◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋信之

今日の秀句/7月11日~20日

2017-07-12 07:05:21 | Weblog

7月20日

★千切れ雲浮かべ高きや夏の山/桑本栄太郎
千切れ雲は、一般的には形状がいいにくく千切れたような雲をいうので、それは様々。厚い雲から離れた雲の断片雲も千切れ雲だ。また、白い雲が千切れたように浮かぶのもいう。ここは「浮かべ」があるので、後者とりたい。高い夏の山の静けさと涼しさを思う。(高橋正子)

7月19日

★お土産はパリの香水一つだけ/廣田洋一
お洒落なパリの街の土産一つが、香水というのは、香水の一滴のように、気が利いている。パリと香水がノスタルジックな映画のように思える。(高橋正子

7月18日(2句)

★コーヒーを入れる手元に夏朝日/多田有花
キャンプで飲むコーヒー、庭で飲むコーヒー。ベランダで飲むコーヒー。手元に朝日が射しこんだりすると、キャンプの朝のような気持になれる。野外で飲むコーヒーは、そしてこの句は、心身をリフレッシュさせてくれる。(高橋正子)

★小流れを分かつ大石日日草/小口泰與
庭の流れか。小さな流れを大きな石が分けている。そこに日日草が咲き、小さな流れが涼しそうな景色を作っている。(高橋正子)

7月17日

★雲の峰利根本流の洋洋と/小口泰與
坂東太郎の名前をもつ利根川は、多くの支流を集めた本流は「洋々と」流れる。湧きあがる雲も堂々としたものだ。暑い盛りではあるが、暑さにげんなりしない、堂々と、そして洋々とした心持が大切と思われる。(高橋正子)

7月16日(2句)

★弁天に詣でて終わる夏の旅/多田有花
旅のしまいには、そこになにか神仏があれば、無事な旅の感謝やけじめとして、お参りするのも自然なことだ。弁天は財や豊穣の神でもあるが、芸能や言葉の神様でもある。そして女神である。俳句が上達しそうな。(高橋正子)

★夏萩の坂に風吹き憩いけり/桑本栄太郎
まだ暑さの盛りだが日の光の色が少し黄ばんで見える。夏の終わりから秋の初めに咲く萩を夏萩というが、この萩に風が吹くと涼しさを覚える。「憩い」がうれしい。(高橋正子)

7月15日(2句)

★鷺のみが隔ち立をり夏干潟/谷口博望(満天星)
夏の干潟は平らに広がっている。そこに鷺が、間隔をもって立っている。写真のような光景に、風や波音や、日の照り様が眼に浮かんでくる。(高橋正子)

★宵山へ誘う入日や京四条/桑本栄太郎
京の四条から入日を眺める。宵山の賑わいへ誘う入日だ。(高橋正子)

7月14日(3句)

★緑のみ映し行場の水涼し/多田有花
修行場の水に緑だけが映っている。辺りは緑の木々のみ。水に静寂と涼しさが漂う。(高橋正子)

★浜木綿のつぼみ背にして黒揚羽/河野啓一
浜木綿のつぼみを背景に飛ぶ黒揚羽。浜木綿は大きな白い花を開くが、その姿を思っての句。浜木綿と黒揚羽のイメージが鮮明。(高橋正子)

★片陰を求めて道を横切りぬ/廣田洋一
反対側に片蔭がある。そこへ炎天下の道を横切る。炎天の暑さと片蔭の涼しさが対比され、そこにちょとした人の心理が垣間見れて面白い。(高橋正子)

7月13日(2句)

★譲り受く木立ベゴニア花開く/満天星
「譲り受く」ことの喜びが読み手に伝わってくる。下五に置いた「花開く」がいい。(高橋信之)

★カーテンのレースふくらむ涼夜かな/桑本栄太郎
日常の身近な出来事を詠んで、季節を捉えた。季の本質を捉えたのである。「カーテンのレースふくらむ」ところの「風」に「涼夜」を見た。(高橋信之)

7月12日(2句)

★湧水の尽きることなし蛍飛ぶ/多田有花
蛍は水がきれいなところが好きなようだ。湧水がこんこんと湧くところを飛ぶ蛍が幻想的。(高橋正子)

★啄木鳥や飯盒飯のほかほかと/小口泰與
啄木鳥がこんこんと木を叩く音。飯盒のほかほかのご飯。森のキャンプだろうか。楽しい時。(高橋正子)

7月11日(1句)

