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KABU&元KABUのブログ

災害復興よりも政権維持を優先する民主党政権

2011年05月03日 20時48分43秒 | Weblog


あるブログ友の記事でこの報道に接した時に覚えた憤りを、大袈裟ではなく、私は、生涯忘れないでしょう。東日本大震災の被災地支援に日本が一丸となっている中で、他方、しかし、時間の残酷な流れに抗う術があるはずもなく、震災支援の最初のフェーズ、「救援の段階」に否応なく終止符が打たれつつある現在。よって、多くの悲しみと無力感を被災と非被災地の双方に留めながら、状況は次のフェーズ、すなわち、「復旧→復興の段階」に移行しつつある現在。時の政権が災害復興よりも政権維持を優先して憚らなかったことを。

以下、そのブログ友、出雲守護さんの記事の転記。






非国民の生活が第一! -災害復興よりも政権維持の方が大事と逃亡-


◎首相が姑息な延命策 6・22閉会を画策 与野党の不信ますます

政府・民主党は2日、平成23年度第1次補正予算の成立を受け、6月22日までの通常国会の会期を延長せず、東日本大震災の本格的な復興策を盛り込む平成23年度第2次補正予算案を次期臨時国会に先送りする方向で調整に入った。狙いは衆院での内閣不信任案可決による「菅降ろし」のシナリオの封印にある。震災復興よりも自らの延命を優先させる菅直人首相の姑息な手法に与野党の不信はますます強まる公算が大きい。

2次補正の先送り方針は複数の民主党幹部が明らかにした。執行部の一人は「2次補正の編成が終わるのは7月になる。通常国会は延長せずお盆明けの8月中旬に臨時国会を開く」と打ち明けた。理由として、復興構想会議が6月末をめどに第1次提言を取りまとめる上、社会保障と税の一体改革の政府・与党案も6月中の取りまとめを目指しており、2次補正の編成作業などに時間がかかることを挙げた。

この方針を裏付けるように、岡田克也幹事長は2日の記者会見で2次補正の提出時期について「現時点では何も決まっていない」と言葉を濁した。野田佳彦財務相も参院予算委で「復興構想会議の青写真を踏まえ、なるべく早く提出したいが確たることは言えない」と明言を避けた。

だが、復興構想会議の提言などは言い訳にすぎない。1次補正で国債を発行せず基礎年金の国庫負担2分の1を維持するための「埋蔵金」2兆4897億円を充てたことにこそ、首相の“真意”を読み解くヒントがある。

「あえて年金財源に穴を開けたのは税制抜本改革を推し進める踏み絵にするためなのか。政権運営を優先させる姑息な対応は震災に乗じた火事場泥棒だ!」

2日の参院予算委で、公明党の石川博崇氏は政府の対応をこうなじった。2次補正の財源問題と一体改革を結びつけることで野党を協議に引き込もうという意図が透けてみえたからだ。そもそも自民、公明両党が1次補正への賛成に転じた契機は、民主党が29日に子ども手当などマニフェスト(政権公約)の見直しに着手することで3党合意に応じたからだ。ところが、これが罠だった。合意文には年金財源の欠損に関し「2次補正予算案編成の際、見直しも含め検討する」との文言が練り込まれていた。つまり2次補正の財源に関する与野党協議は「合意済み」とも読み取れるのだ。

首相はもともと、今国会を大幅延長し、2次補正まで成立させる算段だった。10兆円規模の復興策をちらつかせれば自公両党は与野党協議のテーブルにつくと考えたからだ。ところが、東京電力福島第1原発事故対応での迷走を受け、自公両党で「2次補正編成は『菅抜き』が前提」との声が高まった。

「このままでは連休明けにも退陣を迫られかねない」。そう考えた首相は、2次補正を先送りし、財源に関する与野党協議で時間稼ぎを画策した。その最中に国会を閉じてしまえば内閣不信任案を回避できると考えたわけだ。だが、この姑息さが野党の反発を強めた。

「政府が責任を果たさないまま会期を終え、2次補正を出さないことは許されない。会期中に出すかが一つの試金石になる」

国会閉会シナリオを知った公明党の山口那津男代表は2日、記者団を前に語気を強めた。自民党の衛藤晟一参院議員は参院本会議で首相にこう迫った。「あなたは復興にとり有害無益だ。一刻も早く退場してもらいたい。首相退陣が復興の第一歩だ!」

(産経新聞・2011.5.3 00:47)  



