かぎろひのうた

無系譜の短歌集団として50年の歴史をもつかぎろひ誌社に参加して、かぎろひ誌社と旭川歌人クラブの活動をお知らせしたい

2016年夏季歌会の歌

2016-10-16 22:25:17 | 仲間の歌
1 「正義」とうテロの増えゆく迷星にことし毛虫を山ほど殺す                  1 下沢 風子

2 爆音を響かせ飛び行く飛行機の白き機体を青空に追う                     2 吉田この実

3 雷鳴が轟き黒雲天塞ぎ窓を打つ雨万来の拍手                         3 矢島 弘美

4 灯籠流しの風習消えしふるさとよ四半分までひとの減りたる                  4 鎌田 章子

5 佛前の百合極まりてはらはらと香り失き片をねんごろに寄せる                  5 久保田一恵

6 汗みづく暑気払はんか共に食む夕餉の酢豚を念入りに作る                   6 石山 宗晏

7 日盛りの残映ありて暮れ泥む昏れゆく空の濃紺ふかむ                     7 安藤のどか

8 頂きし 白にピンクの グラジオラス 友の優しさ 爽やかな風                    8 清水 佳子

9 夏帽にゆく男あり街灯の消えてしろじろこの世明けゆく                   9 橘  幹子

10 来し方の勲章なるや手の甲のこわばる節ぶしいとおしみおり                  10 神林 正惠

11 カラオケで初めて歌をうたひたり唄ふ楽しさはじめて知れり                  11 土蔵 寛二

12 露天風呂 観光客の談笑も我の涙も万樹が包む                         12 智理 北杜

13 児が遊び飽きてしわむる折り紙の皺をのばして鶴を折りたり                   13 清水紀久子

14 いとことは兄弟じゃなく友じゃなくけれど気が合う不思議なつながり               14 丹呉ますみ

15 海水にむき海胆洗うザルめがけうぐい集い来指くすぐりて                   15 杉本稚勢子

16 少しでもお役に立ちて嬉しもよ白杖の人と共に道ゆく                      16 井上 敬子

17 一人また忽然と消え夏草の長ける更地にカンタンが鳴く                     17 西勝 洋一

18 なだらかな地形連なり緑野に宗谷丘陵黒牛育む                         18 遠藤 貞子

19 腰曲げて痛さにたえて昆布干し干場は琥珀の色に染めおり                   19 櫻井 若子

20 紫陽花や触れてこぼるる一滴七月の雨藍いろに染む                       20 金子 美恵

21 さんろくの街をもろ肌染めながらおんな神輿が通りゆくなり                   21 上野 節子

22 下るために登るのだと言ふ友人と今年の夏も山に向はむ                    22 桑原憂太郎

23 ほつほつと白いむくげが咲きだして風のそよぎに零れる一花                  23 山田恵美子

24 使い方は同じなれども新しい洗濯機を前に母は戸惑う                     24 柊 明日香

25 くっきりと希望まぶしく笑ってる古きアルバムの両親との写真                 25 白岩 常子

26 樹の秀ゆらす風にのるなく逆らはず蝶の行方のはかりがたしも                  26 河原由美子

歌会互選で一位は26番 河原由美子さんでした。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 前号合評 2016年7月号 | トップ | 2016年9月歌会の歌 »

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL