ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

「今年感」に乏しい有線大賞音楽祭、MV再生数で「ハイテンション」が「サヨナラの意味」を凌駕 [06Dec16]

2016-12-06 04:30:00 | 芸能

乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

クリスマス特別イベント in 武道館
12月06日(火) 『乃木坂46 Merry Xmas Show 2016 〜選抜単独公演〜』。開演18:30
12月07日(水) 『乃木坂46 Merry Xmas Show 2016 〜アンダー単独公演〜』。開演18:30
12月08日(木) 『乃木坂46 Merry Xmas Show 2016 〜選抜単独公演〜』。開演18:30
12月09日(金) 『乃木坂46 Merry Xmas Show 2016 〜アンダー単独公演〜』。開演18:30
12月10日(土) 『乃木坂46 3期生「お見立て会」』。開演14:00

12月07日(水) 19 : 00 〜 23 : 18 [地デ] フジテレビ『FNS歌謡祭』の「第1夜」 (会場 : グランドプリンスホテル新高輪「飛天」)に、乃木坂と欅坂が出演

12月09日(金) 24 : 08 〜 [BS] NHK BSプレミアム 『エヴァ噺』の「第拾参噺』に、松村沙友理が出演。毎回、さまざまなジャンルの著名人が登場して、「新世紀エヴァンゲリオン」の魅力について語るミニ番組だそうで、時間は短いながら、さゆりんのソロトークを楽しめるかも

12月10日(土) 16 : 00 〜 16 : 54 [地デ] TBS『東京絶品神グルメ 乃木坂46の食べるだけ』。乃木坂メンバーが、レストランの美味しい料理を食べまくる単発の1時間冠番組。乃木坂公式サイトに告知されている出演メンバーは、秋元真夏、生田絵梨花、生駒里奈、伊藤万理華、白石麻衣、高山一実、西野七瀬、堀未央奈、松村沙友理

12月10日(土) 20 : 50 〜 23 : 06 [地デ] テレビ朝日『古舘トーキングヒストリー 〜忠臣蔵、吉良邸討ち入り完全実況〜』に、秋元真夏が出演

12月12日(月) 19 : 00 〜 [地デ] テレビ朝日『しくじり先生3時間SP』に、生田絵梨花と高山一実が出演

12月14日(水) 19 : 00 〜 23 : 18 [地デ] フジテレビ『FNS歌謡祭』の「第2夜」 (会場 : お台場フジテレビ)に、乃木坂と欅坂が出演

12月16日(金) 23 : 00 〜 23 : 58 [地デ] フジテレビ『堂本兄弟もうすぐクリスマスSP』に、乃木坂が出演


乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のリンクをご利用下さい。

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 08Nov16 〜 テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Oct〜Dec]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 08Nov16 〜 テレビ・ラジオのレギュラー番組日程 ['16Nov]

「ブックマーク」内にある次のリンクは、乃木坂のスケジュールを、過去分も含めて、まとめたものです。「ブックマーク」は、PCでは左サイドバー、モバイルでは記事の最後に置かれています。

定期日程(@Nov16)
重要日程(Oct~Dec16)
重要日程(Aug~Sep16)
重要日程(Jun~Jul16)
重要日程(Apr~May16)
重要日程(Feb~Mar16)
重要日程(Nov15~Jan16)


2016年の「日本有線大賞」は、西野カナでしたね。

ステージで歌った「Dear Bride」は、10月26日(水)発売で、有線ランキングのJ-POPトップ50に初登場したのが、リリースの2週前に当たる10月21日付(10/08〜10/14)と、ごく最近です。

従って、この曲に対するリクエストがもっとも多かった可能性は少なく、これまで歌ってきた曲の人気と併せて、西野カナが選ばれたのかもしれません。


しかし、7年連続でノミネートされながら、なぜ受賞が今年だったのかは、よく分からない。
では
西野カナに有線大賞が授与されることは、全然不思議ではないけど、過去6年分も含めて、どういう選考がなされてきたのか、今ひとつ見えず、スッキリしない雰囲気は否めません。

