かぎろひのうた

無系譜の短歌集団として50年の歴史をもつかぎろひ誌社に参加して、かぎろひ誌社と旭川歌人クラブの活動をお知らせしたい

2016年10月の歌

2016-10-16 22:32:49 | 仲間の歌
1 朝に炊くわが胃に量る米一合いちにち分の独りの暮らし           土蔵 寛二

2 いつしらに虫の音絶えて秋冷の音もかそけく落葉散りゆく          神林 正惠

3 裏に咲く花寂しきも天然の紅葉いろ差すどうだんつつじ           久保田一恵

4 鬼鹿の浜より見遣る日本海我は歌いぬ「海・その愛」を           吉田この実 

5 ポップスの流れる喫茶の扉あけ風と入り来る花屋のおばちゃん        杉本稚勢子

6 紅ないの空見つめつつ吾れもまた赤々と燃え此の世終えたし         清水 佳子

7 紅顔の美少年むねにとどめあり古稀のあなたの姿は知らねど         清水紀久子

8 お隣の菊芋の丈たかく伸び黄花ゆれつつ窓辺を覗く             井上 敬子

9 人として生まれて生きて穏やかな暮らしもあれな人外境に          安藤のどか

10 ひとかたになびきそろわぬこの髭のように抗う者に与する          智理 北杜

11 最果ての地は紅の深み増し落葉カラカラ初冬の音色             櫻井 若子

12 サロベツの茫茫として色寂し立枯れの原に秋風渡る              遠藤 貞子

13 新米パパに「みんな赤ちゃんだったのよそして大きくなったんだよ」と    山田恵美子

14 週一度サロンに集うおうな等の竸いて事成す逞しき秋            金子 美恵

15 秋冷の朝も咲き継ぐ花あれば今日のノルマは確と果たさん          西勝 洋一

16 雪かむり傾ぐ残菊に慌てたり霜月末の去年の大雪              丹呉ますみ

17 こゆきさんの漬けたる味がおいしくて三五八漬けの床をもらい来ぬ      上野 節子

18 いつしかに犬蓼の葉はもみぢして秩序あるごとし今朝の静けさ        石山 宗晏

19 やうやくに秋霖の止む夜の路面底ひ光りつつ油か滲む            橘  幹子

20 夫はピストルわれ機関銃ともにきし三十余年の歳月早し            柊 明日香

21 荒き山の雪に耐えいる白樺は秋晴れに冴え我を誇示する           白岩 常子

22 水霜の石の上にあるクジャクチョウ庭に向く足ふと止めて見る        河原由美子
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