◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋信之

自由な投句箱/6月21日~30日

2017-06-22 11:10:16 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
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今日の秀句/6月21日~30日

2017-06-22 11:09:40 | Weblog

6月23日(3句)

★郭公や此度は暁の九十九折/小口泰與
郭公は今日は暁の九十九折で聞いた。郭公に出会うと嬉しくなる。私も松山市の郊外の我が家で、ひと夏だけ郭公の声を聞いた。あの郭公は、なぜあの夏だけ来たのかと思う。(高橋正子)

★髪洗ふ明日は手術の予約かな/廣田洋一
手術前の一つの手順のように髪を洗い、静かに手術の予約を待つ。淡々とした心境はいろいろ病気や手術の経験もされたと察せられる。手術が良い結果となるようお祈りいたします。(高橋正子)

★柿若葉この大きさよこの照りよ/河野啓一
我が家の戻られての大きな安堵がおありだろう。柿若葉の茂り、その輝きのうつくしさ。思わず「この照りよ」の感動となった。(高橋正子)

6月22日(3句)

★「さつきまで狐が居た」と夏未明/谷口博望 (満天星)
「さつきまで狐が居た」は、そこで狐を見た人の話。見なかった作者は残念な思いだが、夢物語のようで、却って、夏の未明の朝の涼しさを表現している。(高橋正子)

★夏燕田ごとに水の満ちにける/小口泰與
稲の苗が植えられ、水が満々と満たされている植田。そこを颯爽と飛ぶ夏燕。田ごとの水と夏燕が好相性。(高橋正子)

★松葉牡丹二色咲きける庭の朝/廣田洋一
朝の松葉牡丹の元気さに一日の元気がもらえそうだ。一色よりも多色のほうが楽しい花だ。(高橋正子)

6月21日(2句)

★六月の快晴青き水平線/多田有花
梅雨の最中の快晴はうれしいもの。水平線の一色線の青が潔くまぶしい。(高橋正子)

★杜鵑鳴く声聴きに一走り/谷口博望 (満天星)
一走りは車でだろう。一走りすれば、杜鵑の声が聞こえる山里がある。私も先日神奈川県の鶴見川源流の泉を訪ねたとき、辺りの山に鳴く杜鵑の声を聴いた。やっと聞けたという思いだった。(高橋正子)
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6月21日~30日

2017-06-22 10:59:41 | Weblog

6月23日(6名)

●小口泰與
郭公や此度は暁の九十九折★★★★
郭公は今日は暁の九十九折で聞いた。郭公に出会うと嬉しくなる。私も松山市の郊外の我が家で、ひと夏だけ郭公の声を聞いた。あの郭公は、なぜあの夏だけ来たのかと思う。(高橋正子)

雷鳴に言奪われし夕餉かな★★★
空蝉を寿ぐ木木の蝉数多★★★

●谷口博望 (満天星)
灯台を入船出船夏港★★★
凝然と日光浴の蜥蜴かな★★★
菩提樹やトランペットを童子吹き★★★★

●廣田洋一
髪洗ふ明日は手術の予約かな★★★★
手術前の一つの手順のように髪を洗い、静かに手術の予約を待つ。淡々とした心境はいろいろ病気や手術の経験もされたと察せられる。手術が良い結果となるようお祈りいたします。(高橋正子)

どんぶりよりはみ出す穴子天丼食ぶ★★★
夏なればマーブルチョコレートを買いぬ★★★

●桑本栄太郎
大山の頂き背ナに雲の峰★★★★
西日落つ伊丹へ向かう機影かな★★★
西日受くビルの茜や梅田駅★★★

●河野啓一
沖縄忌摩文仁の沖の空の果て★★★
梅雨晴れ間嬉し懐かし我が家かな★★★

柿若葉この大きさよこの照りよ★★★★
我が家の戻られての大きな安堵がおありだろう。柿若葉の茂り、その輝きのうつくしさ。思わず「この照りよ」の感動となった。(高橋正子)

6月22日(4名)

●谷口博望 (満天星)
夏未明陸軍墓地の桐は実に★★★
「さつきまで狐が居た」と夏未明★★★★
「さつきまで狐が居た」は、そこで狐を見た人の話。見なかった作者は残念な思いだが、夢物語のようで、却って、夏の未明の朝の涼しさを表現している。(高橋正子)

日の出見に淋しき夏の朝月夜★★★

●小口泰與
青芝や雨後の朝の雀どち★★★

気に入りの黄の麻服同窓会★★★
夏燕田ごとに水の満ちにける★★★★
稲の苗が植えられ、水が満々と満たされている植田。そこを颯爽と飛ぶ夏燕。田ごとの水と夏燕が好相性。(高橋正子)

●廣田洋一
松葉牡丹炎暑取り込み赤く咲く★★★
松葉牡丹真白き花の夕かげり★★★
松葉牡丹二色咲きける庭の朝★★★★
朝の松葉牡丹の元気さに一日の元気がもらえそうだ。一色よりも多色のほうが楽しい花だ。(高橋正子)

●桑本栄太郎
海風の砂地畑の灼けにけり★★★
夏潮や山陰線のワンマンカー★★★
夏潮の群青色や日本海★★★★

6月21日(5名)