だからこそ、本人も「びっくりしすぎてます」とコメントしたのでしょう。


ノミネートされる理由、大賞を選ぶ基準が、分かりにくいことに加え、番組に不満を感じるのは、年末の音楽祭として、「今年感」「トレンド感」が乏しかったことです。

星野源は出なかったし、RADWIMPSのステージはなく、Perfumeの「FLASH」は観られず、「サイレントマジョリティー」の欅坂は登場せず、[Alexandors]の「ワタリドリ」もなし。

1年を振り返る、年末の大型音楽祭としては、あれもない、これもないと、寂しさの募る部分が多い。


有線リクエストという特定の指標を重視する賞なので、通常の音楽番組とは、顔ぶれが少し違ってくるのかもしれません。

しかし、J-POPの音楽シーンにおいて、今年流行った曲とアーティストを、ほとんど反映していない内容になってしまったら、賞そのものの意義が薄れてしまいます。

AKB48が視聴者リクエストコーナーで、2013年の「恋するフォーチュンクッキー」を歌ったのが象徴的で、2016年の音楽賞番組なのに、懐メロ歌謡ショーのような空気になってしまって、「今年感」が伝わってこない。

歌って欲しい曲のリクエストは、せめて昨年までのものに限定した方がいいと思う(笑)。

大賞の決定に際しても、「ああ、やはり、今年は西野カナだったな」と視聴者を頷かせる演出がなく、彼女の受賞には何の文句もないけど、エンディングステージの「Dear Bride」を聴きながら、1年の音楽的想い出が、鮮やかに蘇るといった感じではなかった。


乃木坂は、AKB48Gを含むメドレーのトップバッターとして、「裸足でSummer」を披露しました。

ただ、メドレー内の1枠だからか、演奏時間が1分51秒と、通常のテレビサイズ2分半よりずっと短く、あっと言う間に終わってしまった。

まあ、続くHKT48「最高かよ」が1分38秒、NMB48「僕はいない」は1分27秒、最後のAKB48「恋するフォーチュンクッキー」2分6秒と、どの曲も超短縮バージョンに抑えられていて、しょうがないっちゃ、しょうがないんですが。


ステージの短さに加えて、夏感の強い曲なので、今の時期に観ると、「衣装が寒そう」という妙な感想がしつこく頭を占めてしまい(笑)、パフォーマンスにのめり込みづらいものがあった。

日刊スポーツは、紅白歌合戦の曲目予想で、「裸足でSummer」を挙げていて、個人的にも、齋藤飛鳥の天使感を、お茶の間に、明るく元気に発信出来るので、そういうチョイスもありだなと思っていました。

しかし、昨夜のステージを観ると、「大晦日に夏曲は止めた方がいいかも」という気がしてきました。

長袖厚手の衣装でハダサマというのも、違和感がありそうで(笑)、この曲を選ぶと、季節イメージの演出が難しいかもしれない。


個人的に、引き込まれる部分の少なかった音楽祭でしたが、一つだけ、「おお〜!」と目が釘付けになった歌があります。

エドアルドの「母きずな」で、ここまで大胆かつストレートに、力を込めまくった表情演出を観たのは、森進一の「おふくろさん」以来で、衝撃を受けました。

日本人が忘れかけていた何かを、ブラジル人が思い出させてくれた的な物語性があり、インパクトの強さも半端ではなく、今後、ものまね展開を含めて(笑)、可能性を感じさせるステージでした。


せっかくなので、2016年における、乃木坂欅坂とAKB48Gの有線ランキング成績を、載せておきます。

(表1) 2016年の有線ランキングにおける、AKB48Gと乃木坂欅坂の楽曲の順位成績

凡例
グループ名
総合トップ150へのランクイン回数(ランクイン週数) 最高順位 A-B-C-D-E / F-G [初登場回のCD発売後経過週数/最後回2015/12/25付の経過週数] : 曲名
J-POPトップ50へのランクイン回数(ランクイン週数) 最高順位 A-B-C-D-E [初登場回のCD発売後経過週数/最新回2016/12/02付の経過週数] : 曲名

