かぎろひのうた

無系譜の短歌集団として50年の歴史をもつかぎろひ誌社に参加して、かぎろひ誌社と旭川歌人クラブの活動をお知らせしたい

2017年3月 歌会の歌

2017-03-21 17:29:58 | 仲間の歌
陽の匂い風の音にも刺激され個性豊かに木々芽吹き初む            神林 正惠

真っ直ぐに工場のけむり昇りゆく視野どこまでも無風と見たり         土蔵 寛二 

一円の価値と力を身に刻み暮らしていけば明日は変わるか           智理 北杜

目覚むれば先ずは吾が身を確めて一日(ひとひ)弛まずと春まちて立つ      久保田一恵

一本の亀裂走れる流氷の断面に青き海水しみ入る               吉田この実

持ちかえて箸の作法をいきいきと説く夫茶席に招かれてより           杉本稚勢子

数多なる逝きし人らに鎮魂の祈り深みし大地震(ない)の日よ          櫻井 若子

苦しみは深く心に落すべしいつぽんの木はそをもて育つ            安藤のどか

幅広の窓際に射す弥生の陽まぶたゆるます午後のひととき           加藤多華子

留守の間に「砂漠の薔薇」が咲いていた雪解けすすむ三月三日           上野 節子

陽春の希望に満ちて発ちゆきし多くのその後の人生知らず           西勝 洋一

錆つきし車の柵に黒牛の澄む眼は見をり雪降る町を              橘  幹子

黒を白と言ひ包(くる)む世に『忘れ物を取りに帰ろう』の短歌よみ返す     井上 敬子

あかときの堅雪原のかがやきに春の香を知る心やすけし            石山 宗晏

早春賦めざめに聴いてちぢこまるわれに眩しき三月の光            丹呉ますみ

獲れたての「イカナゴのくぎ煮」初釜とこの北の地に早春届く          白岩 常子

紙袋の中でぎんなんが爆ぜるのをレンジを覗きこわごわと待つ         柊 明日香 

つかのまの休息ならむ細枝に雀止まれり今日の青空               山田恵美子

波しずか利尻富士山 海に浮く遠く祖先の栄華をしのぶ              金子 美恵

ちらほらと桜の便りの聞こえきて見たいの虫が蠢きはじむ             清水紀久子

混むバスに席をゆずられ青年の下車するまでをかしこまりおり          遠藤 貞子

如月はわが生まれ月凍て著き朝(あした)の雪にあしあと刻む           鎌田 章子

青空にほんわか浮かぶ白き雲散歩始めて頭スッキリ。              清水 佳子
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