やってくれましたな。産経の記事に同調するわけではないが、この恥知らずで姑息な政権延命は現在の我が国のおかれた状況を放置し、被災者に座して死を待てと言わんばかりのものであると言えよう。しかし、この動きは別の見方をすれば、民主党が更なる自滅の道を進んでいると受け取ることもできる。

国民の生活が第一とスローガンを掲げて、いざ災害に際して、自身の延命がために国民生活を破綻させ、被災地の復興を妨害し、さらには我が国経済を混沌へと導いたこの落とし前、高くつくことでしょう。

而して、今回の政権側の行動はまさに「自民よりマシ」というお題目を引っくり返させる原動力となるのは間違いなく、ただでさえ、「詐欺フェスト」「非国民の生活が第一」【日本に敵対する特定アジア諸国の外国人や、それらとあるいは共闘し、あるいは日本国家社会に寄生する反日の左翼リベラル分子の生活が最優先】と叫ばれている民主党に大きなダメージ、普通に考えれば修復不能なダメージを与えたといえる。

もっとも、我が国の真っ当な政治センスを持つ臣民/国民は最初から悪逆非道なる民主党など選択するなどありえないわけであるが、真っ当でない政治的愚民どもがこの惨状を以ってしても「自民よりマシ」などと言うのであるならば、我が国は一度デモクラシーを廃して、王政復古した方がいいだろう。   


・転記ブログ記事URL
 http://blogs.yahoo.co.jp/romantic_of_taisho/51693170.html





実は、「民主党政権ならあるいはそうするのかもしらん」と考えなくもなかった。しかし、その予測が現実になったと知ったときには唖然としてしまいました。而して、民主党に政権を与えた、民主党支持の有権者・国民においても、

この惨状を以ってしても「自民よりマシ」などと言うのであるならば、
我が国は一度デモクラシーを廃して、王政復古した方がいいだろう


という、出雲守護さんの単刀直入な主張に私も共感せざるを得ません。もっとも、社会思想の理路からは(厳密に言えば、「全体としての国民=ナシオンとしての国民」の政治的意向と主権者としての権威を、現実政治において誰が代表するのかという論点を経由してではありますが)、政治制度の再編としての「王制復古」自体は現行の日本国憲法においても満更不可能ではない。要は、そのために特に現行憲法の改正はマストではないのですけれども。閑話休題。





いずれにせよ、東日本大震災支援の「救援段階」と「復旧→復興の段階」の狭間で、震災支援を巡っては被災地にも非被災地にも喫緊の課題が山積している。而して、それらの課題の多くは、補正予算編成による予算措置を始め、広義&狭義の立法措置がその解決のために不可避なことも間違いないでしょう。

私は、スタンドプレーよろしく、首相や閣僚、あるいは、与党の幹部に、被災地に行って、被災地住民やボランティアと一緒に、例えば、「瓦礫の撤去に汗を流せ」などとは言わない。彼等には、閣僚や国会議員としての役割があるのだから。而して、「首相や閣僚、あるいは、国会議員としての役割をきちんと果たせ」と、私は彼等に言いたいのです。

実際、マスメディアはこう報じています。

◎ボランティア各所で受け入れ制限 東北3県「供給過剰」

東日本大震災で被害が大きかった岩手、宮城、福島3県の「災害ボランティアセンター」計65カ所のうち約86%に当たる56カ所が、対象を地元の住民に限るなど受け入れ制限をしていることが26日、共同通信のまとめで分かった。

一部のセンターは「ボランティアは供給過剰。新たに宿泊先を確保するのも難しい状態」と説明する。被災地の一部道路では渋滞が発生しており、ゴールデンウイークを控え、「交通事情を含めて混乱を招きかねない」として新たに制限を設けたセンターもある。・・・

(共同通信・2011.4.26 08:47)
    


◎ボランティア団体、援助物資のミスマッチ解消狙う

東日本大震災の被災者向け援助物資のミスマッチを改善しようと、宮城県南三陸町で活動するボランティア団体が必要な物資の個数が分かるウェブサイトを立ち上げた。南三陸町の被災者にアンケートを実施し、必要な物品について個数を含めてウェブに掲載。寄付があった分だけ個数が減る仕組み。震災後、車いす10台の提供を呼び掛けた際、30台以上が届いたことがあり、「善意を無駄にしたくない」とウェブ制作を思い付いた。

(産経新聞・2011.5.2 07:45)   