# 有線ランキングは、2015/12/25付チャート、すなわち2015年12月18日(金)を最終集計日として、「総合トップ150」から「J-POPトップ50」に切り替わっている。以下に挙げた曲では、「恋するフォーチュンクッキー」と「365日の紙飛行機」だけが、「総合トップ150」を経験している

# 上記 A〜H は、次の順位帯へのランクイン回数を示している。A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)
# 緑色の「初登場回のCD発売後経過週数」は、初登場回が、その週と翌週の2週をまとめた集計回であることを示す
# ピンク色の「ランクイン回数(ランクイン週数)」は、現在もランクイン中
#「*」は、2016年の有線大賞発表セレモニーのステージで披露された曲

乃木坂46
12回(13週) 06位 2-5-1-2-2 [01週目/36週目] ハルジオンが咲く頃
10回(11週) 09位 3-3-1-1-2 [01週目/18週目] 裸足でSummer*
02回(02週) 26位 0-0-1-1-0 [02週目/03週目] サヨナラの意味

欅坂46
12回(13週) 02位 5-2-3-1-1 [01週目/34週目] サイレントマジョリティー
13回(14週) 02位 7-2-1-2-1 [01週前/16週目] 世界には愛しかない

AKB48
36回(38週) 02位 23-02-01-01-01 / 06-02 [02週前/42週目] 恋するフォーチュンクッキー*
02回(02週) 03位 01-00-01-00-00 / 00-00 [01週目/02週目] 365日の紙飛行機*
========== 以上は「総合トップ150」の成績 ==========
19回(20週) 02位 11-5-1-1-1 [03週目/48週目] 365日の紙飛行機*
13回(14週) 02位 5-2-3-1-2 [02週目/38週目] 君はメロディー
05回(05週) 38位 0-0-0-3-2 [01週目/26週目] 翼はいらない
01回(01週) 47位 0-0-0-0-1 [02週目/13週目] LOVE TRIP
02回(02週) 46位 0-0-0-0-2 [01週目/02週目] ハイテンション

SKE48
02回(02週) 45位 0-0-0-0-2 [04週目/36週目] チキンLINE
04回(04週) 28位 0-0-1-2-1 [04週目/15週目] 金の愛、銀の愛

NMB48
04回(05週) 21位 0-0-3-0-1 [01週目/31週目] 甘噛み姫
05回(06週) 18位 0-1-3-1-0 [01週目/17週目] 僕はいない*

HKT48
00回(00週) 50外 0-0-0-0-0 [00週前/33週目] 74億分の1の君へ
07回(07週) 15位 0-2-3-0-2 [02週目/12週目] 最高かよ*


2016年に発売された46&48の曲で、有線ランキングの順位推移がもっとも好調だったのは、AKB48「君はメロディー」と欅坂「世界には愛しかない」でした。

ただ、20位以内へのランクイン回数は、「メロディー」より、「セカアイ」の方が多い。

さらに、デビュー曲「サイレントマジョリティー」も、最高2位の12回13週ランクインと、新人アイドルとは思えない好成績をマークしている。

有線リクエストで、これだけの結果を出したグループを、有線大賞の新人賞に選出しないのは、さすがに首を傾げたくなります。

順位推移はリクエスト数と同じではないので、正確な数字は分かりませんが、欅坂が「サイレントマジョリティー」を披露すれば、昨夜の音楽祭に、「今年感」が出たんじゃないでしょうか。


一方、大賞にノミネートされたAKB48は、「365日の紙飛行機」を除くと、有線に関しては、あまりパッとしない1年という印象を受けます。

「翼はいらない」が最高38位の5回ランクイン、「LOVE TRIP」に至っては、47位に1回入っただけで、48G「支店」の順位推移と比べても、宜しくない結果に終わっている。

「365日の紙飛行機」は圧倒的な成績を残していますが、2016年全体を見渡すと、AKB48に対する有線リクエストは、決して絶好調ではなく、むしろ後半は、絶不調とすら言いたくなる数字が並んでいます。


「ハイテンション」は、CD発売週からJ-POPトップ50に登場し、現在、2回目のランクインです。

44枚目、45枚目と、最高順位とランクイン回数の低落が止まらないので、46枚目は、上位へ食い込んで、悪い流れを断ち切ることが求められます。

もし、「ハイテンション」も厳しい成績で終わると、AKB48の音楽的存在感は、2017年、さらに薄くなっていくでしょう。


さて、「ハイテンション」の有線ランキングはこれからですが、MVの累計再生数について、ちょっとした「お知らせ」があります。

公開開始が4日ほど前の、乃木坂「サヨナラの意味」MVの再生数を、12月4日(日)に追い抜いたようです。

乃木坂46とAKB48のシングルは、CD発売日が離れていることが多く、それゆえ、MVの公開スタートも時期がかなり異なるので、両者の再生数を比較する「習慣」が、個人的になかった(笑)。

ところが、今回は乃木坂の翌週にAKB48と、発売日が連続しており、表題曲MVの公開時期も近接しているので、再生数の多い少ないが、普段以上に注目されても不思議ではない。

そして、ネットに、そういったコメントがあったので、直ぐに調べてみたところ、確かに、「サヨナラの意味」が上回っていた筈の再生数が、「ハイテンション」に逆転されていました。


どういう経緯を辿って、乃木坂がAKB48に追いつかれたのか、以下に示してあります。

(表2) YouTubeに公開されている乃木坂「サヨナラの意味」とAKB48「ハイテンション」のフルバージョンMVの、月曜〜日曜で定義した週による再生数推移

凡例
[サヨナラの意味 * ハイテンションの公開後経過週数] 週目
対象週における再生回数上昇速度 (週終わりの累計再生回数/+対象週における積み上げ再生回数_「国内動画再生回数」順位 @ 公開後経過週数) : 対象週の始めと終わりの日付
(日ごとの推移)
対象日における再生回数上昇速度 (日終わりの累計再生回数 @ 公開後経過日数) : 日付

# 青色は「サヨナラの意味」赤色は「ハイテンション」のMVに関するデータ
#「05W」と「25D」は、それぞれ、公開後05週目と25日目を表す
#「国内動画再生回数」順位は Billboard JAPAN Hot100 による楽曲指標
#「000位」は、MV公開前もしくはチャート未発表
#「100外」は100位圏外。「020外」は Billboard JAPAN の一般向けサイトに順位未記載で、20位圏外ということ以外は、分からないことを示す

01番週 10/17(月)23(日)
43.3万回/日 (119.1/+119.1_024位 @ 01W) : 10/21(金)23(日)
00.0万回/日 (000.0/+000.0_000位 @ 00W)

02番週 10/24(月)30(日)
16.4万回/日 (234.0/+114.9_005位 @ 02W)
30.4万回/日 (183.9/+183.9_100外 @ 01W) : 10/25(火)30(日)

03番週 10/31(月)06(日)
10.6万回/日 (308.3/+074.3_015位 @ 03W) ← Mステ
10.2万回/日 (255.0/+071.1_100外 @ 02W)

04番週 11/07(月)13(日)
07.0万回/日 (357.2/+048.9_034位 @ 04W) CD発売
06.8万回/日 (302.9/+047.9_020外 @ 03W)

05番週 11/14(月)20(日)
05.8万回/日 (398.0/+040.8_050位 @ 05W)
09.2万回/日 (367.3/+064.4_010位 @ 04W) ← CD発売 Mステ1
========== 日ごとの推移 ==========
05.9万回/日 (363.1 @ 25D)06.6万回/日 (309.5 @ 21D) : 11/14(月)
04.8万回/日 (367.9 @ 26D)05.9万回/日 (315.4 @ 22D) : 11/15(火)
05.5万回/日 (373.4 @ 27D)09.1万回/日 (324.4 @ 23D) : 11/16(水) ← CD発売
05.3万回/日 (378.6 @ 28D)08.7万回/日 (333.1 @ 24D) : 11/17(木)
05.7万回/日 (384.4 @ 29D)10.1万回/日 (343.2 @ 25D) : 11/18(金) ← Mステ1
06.9万回/日 (391.3 @ 30D)12.7万回/日 (355.9 @ 26D) : 11/19(土)
06.7万回/日 (398.0 @ 31D)11.4万回/日 (367.3 @ 27D) : 11/20(日)

06番週 11/21(月)27(日)
04.9万回/日 (432.6/+034.6_096位 @ 06W)
07.4万回/日 (419.3/+052.0_004位 @ 05W) ← Mステ2

07番週 11/28(月)04(日)
04.6万回/日 (464.5/+031.9_000位 @ 07W)
06.6万回/日 (465.6/+046.3_000位 @ 06W)
========== 日ごとの推移 ==========
04.2万回/日 (436.8 @ 39D)05.8万回/日 (425.1 @ 35D) : 11/28(月)
03.9万回/日 (440.7 @ 40D)05.6万回/日 (430.7 @ 36D) : 11/29(火)
04.5万回/日 (445.2 @ 41D)06.6万回/日 (437.3 @ 37D) : 11/30(水)
04.5万回/日 (449.6 @ 42D)06.6万回/日 (443.9 @ 38D) : 12/01(木)
04.5万回/日 (454.2 @ 43D)06.4万回/日 (450.2 @ 39D) : 12/02(金)
04.7万回/日 (458.9 @ 44D)07.5万回/日 (457.8 @ 40D) : 12/03(土)
05.6万回/日 (464.5 @ 45D)07.9万回/日 (465.6 @ 41D) : 12/04(日) ※ 累計逆転

# 便宜上、それぞれの週に「01番週」「02番週」と、順に名前を付けている。MV公開日を含む週は、その日付をデータの最後に記している


「ハイテンション」のMVは、公開が始まった02番週に、再生数上昇速度で「サヨナラの意味」MVを上回りますが、続く03番週と04番週は、乃木坂がAKB48を僅差ながら凌駕する伸びを見せていました。

ところが、「ハイテンション」は、05番週にCDが発売され、それを境に、MVの再生数上昇速度が跳ね上がる。

さらに、CDリリースの翌々日、『MUSIC STATION』に出演、「ハイテンション」のパフォーマンスを披露すると、再生数の伸びはさらに加速することになる。

これらの「ブースト」が効いて、上昇スピードは、10万回/日を越えるレベルで推移することになり、「サヨナラの意味」MVのそれを終始上回ります。


次の06番週で、AKB48はMステ連続出演を果たし、再び「ハイテンション」を歌うという、掟破りのプロモーションを仕掛けます(笑)。

その結果、この週、「サヨナラの意味」MVの上昇速度が、4.9万回/日まで下がったのに対して、「ハイテンション」MVは、7.4万回/日で踏み止まり、優位を維持します。

そして、週終わりにおいて、累計再生数の差は、23万回にまで縮まっていく。

翌07番週も、再生数上昇速度に関して、「ハイテンション」MVの優位は変わらず、結局、週終わりの12月4日(日)、遂に累計で、「サヨナラの意味」MVを上回ることになった。


YouTubeにおけるAKB48のMV人気は、海外からのアクセスに支えられていると、考えたくなることが多い。

例えば、公開2週目に当たる03番週において、「ハイテンション」MVは、1週間で71.1万回も再生数を積み上げたのに、Billboard JAPAN Hot100「国内動画再生回数」の順位は、100位圏外です。

同じ週に、74.3万回積み上げた「サヨナラの意味」MVが、15位に入っていることから、「ハイテンション」の71.1万回には、海外からのアクセスが含まれ、Hot100でカウントされていない可能性がある。


ところが、05番週を見ると、「ハイテンション」MVは、64.4万回の積み上げで、「国内動画再生回数」は10位にランクインしている。

「サヨナラの意味」MVが40.8万回積み上げで50位だったのと比べても、YouTubeの再生数上昇が、順位と連動している感じで、「ハイテンション」MVは、CD発売週以降、国内人気が上がってきた節があります。

