My Favorite Miami

現地在住者によるマイアミとそのお勧めスポットを紹介するブログです

我が道を行く

2011-10-07 | Weblog
昨日、同じフロアーで働く隣の部門の若い男性が「ライブラリースクールに行く事にしました」と報告に来ました。司書のサポートの仕事をしてくれているんですが、真面目でよく働いて、人当たりもいい青年なので、僕たちの仕事ぶりを見て司書も悪くないと思ってもらえたのかなと考えたら嬉しくなりました。

アメリカでは大学院を出ないと取れない資格なんですが、リベラルな職場で男女差別などもなく、能力があればマイノリティーでもどんどん認められ、責任のある仕事をさせてもらえますし、民間企業よりはずっと不況の影響も少ない安定した職業で、定年もありません。(たいがい65歳前後でやめますが、、、)大学の図書館では教授と同じ福利厚生を受けられます。給料は決して高くないですが(^^;)、大きな組織や大きな部署を監督する人なら10万ドル以上の収入を得ている人はざらですので、贅沢を言っては罰が当たるでしょう。

子供の頃は図書館で毎日本を読んでいられたら幸せ、、、なんて風に司書のことを考えていたんですが、実際は全然違ってました。職場内での勢力争い、よその部署と責任の押し付け合い、外部の偉い人の無理難題にも悩まされ、テニュア(終身在職権)を獲得するまではひどい同僚にも愛想良く振る舞わねばならず、自分の仕事の責任以外のところで結構気を使います。

僕は何もなかったところから地道にウエブサイトを立ち上げたり、訳の分からないの質問の答を探し出したり、ちょっとボケかかっているのでは?というようなお年寄りの卒業生に親切にしてあげる時などにこの仕事をやっていて良かったなと感じます。5年、10年というスパンで見ると、図書館の中でもいろいろ違う内容の仕事をしてきたんですが、将来は日本の古書籍の分野にシフトしていけたらいいなと思って、去年からボランティアで浮世絵のリサーチの仕事をしています。アメリカでも日本や中国の古書籍に関する短期コースをいくつも受講出来るので、数年以内にそういう勉強も始めようと思っています。80歳になっても名物爺さんとして司書をしていたら愉快でしょうね(笑)

英語は度胸!

2011-10-02 | Weblog
滞米も25年を過ぎ、こちらの修士の学位を取り、ずっとアメリカの組織で働いているので、許容される水準で読み書き会話しているつもりなんですが、大人になってから学んだことですので外国人の英語だなというのはネイティブならすぐ分かります。英語で文章を書いてお金を稼いだり、人前に出て話をするようなレベルでないことは自分でもわきまえているつもりです(^^;)

こんな僕の英語ですが、外国人や外国文化に好意的な人や慣れている人は全然問題ない、流暢だと言ってくれます。だけど、みんながみんな好意的というわけではありません。上司の中にも厳しい人がいて、何年も直接、間接に嫌みを言われていたんですが、僕の後に入って来た韓国人と中国人の同僚の話し方がかなりひどいので、彼女の攻撃の手を免れました。話の内容を真剣に聞けばちゃんと理解出来るんですが、発音が、アクセントが、文法が、、、と細かい欠点をあげつらったら決して立派とは言えないでしょう。だけどアナウンサーになろうというんじゃないし、学位と職歴はもんくなしで、協力的な良い人たちで、立派に仕事をこなしています。

カスタマーサービスに電話して何か依頼する時や、お店で何か買うときに、ごくまれですが「あなたの英語が全く理解出来ません」という反応を受ける事があります。例えばコーヒーの店に行って「コーヒーを下さい」と言っているのが理解出来ないなんてあり得ないことと思うんですが、にやにやふざけて笑いものにされたり、氷のように冷たい取りつく島もない様子で拒絶されたりすると悪意を感じてしまいます。僕は負けん気が強いので、そういう意地悪い人にはズバリと相手の非を指摘するくらいの英語力はあるつもりなんですが、そういう皮肉はちゃんと100%相手に伝わるから不思議ですね。

失礼な態度を取る人は外国人を嫌っているとか、恨みがあると解釈するしかありません。不法移民が職を奪う、福祉の予算を食い尽くすというのは広く認識されている考え方ですが、外国生まれや異人種が多いという他民族国家ならではの悩みでしょうね。異人種に接する経験が少ない人、外国に行った事のない人ほど偏見が大きいような気がします。緊張を和らげるため、こちらから微笑みかけたり話しかけたりという努力が必要なんですが、こちらから頭を下げて歓迎されていないところに入って行くことはありません。日本人は日本にいる時は差別する側ですが、欧米ではこちらが差別される側で、その落差が面白いですね。大変なのはアジア系だけじゃないと自分に言い聞かせて、言いたいことを言たほうが勝ちと思って(笑)毎日を送っています。

大学で出会う人も、当地のラテンの人たちも、日本に好意を持ってくれている人が多いので、嫌な経験より親切にされる事の方が多いということも、日本の皆さんに知ってもらいたいですけどね。