●多田有花
六月の快晴青き水平線★★★★
梅雨の最中の快晴はうれしいもの。水平線の一色線の青が潔くまぶしい。(高橋正子)
山下りて紫陽花の咲く道帰る★★★
焦がれおる植田に降りし今朝の雨★★★

●小口泰與
六月や葉書に切手たしにける★★★★
此処のみに日矢射しにけり透百合★★★
何となく机離れず日日草★★★

●谷口博望 (満天星)
杜鵑鳴く声聴きに一走り★★★★
一走りは車でだろう。一走りすれば、杜鵑の声が聞こえる山里がある。私も先日神奈川県の鶴見川源流の泉を訪ねたとき、辺りの山に鳴く杜鵑の声を聴いた。やっと聞けたという思いだった。(高橋正子)

黄鶲や陸軍墓地の桐は実に★★★
凌霄や七十年の放影研★★★
  放影研(放射能影響研究所)

●桑本栄太郎
赤瓦屋根の寄り添う里の夏★★★
夏葱や白き砂地に畝の列★★★
夏潮や風の伯耆の発電塔★★★★

●廣田洋一
雨の打つ池に注げる滝の水(原句)
雨の打つ池に注ぐや滝の水★★★★(正子添削)
切れ字の「や」を使うと古風な印象になりますが、「切れ」の効果で、「滝の水」が強くなります。

梅雨空に鈴の音響く宇治神社★★★
万緑の中浮舟の霊宇治に舞ふ★★★
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自由な投句箱/6月11日~20日

2017-06-12 10:14:41 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

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今日の秀句/6月11日~20日

2017-06-12 10:12:59 | Weblog

6月20日(2句)

★見晴るかす潮の彼方や青岬/桑本栄太郎
見晴るかす潮の向こうに見えるのは、青岬。青岬の見える景色に作者の思いは遥か。(高橋正子)

★木の匙に水饅頭の抵抗す/川名ますみ
「抵抗す」が面白い。木の匙は「切る」働きが弱い。けれど、手触りがあたたく、素朴なのがいい。葛饅頭と戯れの格闘もいいではないか。(高橋正子)

6月19日(2句)

★郭公や今朝は新聞休刊日/小口泰與
郭公の声が今朝はのどかに聞こえる。新聞も休刊日。世の中の喧騒と離れた静かな時間。(高橋正子)

★名勝園沢蟹道を横切りぬ/谷口博望(満天星)
広島の「縮景園」であろうか。私が広大大学院時代に訪ねた「縮景園」を懐かしく思い出す。(高橋信之)

6月18日(2句)

★割り箸の素直に割れて庭涼し/小口泰與
割り箸は、日本人の清潔好きから使われていると聞く。一度限り使う割り箸が抵抗なく割れて、庭の佇まいも風も涼しい。さっぱりとしたところに涼しさが生まれる。(高橋正子)

★郭公や神社の杉の高みより/廣田洋一
郭公の鳴き始めを畑仕事の合図としているところもある。神社の杉の高くで鳴く郭公の声に耳を澄ませば、いろんな思いが湧くであろう。涼しさも、淋しさも。(高橋正子)

6月17日(2句)

★懐かしき川べりの声蛍かな/廣田洋一
昔は川べりで蛍を楽しんだ。今また久しぶりに川べりを通ると昔蛍を楽しんだ声が聞こえる。懐かしさと嬉しさが湧く。(高橋正子)

★放したる目高器を我が物に/小口泰與
目高は、川でなくても、放されたところは、広い水。器のなかであろうと、そこは自由なところ。
(高橋正子)

6月16(2句)

★霊園の山より匂ふ栗の花/谷口博望(満天星)
「栗の花」には、独特な匂いがあって、遠くまで匂う。「霊園」との取り合わせは、更に独特な思いを読み手に与える。(高橋信之)

★激しさは快晴の日のほととぎす/多田有花
四国の松山にかっていた頃は、郊外をよく散策した。松山と高知との県境の山峡を一人歩くのを楽しみにしていた。ほととぎすが声高に鳴くのを聞いた日を懐かしく思う。(高橋信之)

6月15日(2句)

★梅雨空へ黄色いアドバルーンあがる/多田有花
梅雨空のグレーとアドバルーンの黄色の取り合わせが洒落ている。空高く揚がっているアドバルーンの軽さがいい。(高橋正子)

★時鳥こぞりて湖の白き波/小口泰與
時鳥が盛んに鳴き、梅雨時期の風があるのだろう、湖に白波が立っている。時鳥の声が刺さって湖が波立つようだ。(高橋正子)

6月14日

★山盛りの梅の実売らる道の端/廣田洋一
父は徳島の士族の出身で、私は、大阪の生まれだが、母は農家の出身で、妻も農家の出身なので、私は、農家の生活に馴染んできた。「梅の実」も懐かしい。母が自家製の梅干しや沢庵を作ってくれたのを喜んで食べ、育った。(高橋信之)

6月13日

★どんな過去コップの中の夏薊/満天星
コップの中の小さな世界を詠み、その世界を拡げた。作者の内面の世界の拡がりを見せてくれた。(高橋信之)

★鞍馬嶺の容(かたち)確たり梅雨晴間/桑本栄太郎
梅雨の晴間の季節をうまく詠んだ。街中に居て、遥かな「鞍馬嶺」の「容(かたち)確たり」と見た。「晴間」の喜びでもある。(高橋信之)

