阪神の二塁・西岡と右翼・福留が守備中に激突! ドーム内に救急車が入ってくるという惨事になった。場面は二回裏2死一,二塁で巨人の攻撃。1点を先制して、なおも阪神ピンチの場面だった。打者・大竹の放った飛球が二塁と右翼の中間地点へ上がった。そして懸命に背走した西岡と猛ダッシュで前進した福留が激突。西岡の体は宙に舞って後頭部から地面にたたきつけられた。福留は起き上がったものの、西岡はあおむけに倒れたまま、まったく動けない状況が続いたが、暫くすると手足を少しだけ動かした。約20分後、救急車が東京ドームに到着。右中間の扉からグラウンドまで乗り入れ、西岡はそのまま病院へ搬送された。阪神の四藤専務取締役によると「西岡選手の意識は戻ったけれど、福留選手との激突で胸部を強く打っている状態だった。都内の病院に搬送されて、検査を受けている。受け答えはできている」とのこと。その後MRI検査などを受けた結果、「鼻骨骨折、胸部打撲、左肩鎖(けんさ)関節脱臼」と診断されたらしい。脱臼については軽いもので打撲に近い症状だというが、ファイスマスクでカムバックできればよいのだが…。西岡頑張れ!
では競馬。まずはドバイ。メイダン競馬場で行われた【第19回ドバイデューティフリー】は、福永祐一騎乗のジャスタウェイ(牡5歳・須貝尚介厩舎)が後方追走から直線で外に持ち出し、1頭だけ別次元の末脚を爆発させてぶっちぎりの圧勝。従来のコースレコード(1分47秒93)を2秒以上も更新する1分45秒52をマークする驚異的な強さを見せつけた。6馬身1/4差の2着がウェルキンゲトリクス(南アフリカ)。日本馬としては、2007年アドマイヤムーン以来、7年ぶりの【ドバイデューティフリー】制覇。また、父ハーツクライは2006年の【ドバイシーマクラシック】を制しており、父子でのドバイ大レース制覇ともなった。日本調教馬の海外GIは22勝目。尚、ロゴタイプは6着、トウケイヘイローは7着に終わっている。
ジャスタウェイは、父ハーツクライ、母シビルという血統の鹿毛馬。通算18戦5勝。北海道浦河町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬で、大和屋暁氏の所有馬。重賞は【アーリントンC】(12年)、【天皇賞・秋】(13年)、【中山記念】(14年)に次いで4勝目となった。
次に行われた【第17回ドバイシーマクラシック】は、ライアン・ムーア騎乗のジェンティルドンナ(牝5歳・石坂正厩舎)が優勝。昨年2着の雪辱を果たして海外GI初Vを飾り、日本馬としては2001年ステイゴールド、06年ハーツクライに続く、7年ぶり3頭目のドバイシーマクラシック優勝となった。勝ちタイムは2分27秒25。1馬身1/2差の2着はシリュスデゼーグル(フランス)。直線の致命的なロスをばん回して、そこから差し切るケタ違いの内容での勝利となった。逃げたデニムアンドルビーは10着に終わった。
ジェンティルドンナは、父ディープインパクト、母ドナブリーニという血統。通算15戦9勝。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。重賞は【シンザン記念】、【桜花賞】、【オークス】、【ローズS】、【秋華賞】、【ジャパンC】2連覇に次いで8勝目。
では日本の競馬。中京11Rで行われた【第44回高松宮記念】。勝ったのは、M・デムーロ騎乗の3番人気コパノリチャード(牡4歳・宮徹厩舎)。馬場の真ん中から抜け出して完勝。GI初制覇を果たした。オーナーのドクター・コパこと小林祥晃氏は、【フェブラリーS】に続いて今年のJRA・GI2連勝となった。タイムは1分12秒2。
レースはハクサンムーンがスタートで出遅れるまさかの展開。エーシントップがハナを切り、レディオブオペラが外めから、そしてマジンプロスパーとコパノリチャードは馬場の内側から、それぞれ好位を追走し、人気のストレイトガールは中団の外め。エーシントップが直線に向いてもリードを保つが、コパノリチャードが力強い伸び脚でかわして先頭に躍り出る。終わってみれば3馬身差の完勝で見事に春のスプリント王の座を射止めた。2着には大外を豪快に伸びてきた8番人気のスノードラゴン。ストレイトガールは2着から1馬身1/4差の3着に入り、出遅れたハクサンムーンはよく追い上げたが5着に敗れた。
勝ったコパノリチャードがこんなに重馬場が上手いとは・・・。 デムーロの騎乗も抜け目なく騎完璧な勝利だった。この競馬ができるならマイルまでは距離が持つかも。2着スノードラゴンは少しノメっていたが、よく伸びていた。この馬、芝のほうが良いのでは・・・。3着ストレイトガールは体が小さいだけにこの馬場が響いた。 ただこの馬場で、牝馬の3着は立派。5着ハクサンムーンは出遅れがすべて。 最後も差を詰めてあらためて力のあるところは見せたが、この馬の競馬を見られなったのが残念だった。ただ逃げずに競馬ができたことは収穫だが・・・。
コパノリチャードは、父ダイワメジャー、母ヒガシリンクス(母父トニービン)という血統。北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産馬で、小林祥晃氏の所有馬。通算成績は12戦6勝。重賞【アーリントンC】、【スワンS】、【阪急杯】に次いで4勝目。宮徹調教師、ミルコ・デムーロともに【高松宮記念】初勝利となった。
中山11Rで行われた【第21回マーチステークス】は、蛯名正義騎乗の3番人気ソロル(牡4歳・中竹和也厩舎)が好位から差し切ってV。重賞初制覇を果たした。タイムは1分51秒2。レースはクリノスターオーが先行策。バーディバーディが2番手につけ、人気のエーシンゴールドも手応え良く好位を追走。勝負どころではエーシンゴールドの手応えが目立ち、直線入り口では早くも先頭をうかがう勢い。満を持して追い出したエーシンゴールドに、外からジリジリと迫ってきたのがソロルとジェベルムーサで、さらに大外からドコフクカゼも猛追する。ゴール前は激戦となったが、最後はソロルがわずかに先着。得意の中山で待望の重賞初勝利を果たした。1/2馬身差の2着は写真判定となったが、2番人気のジェベルムーサが確保。ハナ差3着が5番人気のドコフクカゼだった。尚、僕が本命に推したエーシンゴールドは直線、伸び悩み4着に敗れた。
勝ったソロルは少しづつ競馬を覚え、成長してきている。まだ4歳馬でこれから楽しみだ。2着 ジェベルムーサは休み明けの分だけ一歩伸びなかったが、それで2着だから力は相当付けている。3着ドコフクカゼもまだまだ強くなりそう。もう少し前で競馬できるようになったら面白い。4着エーシンゴールドは思ったほど伸びなった。原因はわからないが、力はある。
ソロルは、父シンボリクリスエス、母ラバヤデール(母父SS)という血統。北海道安平町・追分ファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。通算成績は16戦6勝。重賞初勝利。中竹和也調教師、蛯名正義ともに【マーチS】初勝利となった。
今日も競馬は大敗。【高松宮記念】も残り50mまでは楽しめると思っていたが、スタートで終わった。この不調いつまで続くのだろうか。