鍼灸如何に学ぶべきか~科学的鍼灸論の構築のために~

鍼灸の理論と術にかかわる初歩的・基本的な問題を中心に科学的=論理的に唯物論を把持して説(解)いて行きたい、と思います。

東洋医学概論例題〜太陽病の治療について〜

2017-02-13 20:54:04 | 鍼灸理論・東洋医学
症例:「本日、昼過ぎより突然、強い寒気。微熱。熱感は無いが厚着をしても寒い。温めても汗が出ない。吐き気は無い。頭痛と肩凝りがある。頸部から背部にかけて強ばったような感じ、寒気がある。」

上記の症例で、「1:八綱弁証を行う。 2:脈状は? 3:治療方針は? 4:病状と予後について、東洋医学の知識の無い患者に説く。」という問いに答える。

……………………………………………………………………………………………………

上記の症例は、外感病で、風寒の邪が膀胱経を侵したものと考えられる。六経弁証でいうところの太陽病である。と考えられる。

1に対する答。
症例からは、「突然の強い寒気」→「虚実で実証、寒熱で寒証」、「本日、昼過ぎより」「頸部から背部にかけて強ばり」→「表裏で表証」が考えられる。よって、合わせて「表実寒証」と考えられる。(これは、要するに「太陽病」と考えられる。)また、全体として考えると、表、実、寒なので、「陽証」である。

2に対する答。
「表実寒証」であるならば、脈は「浮脈、緊脈」である。

3に対する答。
①標治の対象としては、頭痛、肩凝り、頸部から背部にかけての強ばり、寒気に対する施術。

②本治の対象としては、風寒の邪が膀胱経を侵すということは、膀胱経が虚していると考えられる。ので、膀胱経、それに加えて陰陽の関係にある腎に対する施術。

①に対して、頸部から背部にかけての強ばりを取ってやれば、頭痛、肩凝り、寒気は取れると考えられるので、四総穴の列欠、委中、八会穴の筋会で陽陵泉、加えて頸部から背部にかけての部位の阿是穴に対しての鍼。

②に対して、膀胱経原穴と腎経絡穴の原絡配穴で京骨と大鐘、難経69難の配穴で膀胱経の井水穴の至陰、膀胱経の兪穴の膀胱兪に鍼。膀胱経の募穴の中極に箱灸。

4に対する答。
「Aさん(患者をAさんとする)、今の状態はいわゆる風邪のひき始めですね。寝不足とか仕事で疲れためていたんじゃあ無いですか?疲れで身体が弱っているところに、冷えたんですね。きっと。」

「今日は、風邪の原因の冷えを取る施術をしたので、寒気、頭痛、肩凝りも治まって行くと思いますよ。後は、楽になっても無理しないで、2〜3日、温かくしてゆっくり休養してくださいね。」

「今の状態は東洋医学的に言うと、風寒の邪が膀胱経という背中の経絡、背中にある気の流れ道に入ってしまっているものなんですよ。詳しくは、Aさんが興味があれば、風邪良くなってからまた説明しますね。今は、ともかく温かくしてゆっくり休養してください。」

「あと、万が一、熱が上がって38度台にまでなるようだったら、我慢せず一度病院受診してくださいね。お大事に。」

以上が、自身の答。

で、正解は、1:表寒実証。2:浮脈もしくは緊脈。3:解表、散寒。(配穴などは求められていなかった。)4:は、?であった。

後期末試験も残り1日……。






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