6月12日

★湖の色忽とかわりし夏座敷/小口泰與
湖の見える夏座敷。湖をずっと眺めているわけではないが、ふと湖に目を遣ると湖の色が変わっている。急に空に黒雲が湧き、夕立が来そうになったのか。変わりやすい天気の様子が見えて面白い。(高橋正子)

6月11日(2句)

★朝曇庭の花ばな仏壇へ/小口泰與
作者の優しさを読む。亡き人を悼む心は、先祖崇拝に繋がる。日本人の原点を見る。(高橋信之)

★あめんぼの流さることに倦みて跳ぶ/桑本栄太郎
俳句らしい俳句であり、しっかりした句である。(高橋信之)
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6月11日~20日

2017-06-12 10:08:34 | Weblog

6月20日(5名)

●谷口博望(満天星)
夏の月曙色の瀬戸遥か★★★★
夏の月被爆九輪の曲がりたる★★★
百日紅被爆鐘楼傾きぬ★★★

●小口泰與
杳として魔の山見ゆや朴の花★★★
きらきらと湖の光るやバンガロー★★★★
何時までも寝床に居たし時鳥★★★

●廣田洋一
万緑に紫煙たなびく三室戸寺★★★★
三室戸寺朱色際立つ紫陽花かな★★★
梅雨空に金色光る鳳凰堂★★★

●桑本栄太郎
<法要帰省三句>
夏潮や風の伯耆の発電塔★★★
見晴るかす潮の彼方や青岬★★★★
見晴るかす潮の向こうに見えるのは、青岬。青岬の見える景色に作者の思いは遥か。(高橋正子)

法要の父の話題や父の日に★★★

●川名ますみ
木の匙に水饅頭の抵抗す★★★★
「抵抗す」が面白い。木の匙は「切る」働きが弱い。けれど、手触りがあたたく、素朴なのがいい。葛饅頭と戯れの格闘もいいではないか。(高橋正子)

日の沈み紫陽花と空同じ碧★★★
紫陽花と日の沈みたる空の碧★★★

6月19日(5名)

●廣田洋一
葉の合間ぽつぽつ光る蛍かな★★★
あっちだよ指差す先に蛍かな★★★★
蛍園子の泣き止まぬ闇深し★★★

●小口泰與
郭公や今朝は新聞休刊日★★★★
郭公の声が今朝はのどかに聞こえる。新聞も休刊日。世の中の喧騒と離れた静かな時間。(高橋正子)

ぬか雨にばら崩れけり鳥の声★★★
薫風や燻製どれも川の物★★★

●谷口博望(満天星)
朝練の子の息荒く時計草★★★
名勝園沢蟹道を横切りぬ★★★★
広島の「縮景園」であろうか。私が広大大学院時代に訪ねた「縮景園」を懐かしく思い出す。(高橋信之)

黄鶲や曙色に瀬戸の海★★★

●高橋信之
 鶴見川源流
源流の涼しさに立ちわが旅よ★★★★
鶴見川の源流の泉は、源流の泉のひろばとなっている。たしかに泉は平らかに湧き、澄んだ水は流れでて
立っているだけで涼しい。小さな旅だが、旅と泉は、ドイツ的なイメージだ。(高橋正子)

泉湧く喜び胸に泉去る★★★
蟻が這うどの蟻も親しと思う★★★

●高橋正子
源流の泉のかたち丸くあり★★★★
「泉のかたち」を「丸く」とした素直な表現は、率直な表現であるが、まさに的確な表現である、といってよい。丸く、とは完結を意味する丸い円のことでもある。ものの初めは丸い。(高橋信之)

源流の泉一羽の鴨が住み★★★
源流を流れ出し水植田まで★★★

6月18日(3名)

●谷口博望(満天星)
天仰ぐ亀凝然と杜若★★★
ビオトープのせせらぐ音やあめんぼう★★★★
カヤックの立つて手を振る夏の川★★★

●小口泰與
打ちつけに子犬吠えけり浦島草★★★
割り箸の素直に割れて庭涼し★★★★
割り箸は、日本人の清潔好きから使われていると聞く。一度限り使う割り箸が抵抗なく割れて、庭の佇まいも風も涼しい。さっぱりとしたところに涼しさが生まれる。(高橋正子)

竹落葉我は足より衰えし★★★

●廣田洋一
郭公の声に追われる畑仕事★★★
人影の消えし畑の閑古鳥★★★

郭公や神社の杉の高みより★★★★
郭公の鳴き始めを畑仕事の合図としているところもある。神社の杉の高くで鳴く郭公の声に耳を澄ませば、いろんな思いが湧くであろう。涼しさも、淋しさも。(高橋正子)

6月17日(3名)

●谷口博望(満天星)
花菖蒲毛利元就ゆかりの地★★★
競水の母子像の背を濡らしをり★★★★
被爆川どろ舟浮いて翡翠来★★★

●廣田洋一
お堀端石垣照らす蛍かな★★★
源平の争わず飛ぶ蛍かな★★★
懐かしき川べりの声蛍かな★★★★
昔は川べりで蛍を楽しんだ。今また久しぶりに川べりを通ると昔蛍を楽しんだ声が聞こえる。懐かしさと嬉しさが湧く。(高橋正子)