カラフルで明るくノリの良いMVで、島崎遥香の美貌と可愛さを、何も考えずに堪能出来るので(笑)、リピート視聴が多く、再生数が伸び続けているのかもしれません。


前回記事で指摘したように、「サヨナラの意味」MVは、欅坂の「二人セゾン」MVにも、再生数で肉迫されています。

先週末の状況は、次のようになっています。

(表3) YouTubeに公開されている乃木坂「サヨナラの意味」と欅坂の「二人セゾン」のフルバージョンMVの最新再生数推移

凡例
対象日における再生回数上昇速度 (日終わりの累計再生回数 @ 公開後経過日数) : 日付

# 青色は「サヨナラの意味」オレンジ色は「二人セゾン」のMVに関するデータ
# 表記法は、(表2)と同じ

04.5万回/日 (454.2 @ 43D)15.5万回/日 (366.7 @ 16D) : 12/02(金)
04.7万回/日 (458.9 @ 44D)15.6万回/日 (382.2 @ 17D) : 12/03(土)
05.6万回/日 (464.5 @ 45D)19.5万回/日 (401.7 @ 18D) : 12/04(日)


12月4日(日)が終わった時点で、両MVの累計再生数は、乃木坂が63万回ほどリードしています。

しかし、上昇速度は、欅坂が、依然として、10万回/日以上も高く、しばらく落ちそうにない。

もし、上昇スピードの差が縮まらず、このまま進めば、今週中に、「サヨナラの意味」MVの累計再生数が、4日後公開の「ハイテンション」MVに続いて、27日後の「二人セゾン」MVにも、抜かれることになります。

作品としての評価は、再生回数だけで決まるわけでないので、あまり数字を気にするのも宜しくないですが、後発のMVに、相次いで追い越されるのは、気分のいいものじゃないのは確かです(笑)。


最近のAKB48の表題曲MVは、公開直後、再生数がもの凄い速度で上がるものの、その後、急速に上昇スピードが鈍化して、累計がなかなか伸びないパターンが多かった。

ところが、「ハイテンション」のMVは、上昇スピードの下落がゆっくりで、かなりのハイペースを長く続けている。

MVが人気を集めているのは明らかですが、では、それが楽曲セールスにつながっているかとなると、話は別です。

(表4) 「サヨナラの意味」と「ハイテンション」の iTunes Store トップソングにおける、最新の順位帯分布

凡例
シングル番号 : A-B-C-D-E / F-G-H [Z] (200位以内ランクイン日数/配信日数; 確認出来た最高順位) 曲名

# 上記 A〜H と Z は、それぞれ以下の順位帯に、ランクインした日数した日数を表す
A(1〜10位)、B(11〜20位)、C(21〜30位)、D(31〜40位)、E(41〜50位)、F(51〜100位)、G(101〜150位)、H(151〜200位)、Z(200位圏外)
# 2016年12月4日(日)までのデータを記載

乃木坂46_16枚目表題曲
7-7-5-3-7 / 04-0-0 [00] (33/33日; 003位) サヨナラの意味

AKB48_46枚目表題曲
0-0-0-0-0 / 00-1-1 [17] (02/19日; 133位) ハイテンション (劇)
2-2-2-0-1 / 12-0-0 [00] (19/19日; 009位) ハイテンション (A)
0-0-0-0-0 / 00-0-1 [18] (01/19日; 194位) ハイテンション (B)
0-0-0-0-0 / 00-0-0 [19] (00/19日; 200外) ハイテンション (C,D,E)

# AKB48の表題曲と共通曲は、劇場盤と初回限定盤TypeA〜Eの計6種に収録され、その形のまま iTunes Store にアプロードされているので、同一曲の配信源が6つ存在している。曲名に続く「劇」は劇場盤、「A」はTypeAを表し、その配信源についての順位帯分布であることを示している
# 乃木坂と欅坂の楽曲は、シングル収録曲を一つにまとめた「Special Edition」が唯一の配信源


iTunes Store における「ハイテンション」の配信源は6つで、トップソングの順位推移がもっとも良好なのは、TypeA収録のものです。

しかし、その場合でも、トップ10入りが2日、50位以内へのランクインは7日間。

一方、「サヨナラの意味」は、トップ10に7日、50位以内に29日間のランクインで、圧倒的に数字が良い。

「サヨナラの意味」MVの再生数は、4日ほど後発のAKB48「ハイテンション」MVに追い抜かされましたが、配信成績では優っている可能性が高く、MV人気が必ずしも、楽曲ダウンロード数と連動しているわけではないようです。


