きましたが確かにつくしと同じ姿に生えているなと改めて知ることが出来ました。「地より突き立つ」の表現がぴったりで地下茎から活き活きと生えている木賊の力強さを感じます。(佃 康水)

○今日の俳句
出漁や妻に焚き火の温み置き/佃 康水
出漁まで夫婦で焚火をして体を温めていたのだが、体も温もって、妻を残して船音もかるく漁に出て行った。漁師夫婦の情愛が焚火をとおして温かく詠まれている。(高橋正子)

●よく晴れた。昨日は最高気温9度。今日は13度。12日に葬儀で川崎にでかけた帰り、信之先生のベルトを買った。今朝、長さの調節をしようとしたが、ちょっと手こずった。安いせいだということが何度も頭をよぎる。実はベルト通しの輪をベルト調節の金具に入れ込んでいたことによるものだった。

冬の朝紅茶の香りぞんぶんに    正子
冬の夜カーテン越しの外の灯り   正子

○太藺(ふとい)

[太藺/東京白金台・自然教育園]

 フトイ(Scirpus tabernaemontani C. C. Gmelin)とはイグサに近い姿のカヤツリグサ科の植物である。「フトイ」という名前は「太い」ではなく「太藺」、つまり「太い藺草」の意味である。実際にはイグサ科ではなく、カヤツリグサ科ホタルイ属に属する。ただし、その姿はさほどイグサに似ている訳ではない。
 湿地や浅い池などに生育する大柄な多年草で、高さは2m近くにもなる個体もある。地下茎は太くて横に這い、全体としてはまばらに花茎を立てて大きな群落を作る。地下茎の節から花茎を直立させる。花茎の基部には鞘があって、その先端は少しだけ葉の形になる。しかし花茎の長さに比べるとあまりに小さく、目立たない。花茎の断面はややいびつな円形。
 花茎の先端には花序がつく。いくつか枝が出てその先端には小穂がつき、小穂の基部からさらに枝が出るようにして多数の小穂が散房状につく。花序の基部には苞が一つあるが、花序より短くて目立たない。そのためイグサのようには見えず、花序が花茎の先端に上を向いてついているように見える。日本全土に分布する。
 日本では、時に庭園の池などで観賞用に栽培される。フトイの変種であるシマフトイは花茎に白い横縞模様があり、鑑賞価値が高いものとして栽培されている。国外では、チチカカ湖に自生するフトイの一種・トトラ(スペイン語: totora; S. clifornicus subsp. totora T. Koyama)がよく知られている。トトラは、湖上の民・ウル族の暮らしを全面的に支えている。 ウル族はトトラを刈り取って乾燥させ、その束を水面上に大量に積み重ねることによって浮島を作り、トトラで葺いた家をその上に建てて、水上の暮らしを営む。家の傍らに畑をもつ際にはトトラの根がその肥料にもなる。漁に用いる舟や移動用のボートもトトラから作るほか、食材、お茶、燃料、薬、身装品(帽子など)など、生活のあらゆる場面でトトラが用いられている。観光客相手にはトトラ細工が欠かせない土産品となっている。


◇生活する花たち「柊・茶の花・錦木紅葉」(横浜日吉本町)

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