●小口泰與
棚田へと水重なるや四十雀★★★
放したる目高器を我が物に★★★★
目高は、川でなくても、放されたところは、広い水。器のなかであろうと、そこは自由なところ。
(高橋正子)
支え立つ鉄塔のよう滝落つる★★★

6月16日(4名)

●谷口博望(満天星)
霊園の山より匂ふ栗の花★★★★
「栗の花」には、独特な匂いがあって、遠くまで匂う。「霊園」との取り合わせは、更に独特な思いを読み手に与える。(高橋信之)

いにしへの刑場跡へ梔子の香★★★
やまももやにじむ夕日はビルの端に★★★

●多田有花
夏燕ビルの谷間を旋回す★★★
激しさは快晴の日のほととぎす★★★★
四国の松山にかっていた頃は、郊外をよく散策した。松山と高知との県境の山峡を一人歩くのを楽しみにしていた。ほととぎすが声高に鳴くのを聞いた日を懐かしく思う。(高橋信之)

頂を鳴きつつ飛び立つほととぎす★★★

●小口泰與
青胡桃河原の石に嵌りけり★★★★
火の山の裾野は佐久や夏ひばり★★★
見逃しの三振の子や蝉の殻★★★

●廣田洋一
夕焼けの空を横切る戦闘機★★★★
ビルの窓過ぎ行く度に夕焼濃し★★★
夕焼けや母の呼ぶ声重なりぬ★★★

6月15日(5名)

●谷口博望(満天星)
車足の老犬我へアマリリス★★★
山深くかるがも親子川の中(原句)
かるがもの親子深山の夏川に★★★★(正子添削)
白鷺の田圃の中に佇みぬ★★★

●多田有花
満々と水をたたえて梅雨入の田★★★
町内会花壇植替え梅雨晴間★★★
梅雨空へ黄色いアドバルーンあがる★★★★
梅雨空のグレーとアドバルーンの黄色の取り合わせが洒落ている。空高く揚がっているアドバルーンの軽さがいい。(高橋正子)

●小口泰與
心せし山の梅雨寒あわず済む★★★
夕暮の薔薇散る心憎かりし★★★
時鳥こぞりて湖の白き波★★★★
時鳥が盛んに鳴き、梅雨時期の風があるのだろう、湖に白波が立っている。時鳥の声が刺さって湖が波立つようだ。(高橋正子)

●廣田洋一
東北絆まつり
東北の御魂をつなぐ踊りかな★★★
太鼓打ち裳裾をはねるさんさ踊り★★★★
踊り子のしなやかな手に見惚れたり★★★

●桑本栄太郎
茄子畑の支柱アーチの並びけり★★★★
遠き日の想い出今に枇杷熟るる★★★
あとすざりこの世地獄と知りしより★★★

6月14日(4名)

●谷口博望 (満天星)
沙羅咲いてフリルの女バスを待つ★★★★
簪をひとつ添えたし花菖蒲★★★
磴登る喪服の人や栗の花★★★

●多田有花
<日光の旅三句>
夏の夕静かに田母沢御用邸★★★
青葉して創業の地の金谷ホテル★★★★
金色(こんじき)の溢れ薄暑の陽明門★★★

小口泰與
新緑やダム放流の硬き水★★★★
新緑や残雪のこる照葉峡★★★
日曜日起床うながす時鳥★★★

●廣田洋一
山盛りの梅の実売らる道の端★★★★
父は徳島の士族の出身で、私は、大阪の生まれだが、母は農家の出身で、妻も農家の出身なので、私は、農家の生活に馴染んできた。「梅の実」も懐かしい。母が自家製の梅干しや沢庵を作ってくれたのを喜んで食べ、育った。(高橋信之)

青梅の雫光れる雨上がり★★★
青梅を落とした後の赤き屋根★★★

●桑本栄太郎
アパートの影の水面や青田晴れ★★★★
あとずさりこの世地獄と知りしより★★★
雨を乞う色の四葩となりにけり★★★

6月13日(4名)

●満天星
葉と茎と花の哀しき夏薊★★★
夏薊どこかの国の夕陽色★★★
どんな過去コップの中の夏薊★★★★
コップの中の小さな世界を詠み、その世界を拡げた。作者の内面の世界の拡がりを見せてくれた。(高橋信之)

●小口泰與
新緑や瀬音と共に鳥の声★★★★
萬緑やダムの放流藤原湖★★★
老鶯や森を映せる奈良俣湖★★★

●廣田洋一
連勝の大志を乗せる扇子かな★★★
通勤の鞄に一つ扇子入れ★★★★
白檀の香りゆかしき扇子かな★★★

●桑本栄太郎
鞍馬嶺の容(かたち)確たり梅雨晴間★★★★
梅雨の晴間の季節をうまく詠んだ。街中に居て、遥かな「鞍馬嶺」の「容(かたち)確たり」と見た。「晴間」の喜びでもある。(高橋信之)

あじさいの水面に浸かり高瀬川★★★
太宰忌のせりふ最後に「グッドバイ」★★★

6月12日(4名)

