医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

現場まかせ

2017-05-24 06:25:26 | 薬局
この検証にどれだけの時間が必要なのか。

気になる経済財政会議資料は、後ほどゆっくり検証するとして。
秋田県で起きた不祥事は、県内6店舗で調剤された処方箋11枚を、秋田飯島店で調剤したかのうよう見せかけて、保険請求していたことが報道された事から発覚した。
このネタをどこから仕入れてきたのか”特ダネ”である。
ここに出てくる飯島店は「調剤基本料」が3の20点である。
「調剤基本料3」になると「基準調剤加算」も算定できなくなる。
調剤技術料は大幅に下がる。
これを解消する1つの手段として集中率を下げることがある。
それを見込んでの「付け替え請求」であった。
だが残念ながら95%の集中率には勝てなかったようだ。

これは業界に大きな問題を投げかけた。
大手調剤チェーンはやり方によって集中率など操作できるのではないかという疑惑である。
確かに、多少の操作は可能かもしれない。
例えば、特別養護老人ホームの処方せんを持ってくるなども可能だ。
しかし、今回は職員の家族の処方せんを付け替えたようだ。
こうなるとかなりの確信犯となる。

この事件後に会長は何もコメントらしいコメントを出していない。
文章ではあったかもしれない。
また、日本薬剤師会にも劣らない日本保険薬局協会の会長も務めていたが、事件が発覚する前に速やかに辞任していた。
先日、その総会があったが、新しい会長もゲストも、その会長の話には一切触れなかったそうだ。
さすがに大人の対応ってやつだ。
ただ1人だけ話を出したのが日本薬剤師会の会長だったそうだ。
“鬼の首“ってやつだろうか。

その会長が23日の決算説明会でお詫びしたらしい。
で、今回の件について「現場の管理職の誤った解釈によって今回のような事例が発生いたしました」だそうだ。
現場の管理職はどんな誤った解釈をしたのだろうか。
勘違いするようなことではない。
実は、そこが知りたかった。
そして、ひたすら「本社の方でこうしたことについて指示したとか、組織で動いたとかいうことは全くございません」という事である。
ここでまさか本社が関与していましたとは言えない。
指示していない。
組織的な動きでもないという事は、誰もが予想していたコメントである。
本当に聞きたかったのは「現場の管理職の誤った解釈」とはどんな解釈だったのかではないだろうか。

「ハーボニ―偽造薬事件」の時もそうだったが、何ともしっくりいかない話だ。
という事で、会社が悪いのではなく「現場の管理職」が悪いってことらしい。





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2 コメント

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建前に溜息 (駒形ファン)
2017-05-24 23:33:42
なんともスッキリしませんね。
排膿
できるチャンスを失った感があります。

建前を鵜呑みにせず、仮に組織立ってやっていたことが明るみになっていれば?この会社が罰せられて終わる話だったのかも。その線でさらに穿った見方をすると、またしても業界全体に疑惑がかけられていて、一網打尽にする計画があり、今回の事件もお膳立て的要素と国が考えている可能性は?無いとは言いきれません。
薬歴未記載事件、無資格調剤事件、偽造薬事件
事の顛末を鑑みて、すべてに似た感じがします。
これらの事件と調剤報酬が無関係とはとてもおもえません。

傷を治すチャンスをごまかしたため、大病に進展しているかのような状況に少々身震いしております。

経済財政諮問会議の資料に震撼しました。
明日も楽しみです。
トカゲのしっぽ (駒形和哉)
2017-05-25 04:36:02
って感じですね。
現場の薬剤師は勇気をもって真実を話して欲しいと思います。
もちろん自分が本当に悪いなら別ですけどね。

経済財政諮問会議で何が話されているのか、中小の薬局の経営者は知らないと思います。
薬局が取り上げられ始めたのは、ここ数年ですから。

そろそろ新しい時代に脱皮する時が迫っているんでしょうか。

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