「サヨナラの意味」と「ハイテンション」のカップリング曲の順位推移には、さらに大きな違いがある。

(表5) 「サヨナラの意味」と「ハイテンション」のカップリング曲の iTunes Store トップソングにおける、最新の順位帯分布

# 2016年12月4日(日)までのデータを記載
#「*」は、共通曲

16枚目(C/W) : サヨナラの意味
0-0-0-1-2 / 6-4-1 [19] (14/33日; 038位) ないものねだり
0-0-0-0-0 / 3-4-4 [22] (11/33日; 065位) あの教室
0-0-0-0-0 / 4-2-4 [23] (10/33日; 087位) 君に贈る花がない
0-0-0-0-0 / 1-4-4 [24] (09/33日; 099位) ブランコ
0-0-0-0-0 / 0-1-3 [29] (04/33日; 144位) 2度目のキスから
0-0-0-0-0 / 1-1-1 [30] (03/33日; 086位) 孤独な青空*

AKB48の46枚目 : ハイテンション
0-0-0-0-0 / 1-1-1 [16] (03/19日; 088位) 星空を君に
0-0-0-0-0 / 1-1-0 [17] (02/19日; 092位) 思春期アドレナリン
0-0-0-0-0 / 0-2-0 [17] (02/19日; 115位) Better
0-0-0-0-0 / 0-1-1 [17] (02/19日; 118位) また あなたのことをかんがえてた
0-0-0-0-0 / 0-1-1 [17] (02/19日; 129位) 清純タイアド
0-0-0-0-0 / 0-1-1 [17] (02/19日; 141位) ハッピーエンド
0-0-0-0-0 / 0-0-0 [19] (00/19日; 200外) 抑えきれない衝動* (劇,A,B,C,D,E)


「サヨナラの意味」のカプリング曲で、200位以内へのランクインがもっとも長かったのは、橋本奈々未のソロ曲「ないものねだり」の14日間です。

これに対して、「ハイテンション」では、「星空を君に」の3日間が最高で、両シングルには、歴然とした差があります。

AKB48のシングルは、表題曲への人気が突出しているものの、裾野の広がりに乏しく、カップリング曲は、iTunes Store トップソングの200位以内に、ごく短期間しかランクインしていない。


AKB48は、表題曲の有線ランキングが、2016年の後半、急激な低落傾向を見せ、シングル収録曲、とりわけカップリング曲の iTunes Store トップソングの成績が芳しくない。

「ハイテンション」MVの再生数推移は好調ですが、今後、その視聴人気が他の楽曲指標を押し上げるかどうかには、予断を許さないものがある。

あるいは、48G「支店」と同じく、AKB48本体も、2016年の後半から、人気の急下降が起こり始めていると、考えるべきなのかもしれません。


一方、欅坂「二人セゾン」MVは、急速に再生数を伸ばし、「サヨナラの意味」MVの累計を、射程圏に捉えています。

iTunes Store トップソングの順位推移も、トップ10滞在を5日間にまで伸ばし、「サヨナラの意味」の7日間を越えそうな勢いです。

しかし、カップリング曲の配信セールスに目を向けると、少し心配になる数字が出ている。

(表6) 欅坂のシングルカップリング曲の iTunes Store トップソングにおける、順位帯分布

#「二人セゾン」のカップリング曲は、2016年12月4日(日)までのデータを記載
#「世界には愛しかない」と「サイレントマジョリティー」は、配信後20日間の順位帯分布。20日を越えて、200位圏内に復帰した(C/W)曲はない
#「*」は、共通曲

欅坂_03枚目(C/W) : 二人セゾン
0-0-0-1-0 / 1-2-1 [00] (05/05日; 039位) 夕陽1/3
0-0-0-0-1 / 1-2-0 [01] (04/05日; 044位) 僕たちの戦争
0-0-0-0-0 / 1-1-1 [02] (03/05日; 066位) 大人は信じてくれない*
0-0-0-0-0 / 1-0-1 [03] (02/05日; 086位) 誰よりも高く跳べ!
0-0-0-0-0 / 1-1-0 [03] (02/05日; 088位) 制服と太陽