●小口泰與
湖の色忽とかわりし夏座敷★★★★
湖の見える夏座敷。湖をずっと眺めているわけではないが、ふと湖に目を遣ると湖の色が変わっている。急に空に黒雲が湧き、夕立が来そうになったのか。変わりやすい天気の様子が見えて面白い。(高橋正子)

夕暮の渓流釣りや一夜酒★★★
老鶯や田水に映る山の木々★★★

●谷口博望 (満天星)
噴水の大気の中に水おどる★★★
昼餉の子泰山木の花の下★★★★
屋根瓦拾ふ人々夏の川★★★

●廣田洋一
葭簀立て海水浴の白昼夢★★★
水をかけ風待ちしたる葭簀かな★★★★
脱衣所にためらう乙女葭簀小屋★★★

●桑本栄太郎
尺蠖の枝の余りて躊躇いぬ★★★
歩みゆき命急ぐや天道虫★★★
沙羅の花咲いて闇夜と知りにけり★★★★

6月11日(4名)

●小口泰與
朝曇庭の花ばな仏壇へ★★★★
作者の優しさを読む。亡き人を悼む心は、先祖崇拝に繋がる。日本人の原点を見る。(高橋信之)

夏料理鳥語瀬音とありにけり★★★
あの頃の夜行列車や月見草★★★

●廣田洋一
乙女らの円錐描く夏の脚★★★
腐葉土の草より出でし蛍かな★★★
マスターの泳ぎ促す声高し★★★★

●谷口博望 (満天星)
クレーンの後ろに出たり入道雲★★★★
晩鐘や翡翠を見に河原まで★★★
傾きて頭でつかち百合の花★★★

●桑本栄太郎
あめんぼの流さることに倦みて跳ぶ★★★★
俳句らしい俳句であり、しっかりした句である。(高橋信之)

夾竹桃風の一枝となりにけり★★★
蜘蛛の子や千の未来へつなぐ糸★★★
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自由な投句箱/6月1日~10日

2017-06-02 09:14:06 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/6月1日~10日

2017-06-02 09:13:25 | Weblog

6月10日(3句)

★幾たびもカーネーションの立ち上がる/川名ますみ
カーネーションの鉢植えだろう。水が足りなかったりしてし萎れ、水を遣ればまたしっかりと立ち上がる。それが幾たびも立ち上がり、健気だ。(高橋正子)

★日光の朝かっこうの声響く/多田有花
旅で聞くかっこうの声はまた特別の感慨であろう。日光の朝が、さわやかだ。(高橋正子)

★街灯下緑の中に銀杏の実/谷口博望(満天星)
銀杏の実は青くて太陽の強い光では葉にうずもれて見分けが付きにくい。街灯が当たると、銀杏の青い実がはっきりと見える。緑の中の、また違う緑の実。かわいい。(高橋正子)

6月9日(2句)

★一つとて同じ顔無き馬鈴薯掘る/古田敬二
買ってきた馬鈴薯は、大きさが揃えられているが、掘り起こしたばかりは、一つ一つ、大から小まで顔形が違う。丹精して育てた馬鈴薯。みんな違って、うれしい収穫。(高橋正子)

★たまさかに将棋指し居り庭涼み/桑本栄太郎
将棋界も中学生プロの藤井四段が現れ、今日6月10日25連勝となって、日本を沸かせている。たまには、涼みがてら将棋をさすものいい。庭涼みの将棋は、古き良き時代にタイムスリップしたよう。(高橋正子)

6月8日(2句)

★降る雨に逆らひ上る立葵/廣田洋一
雨は細かい雨であろう。雨に打たれるという風でなく、逆らうように、咲き上っている。立葵の立ち姿が、可憐ながらもきりっとしている。目の付け所がユニーク。(高橋正子)

★残業を帰りし吾子と新茶汲む/古田敬二
残業を終えて帰った我が子に、労いの新茶を汲む。酒ではなく、新茶であるのが清々しい。夜もまだ涼しいころ新茶を飲みながらの父子のさわやかな情愛。(高橋正子)

6月7日(2句)

★梅雨晴や木木鮮やかな照葉峡/小口泰與
梅雨晴の照葉の鮮やかなこと。特に、照葉が狭まる峡をゆくとき、その照葉の旺盛な力をもろに感じる。(高橋正子)

★金魚鉢一匹足して賑やかに/廣田洋一
金魚鉢に金魚が2匹いる、そこへ一匹入れ3匹に。3匹なら、一匹入れ四匹に。見慣れた数の金魚に一匹加わることで、金魚鉢が賑やかに、華やかになる。いきいきとした金魚、きれいな水。うれしくなる。(高橋正子)

6月6日

★飛行機雲泰山木の花の間に/谷口博望(満天星)
泰山木の大らかなぽっかりとした白い花は、高いところに咲くのも魅力だ。空に近い。飛行機雲が走るそのなかの白く大きな花の魅力がたっぷりな句だ。(高橋正子)

6月5日(2句)

★畦川の川音(かわと)高きや夏つばめ/小口泰與
田んぼへ水を行き渡らせる畦川の水が勢いよく流れ、夏つばめがさっそうと飛んでいる。さっぱりとした、潔い風景だ。(高橋正子)

★遠雷やハウス野菜の香り立つ/廣田洋一
ハウスの中なのだろう。遠雷を聞く。その小さな聴覚の緊張に、ハウス栽培の野菜の瑞々しい匂いがした。
(高橋正子)

