俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

6月23日(金)

2017-06-23 12:05:51 | 日記
★青蔦に夕日あまねき道を帰る  正子
塀や壁面などに這い上がり、青い艶のある葉をよく茂らせて、風に揺れてみずみずしい青蔦。気持ちのよい道に夕日が隅々まで広く行き渡っている。素敵な道を我が家に帰る作者。幸せが沢山待っています。(小口泰與)

○今日の俳句
郭公や水面にぎわす雲と風/小口泰與
郭公の声があたりに響き、とりどりの形や色の雲が映り、風が起こす漣で水面はにぎやか。そんな静かで明るい景色が素晴らしい。(高橋正子)

○虎尾草(とらのお、おかとらのお)

[虎尾草(とらのお)/横浜・四季の森公園]

★虎尾草や日の通りみち子が通る/磯貝碧蹄館
★虎尾草を摘めば誰もが撫でにけり/小島健
★虎尾草に水やり一日外に出でず/小熊一人
★虎尾草や雨の畦行く犬のおり/小口泰與

 虎尾草は蕾の状態で見るのがほとんだ。虎の尻尾のようだというのだから、じゃあと、捕まえてみたくなる。その感じは猫の尻尾を捕まえる要領だ。アレンジされたブーケに虎尾草がところどころに使われている。園芸種だろうが、薄桃の芍薬と白い紫陽花、トルコキキョウの間から虎尾草がつき出てアクセントになっていた。自然では、丘虎の尾が、横浜四季の森公園の山肌に群生している箇所がある。私の肩より少し高い所で、日当たりが良く風を孕んでいた。梅雨に入る前のことだ。

★虎尾草をおかしと思えばおかしかり/高橋正子

オカトラノオ(丘虎の尾、学名:Lysimachia clethroides )は、サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。APG植物分類体系では、オカトラノオ属はヤブコウジ科に移されている。高さは、50cmから100cm。葉は茎に互生し、葉柄があり、長楕円形で全縁。花期は6月から7月で、白色の小さな花を茎の先に総状につけ、下方から開花していく。花穂の先端が虎の尾のように垂れ下がる。日本では北海道、本州、四国、九州に、アジアでは朝鮮半島、中国に分布し、山野の日当たりのよい草原に自生する。普通、群生する。


◇生活する花たち「紫陽花」(北鎌倉・東慶寺)
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