本日は稽古のOFFを利用して
青年座研究所の同期達や所長の高木先生と共に
青年座の演出家であり、研究所時代に非常にお世話になった
故・井上 享さんのお墓参りに日帰りで行ってきました
井上さんは2年前の7月に40歳の若さで惜しまれながらこの世を去った方です。
以下当時の日記より抜粋です(原文まま)。
何に対しても非常にまじめに対処する人でした。
自分は基本的に無鉄砲で深く考えずに行動するタイプなので、普段の生活から毎日のように、というか本当に毎日注意を受けていました。
演出をしていただいた時には3日間の自宅謹慎処分まで下され、かなり目の敵にされていたように思います。
性格にしろ、育った環境にしろ、自分と相容れない部分があまりにも多く、会う度に小言を言われていましたが、時々話が弾んだ際に見せる笑顔は無邪気な子供のようで、普段の仏頂面が嘘のようでした。
そんな笑顔が半年も経たないうちに、本物の仏の顔になってしまうとは誰が予想しえたでしょうか。
棺桶の中の顔は確かにあの顔でした。
しかし確実に、生気を帯びていない死んでいる人間の顔でした。
レミゼ合格の報を持っていく時に
「梶が出るなんて、レミゼも堕ちたもんだね。」
「絶対そう言うだろうと思ってました!」
なんてやり取りをやってやろうと考えていましたが、それももう叶いません。
井上さん。
あまり出来のよくない研究生で申し訳ありませんでした。
そして短い間でしたが、本当にありがとうございました。
絶対に見返してやりますから、今後の自分たちの成長を見守っていてください。
「メンドくさいからやだ。」とか言われそうですけどね。
以上です。
亡くなってから2年が経ち、個性的な同期の皆も
それぞれいろいろな道を進んでいますが
どんな顔をして我々を見守ってくれているのでしょうね
そしてつい先日の18日、『レ・ミゼラブル』の稽古で一緒だった
神戸みゆきさんが24歳の若さでこの世を去りました。
同じ舞台に立つことは叶いませんでしたが、
稽古場での非常に明るいキャラクターが強く印象に残っています。
体調不良で降板した時も心配でしたが、
まさかお亡くなりになるほどとは思ってもいませんでした。
心よりご冥福をお祈りいたします。
自分は役者という職業柄、「生命」が題材となる作品に関わることも多いです
来月より始まる『ミス・サイゴン』も
「生命」というものが非常に大きな意味を持っている作品です
あらためて一人一人の「生命」の重さ、尊さを見つめ直し
その大きさを考えることができたOFFでした