6月4日(3句)

★紫陽花や曲がり角にて青信号/廣田洋一
曲がり角に来て運よく青信号。その青信号の色と紫陽花の色の青が響いて、軽く幸せ。(高橋正子)

★県道を麦焼く煙覆いけり/小口泰與
麦秋の季節の昔の経験を懐かしく思した。県道沿いの畑で麦藁を焼くと煙が広がって前も見えないほど。その煙と匂いの中を子供たちは、面白がって走り抜けた。(高橋正子)

★外つ人の祇園闊歩や半ズボン/桑本栄太郎
外国人は、日本の湿気のある暑さに閉口するようだが、それにしても不思議なほど早くからタンクトップや半ズボンで街を歩く。そんな外国人の闊歩も京都祇園を生き生きとさせている。(高橋正子)

6月3日(2句)

★小さな巣子燕二羽が首を出す/廣田洋一
可愛いと、誰もが思う風景だ。「二羽」が可愛い。(高橋信之)

★青空と雲の流れやあめんぼう/桑本栄太郎
「青空と雲の流れ」の中に「あめんぼう」を捉えた。「あめんぼう」を身近に引き寄せた的確な観察は、その存在を捉えた。(高橋信之)

6月2日(2句)

★銭あおい上り電車の近づきぬ/多田有花
銭あおいは線路の近くによく咲いている。「上り電車」が、生真面目に力を入れて近づいてくる。庶民的な花と庶民の生活の脚のである電車を詠んで生活感のある句となった。(高橋正子)

★赤城より出づる川なり草苺/小口泰與
赤城山の清涼な水が川となって流れる。川辺には草苺が熟れて、生き生きとした景色が目に見える。(高橋正子)

6月1日(2句)

★ヒロシマの過去を背負いて夾竹桃/谷口博望 (満天星)
夾竹桃は暑い盛りを咲き続け、強靭な花だ。私には、8月の田舎の夏の暑さのやるせなさを思い出させる。そして、戦争の後や、戦争写真などから、こうであったろうという思いと結びつく。ヒロシマの原爆に焼けなかった夾竹桃がある。(高橋正子)

★翅たたみ草と揺れゐる糸蜻蛉/廣田洋一
翅をたたみ、動きを静止した糸蜻蛉が、草の葉の揺れに身を任せている。かすかな、青い細い体が自然に身を委ねることで、強く思える。(高橋正子)
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6月1日~10日

2017-06-02 09:12:26 | Weblog

6月10日(6名)

●川名ますみ
夏帽子空席に載せ会いに行く★★★
太陽と同じ姿にダリア咲く★★★
幾たびもカーネーションの立ち上がる★★★★
カーネーションの鉢植えだろう。水が足りなかったりしてし萎れ、水を遣ればまたしっかりと立ち上がる。それが幾たびも立ち上がり、健気だ。(高橋正子)

●廣田洋一
白百合のそつぽ向き合ひ咲きにけり★★★★
見て見てと黄色く咲けり百合の花★★★
百合匂ふ愛でたる人の高きかな★★★

●多田有花
<日光への旅三句>
日光の朝かっこうの声響く★★★★
旅で聞くかっこうの声はまた特別の感慨であろう。日光の朝が、さわやかだ。(高橋正子)

若楓宿の窓辺に光りおり★★★
日光や殉死の墓に九輪草★★★

●小口泰與
山風や山梔子の香を誘いける★★★★
白菖蒲祖父より継ぎし草双紙★★★
花蜜柑園児輪になる遊戯かな★★★

●桑本栄太郎
みどり濃き葉裏に放つ花ざくろ★★★★
真夏日や眠気催すプロペラ機★★★
あめんぼの流れに飽きて飛びにけり★★★

●谷口博望(満天星)
晩鐘や翡翠岩に来てをりぬ★★★
翡翠のホバリンブ見て被爆川★★★
街灯下緑の中に銀杏の実★★★★
銀杏の実は青くて太陽の強い光では葉にうずもれて見分けが付きにくい。街灯が当たると、銀杏の青い実がはっきりと見える。緑の中の、また違う緑の実。かわいい。(高橋正子)

6月9日(5名)

●谷口博望(満天星)
緑さす球果の踊るヒマラヤ杉★★★
「安らかに眠つて下さい」菩提樹咲く★★★
緑陰や外人同志囲碁を打ち★★★★

●古田敬二
一つとて同じ顔無き馬鈴薯掘る★★★★
買ってきた馬鈴薯は、大きさが揃えられているが、掘り起こしたばかりは、一つ一つ、大から小まで顔形が違う。丹精して育てた馬鈴薯。みんな違って、うれしい収穫。(高橋正子)

指先を染めて甘き桑イチゴ★★★
桑の実に指染められて故郷かな★★★

●小口泰與
鐘の音と更紗満天星響き合う★★★
綿菅や志賀高原に雲もなし★★★★
昼顔や田川の流れ滔滔と★★★

●廣田洋一
走り梅雨いつも通りのパンケーキ★★★
梅雨入りす形ばかりの雨降りぬ★★★★
梅雨晴間古きアパート解体す★★★

●桑本栄太郎
なめくぢや家の無き子に辛き雨★★★
たまさかに将棋指し居り庭涼み★★★★
将棋界も中学生プロの藤井四段が現れ、今日6月10日25連勝となって、日本を沸かせている。たまには、涼みがてら将棋をさすものいい。庭涼みの将棋は、古き良き時代にタイムスリップしたよう。(高橋正子)