蓋し、岩手・宮城・福島の三県、否、青森・茨城・千葉を含む被災六県を縦断・横断する、人・物・金・情報を被災六県間や被災地と非被災地域の間で効率的に流通させること。

例えば、「どの寄付受付団体/支援物資仲介グループが信用がおけますか」「栃木県北部か秋田県南部に、小型犬のトイプードルと中型犬の甲斐犬、そのペットの犬達と一緒に家族8人で2ヵ月ほど身を寄せられる避難所はありますか」等の情報を都道府県を跨いで流通させること。かつ、その情報流通の過程で惹起すると覚悟しておくべき、プライバシー侵害、各種ハラスメント、窃盗・横領・背任、暴行・傷害・性犯罪等々をより少ない人権制約とより高いコストパフォーマンスでミニマムに抑え込むには、国の立法措置が死活的に重要ではないでしょうか。

あるいは、仮設住宅用地の確保、見做し仮設住宅を巡る法律関係の確定、そして、(従業員と家族、資材と機材、資金と取引先を一度に失った地元の工務店・インフラ関係事業者にこそ仮設住宅建設とインフラ復旧の仕事を優先的に廻すべきだということ。誰も否定しないだろう)この方針と、より多くのより快適な仮設住宅をより早く建設すること(要は、非被災地の無傷の業者に発注すること)との間のトレードオフ関係の解消。蓋し、これらの具現には国の新たな立法措置による利害調整と信用供与が不可欠ではないでしょうか。

要は、国の方針が定まらないから、どの県や市町村も(私権の制約や現行の平時の行政規則の逸脱が不可避な)効率的で妥当な震災対応ができない。これが、日本全体の現状ではないかと思います。

いつの現状?

時の政権が震災復興よりもその政権の延命を優先していることが露呈した、
2011年5月の初めの現状。

而して、通常国会の会期を延長しないなどは到底あってはならないことだ。そう私は考えます。尚、民主党政権は、危機管理スキルのみならず、土台、被災者・避難者の権利と尊厳を護る意志を欠いているのではないか。この点に関しては下記拙稿をご参照ください。就中、『東日本大震災被災者詩集』は、東日本大震災で、地震・津波・原発のトリプルパンチを受けた、福島県浪江町のブログ友nanaさんの転載記事。



蓋し、お子さんの学校のこと、仕事のこと、家のこと、地域コミュニティの再建が可能かどうかの不安・・・。そしてなにより、被災の種類と程度のバラツキ、あるいは、(資産や扶養家族の人数や、本人の年齢等々)個人の境遇の非対称性の残酷なほど赤裸々な露呈。要は、普通名詞の「被災者」や「被災地」などはこの世に存在せず、存在するのは現前の目も眩まんばかりの多様性に彩られた固有名詞の個々の被災者や被災地でしかないということ。

而して、災害復興に向けて、同じ避難者や被災地というカテゴリーではくくれない様々な「利害」や「感情」のすれちがいが<被災者>や<避難者>の間にあること。まして、東京や横浜の小奇麗なワンルームマンションから「善意」で駆けつけてきたボランティアの組織や非被災地の行政組織にはそれらを調整周旋するスキルも能力もリーダーシップも意志も、否、そうしなければという発想さえ欠いていること。逆に、被災地の行政組織にはそんな細やかな作業を行なう余裕は到底ないこと。これらのことが記事転載の作業の過程でひしひしと伝わって来ました。

ならばこそ、政府こそがリーダーシップを取らなければならない、とも。そして、日本が法治国家である限り、政府のリーダーシップとは立法的措置と予算的措置の連打以外にはありえない。畢竟、もし、民主党政権が今期の通常国会の会期の延長を拒むとすれば、大仰な言い方ではなく、その時民主党政権は、最早、国民世論の支持を失うことを自ら選択したのである。畢竟、その場合、民主党政権は自らがテロやクーデターの標的になることを甘受したものと言える。と、そう私は考えます。


・東日本大震災被災者詩集☆最終回-ひっこします
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/2dd5e4b12f81a6bf744fc68ec882d556

 

・東日本大震災被災者詩集☆温度差が埋まらない
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/8a7ad8a654f957937c3feb7896cb7d26

 

・東日本大震災被災者詩集☆いま、茨城県にいます
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/6fd0ad3fd2dc09d7ce58a83575bac748

 


・東日本大震災後の<風景>☆野菜と放射能と行政の脳死状態と
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/b9ad5451324269468409326580db4a98

 

・東日本大震災後の日本☆平成の「米騒動」は深く静かに浸透する
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/edf572fe4276a7423bf60ad9e951e231 

 

・東日本大震災、被災者支援は「善意」ではない
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/5d37e5091a92961aba8aa5f0a40f7647



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