かぎろひのうた

無系譜の短歌集団として50年の歴史をもつかぎろひ誌社に参加して、かぎろひ誌社と旭川歌人クラブの活動をお知らせしたい

2016年9月歌会の歌

2016-10-16 22:29:17 | 仲間の歌
1 入れ歯外す口より漏れし「ラオス」なり「羅臼」と知るまでしばし諍ふ   鎌田 章子

2 猛暑の日朝カーテンを引きよすとまってたとばかり白光すべり込む     久保田一恵

3 忌憚なく病床で語り合え父の一言耳朶に残れり              清水 佳子

4 土嚢積みし車が国道走り行く大雨つづく日中急ぎて            杉本稚勢子

5 感情を現さぬ子とその父は言えどわれには笑顔を見せる          吉田この実

6 またひとつ失敗重ねてこの夏も過ぎてゆくなり朱に染まりつつ       清水紀久子

7 あきあかねバスに乗り込む窓際に羽休めつつ田んぼを目指す        智理 北杜

8 勉強が嫌いきらいと叫ぶ男児が誰が決めたと息巻いてゐる         安藤のどか

9 秋日和寡黙な亡父偲びおりか細き虫の声草影にきき            金子 美恵

10 今週で店を閉めますと貼り紙のありてわが街秋になるらし         土蔵 寛二

11 快晴の空と海との間にて自然の山並美しき知床              神林 正惠

12 片かげる入江の水に光とも影とも無尽に秋あかね飛ぶ           橘  幹子

13 焼き鳥のにおい流れるススキノのはずれは寺町消えし遊廓         丹呉ますみ

14 古希迎えゆるりと日々を重ねたしと願いはあれど後五年待つる       櫻井 若子

15 大雨に濁りて荒れる天塩川木々をえぐりて海へと流す           遠藤 貞子

16 歯科医院に待合室の一時は読みしことなき新聞を見る           白岩 常子

17 敵の敵は応援せんとの厄介なこころ我にもありて観ており         西勝 洋一

18 いま頃の烏賊はちょうどいい大きさに育っているだろう 函館に行く    上野 節子

19 長らくの無沙汰わびつつ文を書く撮りおきし写真かたえにおきて      柊 明日香

20 錆色のいよいよ深まる季いたり大黄の花 群れて静けし          石山 宗晏

21 「カツサンド」のサンドは挟むの意味じゃなくどこかの国の伯爵の名     桑原憂太郎

22 雨上がりみみず啄み芝荒らし鴉の群れが飛び立ちゆきぬ          山田恵美子

23 ケイタイを胸に揺らして街なかを闊歩してゆく若き女は          井上 敬子
 
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