灯を消して夜風に愛でる蛍かな★★★

と6月8日(5名)

●小口泰與
若竹や夕映え盛ん浅間山★★★
釣竿を弾ます岩魚釣にけり(原句)
釣竿を弾ませ岩魚釣られけり★★★★(正子添削)
十薬や蹠に集う子犬達★★★

●廣田洋一
青空へ咲き上りける立葵★★★
降る雨に逆らひ上る立葵★★★★
雨は細かい雨であろう。雨に打たれるという風でなく、逆らうように、咲き上っている。立葵の立ち姿が、可憐ながらもきりっとしている。目の付け所がユニーク。(高橋正子)

立葵すらりと立ちて華やげる★★★

●谷口博望 (満天星)
菱形の鎧を纏ふ花柘榴★★★
青春の泰山木の花匂ふ★★★
梯梧散るプロムナードの石畳★★★★

●桑本栄太郎
雨脚の着かず放れず梅雨の峰★★★★
雨垂れの音に眠気の梅雨入りかな★★★
言霊の詐欺師ならんや七変化★★★

●古田敬二
夕日射す芍薬優しき色となる★★★
残業を帰りし吾子と新茶汲む★★★★
残業を終えて帰った我が子に、労いの新茶を汲む。酒ではなく、新茶であるのが清々しい。夜もまだ涼しいころ新茶を飲みながらの父子のさわやかな情愛。(高橋正子)

三粍の命となりてメダカ生る★★★

6月7日(4名)

●小口泰與
梅雨晴や木木鮮やかな照葉峡★★★★
梅雨晴の照葉の鮮やかなこと。特に、照葉が狭まる峡をゆくとき、その照葉の旺盛な力をもろに感じる。(高橋正子)

先行者居らぬ渓流風かおる★★★
四方八方(よもやも) の鳥語さかんや五月山★★★

●廣田洋一
餌ねだる金魚の声かあぶく湧く★★★
金魚鉢一匹足して賑やかに★★★★
金魚鉢に金魚が2匹いる、そこへ一匹入れ3匹に。3匹なら、一匹入れ四匹に。見慣れた数の金魚に一匹加わることで、金魚鉢が賑やかに、華やかになる。いきいきとした金魚、きれいな水。うれしくなる。(高橋正子)

金魚逃げ水を掬ひて破れけり★★★

●谷口博望 (満天星)
慰霊碑の供花の中にマリア像★★★
片蔭を遠眼鏡手に探鳥会★★★★
凝然と鷺の立ちたる青田かな★★★

●桑本栄太郎
梅雨冷や昼餉終わりて茶碗の湯★★★
雨垂れの音に眠気の梅雨入りかな★★★
標的の愛しき娘なり草矢打つ★★★★

6月6日(4名)

●小口泰與
新緑をふわりと包む白き雪★★★
懸命に終の一滴新茶かな★★★
時計屋の時報まちまち走り梅雨★★★★

●廣田洋一
玉葱やサラダに混ぜる恋心★★★
さくさくと新玉葱のサラダかな★★★★
枯れ葉色玉葱剥きて白き肌★★★

●満天星
時計台鳴れば開ける蓮の花★★★
飛行機雲泰山木の花の間に★★★★
泰山木の大らかなぽっかりとした白い花は、高いところに咲くのも魅力だ。空に近い。飛行機雲が走るそのなかの白く大きな花の魅力がたっぷりな句だ。(高橋正子)

「ちちをかえせ」の原爆詩碑やバラの花★★★

●桑本栄太郎
鴨川の堰水光る川床座敷★★★
新緑の峰に十字架天王山★★★★
朽ち来たる頭巾となりぬ山法師★★★

6月5日(4名)

●小口泰與
畦川の川音(かわと)高きや夏つばめ★★★★
田んぼへ水を行き渡らせる畦川の水が勢いよく流れ、夏つばめがさっそうと飛んでいる。さっぱりとした、潔い風景だ。(高橋正子)

反対の杓文字なつかし風かおる★★★
花茄子や老斑の手にぐい呑よ★★★

●廣田洋一
遠雷や別れし友の声聞こゆ★★★
遠雷やハウス野菜の香り立つ★★★★
ハウスの中なのだろう。遠雷を聞く。その小さな聴覚の緊張に、ハウス栽培の野菜の瑞々しい匂いがした。
(高橋正子)

遠雷や鈍色の空濃くなりし★★★

●谷口博望 (満天星)
音立てて泰山木の花開く★★★★
被爆川盥のようなボート行く★★★
菩提樹咲き燃え続けたる平和の灯★★★

●桑本栄太郎
つぶつぶの雨を乞い居り額の花★★★
鴨川の宵風そよぐ川床座敷★★★
子燕や祇園小路の軒の端に★★★★

6月4日(5名)