★虹鱒の群れて観音橋の下/多田有花
虹鱒は川に渡る橋の上から見ると、泳ぐ様子が楽しめる。清流にに泳ぐ虹鱒の姿は、涼しそうに見える。因みに「鱒」は春の季語。「虹鱒」は主に春から夏にかけて出回る。この句の季感は夏としてよい。(高橋正子)
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13 コメント

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お礼 (多田有花)
2017-07-13 08:11:26
信之先生、正子先生
「虹鱒の群れて観音橋の下」を7月11日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
洞川温泉の中を流れる山上川は底の石が透けて見える清流です。
龍泉寺へ向かうために橋を渡っていて、下をのぞくと驚くほどたくさんの虹鱒がいました。
御礼 (小口泰與)
2017-07-13 13:03:39
高橋信之先生、正子先生
7月12日の投句「啄木鳥」の句を今日の秀句にお取り上げ頂き、その上、正子先生には嬉しい句評をたまり厚く御礼申し上げます。今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
有難うございました。
お礼 (多田有花)
2017-07-14 06:20:33
信之先生、正子先生、
「湧水の尽きることなし蛍飛ぶ」を7月12日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
龍泉寺の境内に役小角が発見した龍の口という湧水があります。
そこに蛍がいるという話をきいて見に行きました。
ゆるやかに点滅しながら飛ぶ蛍がとても貴重に思えました。
御礼 (桑本栄太郎)
2017-07-14 17:51:39
高橋信之先生、正子先生
7月13日の今日の秀句に「カーテンのレースふくらむ涼夜かな」の句をお選び頂き、嬉しい過分なるご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。真夏日の暑い日がつづく京都ですが、市内より外れた洛西地区は夕方には涼しい風が出ます。高層住宅と言う事もあり、窓を開けて網戸の状態にて風を通しながら眠る事があります。レースのカーテンが膨らんだり引っ込んだりしています。
御礼 (廣田洋一)
2017-07-15 19:24:36
高橋信之先生
   正子先生
いつも懇切にご指導頂き有難うございます。
7月14日の秀句に「片陰を求めて道を横切りぬ」をお選び頂き、その上正子先生には過分なる句評を賜り、誠に有難うございます。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。
お礼 (多田有花)
2017-07-16 06:02:39
信之先生、正子先生
「緑のみ映し行場の水涼し」を7月14日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
大峯山に向かう一之行場である蟷螂の岩場の様子です。
修験者はまずここで行をしてから大峯山に向かうそうです。
御礼 (河野啓一)
2017-07-16 11:29:51
生、正子先生

7月11日の投句」浜木綿のつぼみ背にして黒揚羽」を今日の秀句にお選びくだされ、まさこせんせいには大変うれしいご句評も賜りまして誠にありがとうございます。
今後ともご指導よろしくお願い致します。
御礼 (桑本栄太郎)
2017-07-16 18:24:40
高橋信之先生、正子先生
7月15日の秀句に「宵山に誘う入日や京四条」の句を適切なる添削の上、お選び頂き嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。四条通り界隈の宵山は夕方の明るい内から人出が増え、賑わいます。阪急電車も一晩中の運転となります。
お礼 (多田有花)
2017-07-17 11:43:13
信之先生、正子先生
「弁天に詣でて終わる夏の旅」を16日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
洞川温泉を後にして、天河大弁財天社へお参りしました。
創建は飛鳥時代といわれる古い神社で、正子先生のお言葉どおり、芸能関係者の参拝が多いそうです。
俳句も上達するとうれしいですね。
御礼 (桑本栄太郎)
2017-07-17 16:35:51
高橋信之先生、正子先生
7月16日の今日の秀句に「夏萩の坂に風吹き憩いけり」の句をお選び頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。
木蔭になっている坂道を買物に出かけました。もうすでに夏萩の花が淡いピンクの色を見せて咲き、心地良い風も吹いていて立ち止まってその風情を楽しみました。
御礼 (小口泰與)
2017-07-18 10:08:30
高橋信之先生、正子先生
7月17日の投句「雲の峰」の句を今日の秀句にお選び頂き、その上、正子先生には嬉しい句評をたまり厚く御礼申し上げます。
今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
有難うございました。
御礼 (小口泰與)
2017-07-19 13:11:43
高橋信之先生、正子先生
7月18日の投句「日日草」の句を今日の秀句にお取り上げ頂き、その上、正子先生には嬉しい句評をたまり厚く御礼申し上げます。
これからもよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
有難うございました。
お礼 (多田有花)
2017-07-19 14:20:34
信之先生、正子先生
「コーヒーを入れる手元に夏朝日」を7月18日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
最近は、お天気がよければベランダに出て朝食を食べています。
夏の朝の空気は清々しく、まだ暑さもなく気持ちのいいものです。

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