マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

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氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

所得倍増伝説 疾風の勇人

2016-06-12 13:42:08 | マンガ
最初にいっとくけど、オレ、





政策とか政治思想とかの話なんて、わかりませんからね。



ですんで、今回の記事読んだからといって、




政策や思想に関するコメントや、特定の政治家、政党を叩いたり、逆に持ち上げるような発言は、ご遠慮ください。



要するに、「政治的発言は認めませんよ」ということ。見かけたら、躊躇なく削除するよ。もちろん、オレの独断でね。

元々、「小説吉田学校」というね、吉田茂から鈴木善幸までの、総理総裁の座を巡る権力抗争を描いた作品があって、それをさいとうたかをがコミカライズした「大宰相」というのがあったんですが、10数年前の私の愛読書でね。
ちなみに、大宰相のほうは中曽根康弘の時代まで描いてます。
ともかく、それを読んで以来、総理経験者なら、





池田勇人



田中角栄、総理になってない人なら三木武吉、伊東正義なんかが好きになりました。あくまで、






人間性、キャラクター性がね。



彼らの思想、政策については語る気もありませんので、悪しからず。
まあ、「クレバーでありながら、人情に厚い」っていう人が好きなんでしょうね、私の場合。

で、今回紹介する「疾風の勇人」。
いうまでもなく、池田勇人が主役なマンガです。「ムダツモ無き改革」や「ガンダムを創った男たち」を描いた大和田秀樹の作品で、そこはこの人お得意の「大胆すぎる解釈、アレンジ」が見受けられます(笑)。
「どんだけ大胆な解釈か」は、もうキャラデザの時点で、これでもかとばかりに発揮されてます。
主要キャラを例に挙げてみると――

池田勇人

実物



疾風の勇人



・・・まあ、「現代のマンガの主人公」として描くなら、アリですかね。

佐藤栄作

実物



疾風の勇人



ま、まあ・・・美化しすぎなトコもあるけど、わからなくもない。

大平正芳

実物



疾風の勇人





ベビーフェイスにも程がある。


とても、後の総理大臣とは思えん(笑)。
ってか、「ガンダムを創った男たち」と同じ作者だけあって、「池田=富野ヨシユキ、佐藤=安彦ヨシカズ」って感じにキャラかぶってますが(笑)。
なお、吉田茂もかなりファンキーに描かれてます(笑)。ただ、田中角栄は意外とおとなしめかな?
そういや、この田中角栄、人間的にも政策的にも、佐藤より池田に近い気もするんですが、後々佐藤派の一員になるんですよね。現実においても。
このマンガの1巻で、角栄が佐藤を「この人は正しい。が、正しいがゆえに・・・危ういなぁ」なんて評していたんですが、多分、実際の角栄もそんな感じで佐藤派に入ったとこもあるんでしょうね。
もちろん、「吉田の官房長官を務めていたころの佐藤に助けてもらった」ってことや、あるいは「池田派は、池田本人に党人気質があっても、周りは官僚ばっかで居心地が悪かった」ってのもあったのかもしれませんが。

まあね、この作品は強調しすぎてるトコもあるけど、やっぱ政治家ってのは親分肌であってほしいかな?
よく「庶民感覚を!」なんて批判も聞くけど、むしろ貴族主義、ただし「豪放磊落で、義侠心があって面倒見のいいエリート意識」なくらいでいいんじゃないかな。
吉田、佐藤はちょっと貴族主義に寄りすぎちゃってるトコもあるけど、池田はまさに「豪放な親分肌」だもんなぁ。
弟分の前尾繁三郎に対しても、弟子・子分である大平や宮沢喜一に対しても、盟友でありライバルでもある佐藤に対しても、師匠の吉田に対しても、先輩である大野伴睦に対しても、あるいは記者や有権者たち、そしてGHQに対しても。
誰に対しても、豪放で(いい意味で)無遠慮で、そして情に厚い。でも、じつは天下の大秀才――もうキャラクターだけでおもしろく、なにより頼れる男ですよね、池田勇人って人は。
やっぱ政治にはダイナミズムも必要なのかな、と。

で、この作品、やっぱ続きが楽しみですねぇ。今後、「吉田学校vs鳩山一派」「保守大合同」「岸vs石橋(ここで池田と佐藤は一度、敵対する)」「池田の総理総裁就任と高度成長」「池田vs佐藤の総裁選」と、この作者、この作品なりに、どのように解釈し、どのようにアレンジしていくか、めちゃめちゃ気になります(笑)。

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