自動車雑誌「NAVI」が休刊するという記事を読んだ。
80年代後半から90年代半ば位まで、本当に気に入って購読していた。
車について、スペックや性能、いくら値引いてくれるかという雑誌はあったが、文化の対象として捉えた雑誌はなかった。
下野康史氏が、メルセデスベンツ560SEL(だったか)で渋滞した首都高を走り、「グランドピアノで猫踏んじゃったを弾くようなもの」と言ったり、ポルシェと軽自動車を比べて「下り坂ではいい勝負」と表現したりしたのには本当に感心したものだ。
日本を代表する車クラウンを特集したり、先進国なら輸入車がもっとシェアを取るべきと主張したり、VWゴルフとカローラを長期レポート車で比較したり、ドイツ車特集であれば車以外の文化や風物などを紹介したりと、立ち読みでは消費しきれない知的な喜びがつまっていた雑誌だった。
ところが、ある頃から高級ファッションや時計を身に着け、超高級車の横でモデルがポーズを撮るような記事が目立ちはじめ、何だかなぁと思い始めてから読むのを止めた。
それまで日本車しか興味がなかった自分が、シトロエンとかランチア等に関心を持ちはじめたのも、NAVIのおかげであり、自動車を語ることの楽しさを教えてくれたのもNAVIだった。
そのNAVIが休刊するというのは淋しい限りである。
せっかくの日本の車文化も、不況になってすたれるようでは所詮その程度のモノかとも思ってしまうが、まぁ世の車業界はNAVIに集約されているわけではないし、かくいう自分も数年車雑誌を買っていないので人のことは言えない。
ともかく長い間お疲れ様、いい夢を見させてもらいましたと言いたい。
80年代後半から90年代半ば位まで、本当に気に入って購読していた。
車について、スペックや性能、いくら値引いてくれるかという雑誌はあったが、文化の対象として捉えた雑誌はなかった。
下野康史氏が、メルセデスベンツ560SEL(だったか)で渋滞した首都高を走り、「グランドピアノで猫踏んじゃったを弾くようなもの」と言ったり、ポルシェと軽自動車を比べて「下り坂ではいい勝負」と表現したりしたのには本当に感心したものだ。
日本を代表する車クラウンを特集したり、先進国なら輸入車がもっとシェアを取るべきと主張したり、VWゴルフとカローラを長期レポート車で比較したり、ドイツ車特集であれば車以外の文化や風物などを紹介したりと、立ち読みでは消費しきれない知的な喜びがつまっていた雑誌だった。
ところが、ある頃から高級ファッションや時計を身に着け、超高級車の横でモデルがポーズを撮るような記事が目立ちはじめ、何だかなぁと思い始めてから読むのを止めた。
それまで日本車しか興味がなかった自分が、シトロエンとかランチア等に関心を持ちはじめたのも、NAVIのおかげであり、自動車を語ることの楽しさを教えてくれたのもNAVIだった。
そのNAVIが休刊するというのは淋しい限りである。
せっかくの日本の車文化も、不況になってすたれるようでは所詮その程度のモノかとも思ってしまうが、まぁ世の車業界はNAVIに集約されているわけではないし、かくいう自分も数年車雑誌を買っていないので人のことは言えない。
ともかく長い間お疲れ様、いい夢を見させてもらいましたと言いたい。
コメントありがとうございます。
貴店のことを知ったのも、NAVIがきっかけだったかもしれません。80~90年代のNAVIは、「エンスー」なる言葉を広める一方で、社会派の側面もあって、本当に輝いていましたね。
今後ともよろしくお願いします。
ファッション性が重視され、上辺だけの記事が乱立する商業誌業界においてNAVIの存在は大きかったけど、これも時代の流れでしょうか・・・
実に残念でならないと思いました。
自動車を活字で語るという切り口が、80~90年代当時すごく新鮮でした。
バックナンバーを引っ張り出して読みましたが、カローラとゴルフの異種格闘技戦などは今読んでも興味深い内容でした。
メーカー開発者への取材も多く、ハードウェアだけでない、車作りの哲学などが行間から感じられました…
最近のNAVIはどうだったのでしょう?