欅坂_02枚目(C/W) : 世界には愛しかない
0-1-1-0-1 / 4-3-2 [08] (12/20日; 017位) 語るなら未来を*
0-0-0-0-1 / 1-1-2 [15] (05/20日; 050位) 青空が違う
0-0-0-0-0 / 1-1-2 [16] (04/20日; 058位) また会ってください
0-0-0-0-0 / 1-1-1 [17] (03/20日; 069位) ひらがなけやき
0-0-0-0-0 / 1-1-1 [17] (03/20日; 075位) ボブディランは返さない
0-0-0-0-0 / 1-1-0 [18] (02/20日; 086位) 渋谷からPARCOが消えた日

欅坂46_01枚目(C/W) : サイレントマジョリティー
0-0-1-1-0 / 3-8-3 [04] (16/20日; 25位) 渋谷川
0-0-2-0-0 / 1-2-1 [14] (06/20日; 26位) キミガイナイ
0-0-0-1-0 / 1-1-1 [16] (04/20日; 39位) 手を繫いで帰ろうか*
0-0-0-0-0 / 2-0-1 [17] (03/20日; 53位) 乗り遅れたバス
0-0-0-0-0 / 2-1-0 [17] (03/20日; 55位) 山手線


3枚目「二人セゾン」のカップリング曲は、配信開始5日目において、「夕陽1/3」以外は、すべて200位圏外に去っています。

また、「夕陽1/3」も、5日目は190位で、今後、ランクイン日数を大きく伸ばす可能性は低く、カップリング曲の200位以内ランクイン最長日数は、かなり短くなる危険がある。

2枚目「世界には愛しかない」は、共通曲「語るなら未来を」が、最高17位の12日間ランクイン、1枚目「サイレントマジョリティー」は、「渋谷川」が、最高25位の16日間ランクインと、かなりハイレベルな成績を残しています。

このまま行くと、「二人セゾン」は、前2作と異なり、カップリングに「目玉」となる曲がないまま、終わってしまいそうです。


欅坂の楽曲は、現在、「サイレントマジョリティー」と「世界には愛しかない」が、200位以内に入っており、「二人セゾン」のカップリングではなく、前作、前々作の表題曲をダウンロードする人が多いのかもしれません。

ただ、AKB48Gと乃木坂欅坂は、CDの売り上げ枚数を稼ぐため、複数の盤種を投入しており、その結果、シングルとは思えないほど多くのカップリング曲を収録する構図が出来ています。

そのため、カップリング曲のクオリティが低下したり、楽曲プロモーションが手薄になる危険が常にある。


良質のカップリング曲が収録され、好調な配信成績を収めるのは、多楽曲シングルの健全性を示すもので、逆に、トップソングにおける最高順位やランクイン日数が、軒並み下がってしまうと、音楽的人気が表題曲に集中し過ぎて、膨らみや奥行きを欠いていると、判断したくなります。

とくに欅坂は、新人グループなので、平手友梨奈を軸にした、パンチの効いたダンスナンバーに音楽的イメージを固定し過ぎないよう、カップリングでは、様々なタイプの曲を試みて、引き出しを増やした方がいい。

表題曲とは違った雰囲気の魅力的なカップリング曲を提示して、グループの音楽に幅を持たせておけば、今後、「サイレントマジョリティー」型の曲が飽きられても、第2、第3のコンセプトを繰り出せるので、楽曲人気を長く維持する可能性が高まります。


乃木坂もそうですが、多盤種、多楽曲のシングルでもっとも危惧されるのは「粗製濫造」じゃないでしょうか。

そして、一度、楽曲のクオリティに疑問符が付くと、ライト層が急速に離れ始め、やがてコアファンの減少につながり、CDセールスの維持が難しくなる。

AKB48のカップリング曲が、(表5)のように、配信成績が振るわないことと、シングルのミリオン維持が厳しくなっていることは、同じことを指し示しています。

結局、音楽アイドルである以上、楽曲に対する人気が落ちてしまうと、グループやメンバーの人気も、保つのが厳しくなるのだと思います。


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