◆自由な投句箱①/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋信之

今週の秀句/11月11日~20日

2016-11-12 11:30:52 | Weblog

[11月20日]

★恩師より筆のたよりや石蕗日和/谷口博望 (満天星)
恩師からの便りが筆であったことのあたたかさ。墨の香りまでしそうな石蕗の咲く日和。恩師とのあたたかな心の交流がうれしい。(高橋正子)

[11月19日]

★通院の迎え紅葉の光から/川名ますみ
今日の通院は、辺りの紅葉が耀くばかりの日となった。室内から見る紅葉とは違って、風や日の光を受けて、作者を歓喜して迎えてくれているようだ。(高橋正子)

[11月18日]

★紅葉の光集めて落ちる滝/廣田洋一
紅葉の真っただ中に落ちる滝が絵画のように印象的に力強く詠まれている。(高橋正子)

[11月17日]

★冬菊の門辺にありぬ日差しかな/桑本栄太郎
日差しを受けて冬菊が穏やかで、光をまとっている。見るものの心を穏やかにしてくれる光景だ。(高橋正子)

[11月16日]

★軒深き母屋に白し懸大根/桑本栄太郎
たくあん漬けにするために、大根を干す。雨が当たらないように深い軒下に吊るされることもある。真っ白く洗われた大根は陽があたり、さんさんと輝くばかりだ。初冬の風景として、故郷を思い出す。(高橋正子)

[11月15日]

★南座にまねき上がりてしぐれ来る/桑本栄太郎
「まねき上げ」は、京都の南座で毎年年末に行なわれる歌舞伎の顔見世興行の際に、出演する役者の名を入れたまねき看板を劇場正面に掲げる行事。役者の看板が勢ぞろいして、いよいよ師走を迎える準備が整った。生憎の時雨模様の天気だが、にぎにぎしさにわくわくする気持ちが高まる。(高橋正子)

[11月14日]

★山茶花や花弁ごとに光りおり/廣田洋一
山茶花は椿と違ってにぎやかさのある花だ。たくさん咲いて、花弁ごとが光っている。花弁の一枚一枚が自由に光っている。そんなところに山茶花の花のにぎやかさがあるのだと、気づかされた。(高橋正子)

[11月13日]

★ずいと引き抜く大根の手ごたえ/多田有花
ただ一つのことを衒いなく言った。大根を土から引き抜くときは、地に根を張る大根相応の力をもって抜く。抜ける瞬間の腕に伝わるその手ごたえ。純粋実感とも言おうか。(高橋正子)

[11月12日]

★ランドセル赤城颪に抗しけり/小口泰與
吹き降ろす赤城颪に向い、抗って、体を斜めに、ランドセルを背負った児童が歩き進んで行く。赤城颪に鍛えられるたくましい子供たちへ、励ましの眼差しが読み取れる。(高橋正子)

[11月11日]

★冬の星歩むにつれてまた一つ/廣田洋一
冬は大気が澄み、星の輝きが鋭くなる。歩くにつれて星がまた一つ見つかる。私など視力の衰えや街の灯りで、夜空にきらめく星々をこの頃は見ることはないが、心に灯るように一つまた一つと星が見つかるとうれしい。(高橋正子)
ジャンル:
ウェブログ
コメント (9)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 11月11日~20日 | トップ | ●自由な投句箱/11月11日... »

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
御礼 (廣田洋一)
2016-11-12 20:19:04
高橋信之先生
   正子先生

いつも懇切にご指導頂き有難うございます。
11月11日の秀句に「冬の星」の句をお選び頂き、正子先生には素敵な句評を賜り誠に有り難く御礼申し上げます。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。
御礼 (小口泰與)
2016-11-14 09:58:07
高橋信之先生、正子先生
11月12日の投句「赤城颪」の句を今日の秀句にお選びいただき、正子先生には素晴らしい句評を賜わり有難う御座いました。
これからは毎日のように赤城颪と戦いの日日になります。
今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
御礼 (廣田洋一)
2016-11-15 12:34:39
高橋信之先生
   正子先生

いつも懇切にご指導頂き有難うございます。
11月14日の秀句に「山茶花」の句をお選び頂き、正子先生には素敵な句評を賜り誠に有り難く御礼申し上げます。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます
お礼 (多田有花)
2016-11-16 09:57:12
信之先生、正子先生
「ずいと引き抜く大根の手ごたえ」を11月13日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
大根を持って行ってと言われ、畑に入って大根を抜きました。
正子先生のお言葉どおり、身体が感じた言葉以前の感覚でした。
御礼 (桑本栄太郎)
2016-11-16 19:31:53
高橋信之先生、正子先生
11月15日の今日の秀句に「南座にまねき上がりてしぐれ来る」の句をお選び頂き、嬉しい丁寧なるご句評も頂戴しまして大変有難う御座います。南座に12月顔見世興行のまねきがあがりますと、京の街並みは急激に冬めき、年末へと向かいます。日毎に底冷えの季節到来です。
御礼 (桑本栄太郎)
2016-11-17 19:20:45
高橋信之先生、正子先生
11月16日の今日の秀句に「軒深き母屋に白き懸大根」の句をお選び頂き、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。
先日散策に出かけましたら、少しばかりの大根が干してあり、田舎の懸大根の光景を想い出しました。
御礼 (桑本栄太郎)
2016-11-18 20:04:26
高橋信之先生、正子先生
11月17日の今日の秀句に「冬菊の門辺にありぬ日差しかな」の句をお選び頂き、嬉しい過分なるご句評も頂戴しまして、大変有難う御座います!!。
先日の小春日和の散策にて、門辺に飾ってある小さめの花の冬菊を見かけました。その静謐な
佇まいに、その家に住まいの方の品性を見る思いがしました。
御礼 (廣田洋一)
2016-11-20 09:50:40
高橋信之先生
   正子先生

いつも懇切にご指導頂き有難うございます。
11月18日の秀句に「紅葉の光集めて落ちる滝」の句をお選び頂き、正子先生には過分な句評を賜り誠に有り難く御礼申し上げます。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます
お礼 (川名ますみ)
2016-11-26 23:11:09
信之先生、正子先生、いつも温かいお導きを賜りまして、感謝いたします。なかなか投句選句が敵いませんが、こうしてブログ上で、皆さまの御句と両先生の選を拝見することで、貴重な詩の時間を頂いております。
この度は、拙句「通院の迎え紅葉の光から」に、正子先生のご講評を頂戴しまして、大変、嬉しゅうございます。この初冬は冷え込みが厳しいものの、晴れた日の空の青さ、陽射しの眩しさが、何ともかがやかで、幸せを感じます。ちょうどそんな日の通院の折、仰る通り、並木道の紅葉が「歓喜して迎えてくれているよう」な心地で、車へ乗り込みました。おかげ様で、この瞬間がいっそう心に遺ります。ありがとうございました。

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事