●谷口博望 (満天星)
屋根瓦拾ふ人あり夏の川★★★★
慰霊碑の池に手を入れあめんぼう★★★
慰霊碑へ世界から来て蝌蚪生る★★★

●廣田洋一
白き花ぽつぽつ咲けり額紫陽花★★★
紫陽花や毬を広げて雨を待つ★★★

紫陽花や曲がり角にて青信号★★★★
曲がり角に来て運よく青信号。その青信号の色と紫陽花の色の青が響いて、軽く幸せ。(高橋正子)

●小口泰與
著莪の花図書館の灯の消えにけり★★★
県道を麦焼く煙覆いけり★★★★
麦秋の季節の昔の経験を懐かしく思した。県道沿いの畑で麦藁を焼くと煙が広がって前も見えないほど。その煙と匂いの中を子供たちは、面白がって走り抜けた。(高橋正子)

花茄子や今朝の赤城の紫紺なる★★★

●多田有花
熊が出たという話あり初夏の山★★★
ほととぎす森の奥へと誘いおり★★★★
明易きベランダに出て湯を沸かす★★★

●桑本栄太郎
<四条大橋界隈>
外つ人の祇園闊歩や半ズボン★★★★
外国人は、日本の湿気のある暑さに閉口するようだが、それにしても不思議なほど早くからタンクトップや半ズボンで街を歩く。そんな外国人の闊歩も京都祇園を生き生きとさせている。(高橋正子)

見晴るかすはるか鞍馬の青嶺かな★★★
風抜ける木下闇なり高瀬川★★★

6月3日(4名)

●谷口博望 (満天星)
島間の眠るタンカー河鵜飛ぶ★★★
川底に揺るる子犬や青嵐★★★
行々子深い眠りの乳母車★★★★

●小口泰與
いちはつの屋根や赤城の山の風★★★
てつせんや山の裾野の大風車★★★★
隣よりカレーの匂い草むしり★★★

●廣田洋一
小さな巣子燕二羽が首を出す★★★★
可愛いと、誰もが思う風景だ。「二羽」が可愛い。(高橋信之)

さわさわと木々の囁く緑夜かな★★★
緑陰を流れる風に立ちつくす★★★

●桑本栄太郎
青空と雲の流れやあめんぼう★★★★
「青空と雲の流れ」の中に「あめんぼう」を捉えた。「あめんぼう」を身近に引き寄せた的確な観察は、その存在を捉えた。(高橋信之)

まだ少し列にうねりの青田かな★★★
薫風や名画音楽聴き過ごす★★★

6月2日(6名)

●川名ますみ
猫なくて姫檜扇を少し挿す★★★
陽の射してダリアひとひらずつひらく★★★★
一片のひらくダリアに日は入りぬ★★★

●谷口博望 (満天星)
絡み合ひ天中超えて紋白蝶★★★
椎の花仄かに匂ふ山の昼★★★★
里山の夏鶯のしじまかな★★★

●多田有花
染め抜きし暖簾の下の吊玉葱★★★
六月の風が木漏れ日の下を★★★
銭あおい上り電車の近づきぬ★★★★
銭あおいは線路の近くによく咲いている。「上り電車」が、生真面目に力を入れて近づいてくる。庶民的な花と庶民の生活の脚のである電車を詠んで生活感のある句となった。(高橋正子)

●廣田洋一
店先の琵琶の実光り客を呼ぶ★★★★
琵琶の実や黄色く灯る皿の上★★★
琵琶すする口より溢る甘き汁★★★

●小口泰與
木苺や杣も稀なる獣径★★★
日の差すや葉の際やかに雨後の薔薇★★★
赤城より出づる川なり草苺★★★★
赤城山の清涼な水が川となって流れる。川辺には草苺が熟れて、生き生きとした景色が目に見える。(高橋正子)

●桑本栄太郎
まつりごとの天の怒りや真夜の雷★★★
木々の枝の影の頻りや青嵐★★★
裏返る葉裏の白く涼気来る★★★★

6月1日(5名)

●谷口博望 (満天星)
ヒロシマの過去を背負いて夾竹桃★★★★
夾竹桃は暑い盛りを咲き続け、強靭な花だ。私には、8月の田舎の夏の暑さのやるせなさを思い出させる。そして、戦争の後や、戦争写真などから、こうであったろうという思いと結びつく。ヒロシマの原爆に焼けなかった夾竹桃がある。(高橋正子)

英霊へ線香一本木下闇★★★
花ユッカいつまで続く自爆テロ★★★

●小口泰與
気に入りのジーンズ見つく二重虹★★★
天命を守りて来しや心太★★★
あけぼのの木隠れ沢の岩魚かな★★★★

●多田有花
組み立ててかたわらに据え扇風機★★★★
街薄暑鍼灸院へつづく道★★★
六月やしばらく珈琲をやめる★★★

●廣田洋一
頭と尾瑠璃の色濃き糸蜻蛉★★★
翅たたみ草と揺れゐる糸蜻蛉★★★★
翅をたたみ、動きを静止した糸蜻蛉が、草の葉の揺れに身を任せている。かすかな、青い細い体が自然に身を委ねることで、強く思える。(高橋正子)

美しき色敵を呼び寄す糸蜻蛉★★★

●桑本栄太郎
陸橋に立てば吹き上ぐ青葉風★★★★
目覚居て夢の途切れや真夜の雷★★★
モノ黒の母も褪せ居り写真の日★★★
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自由な投句箱/5月21日~31日

2017-05-22 22:45:33 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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