風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

神楽拍子が聞こえる

2006-02-18 | 風屋日記
春祈祷の初日が終了。
晴れるって予報だったのにこの雪。
しかも1度の予想気温は恐らく氷点下。
その中18軒の家々で権現舞を奉納してきた。

写真は普通の農家の家。
敷地内にこんな立派な祠がある。
よくわからないかも知れないが、
木の皮で屋根を葺いたかなり古い祠を
瓦葺きのしっかりした鞘堂で被ってある。
代々大切に祭ってきたのだ。
こんな家々が何軒も続く。

ある家では、
おばあさんが生まれたばかりの孫を大事そうに抱き
権現さまに頭をかじってもらっていた。
始まったばかりの、これからの長い人生が
つつがなく、健やかであれかしとの願いを感じ、
また人生のバトンタッチという表情を見、
鼻の奥がツーンとした。

明日は午前中に神社の周囲を歩いて回る。
この地区に来て、そ-っと耳をすますと
どこからか神楽拍子が聞こえてくるかも知れない。

午後からは、
直接神社にお参りに来る方のための祈祷。
豊作になるよう。
皆が元気で過ごせるよう。
そして早く春が来るよう祈りを捧げる。
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いいですね (あぶさん)
2006-02-18 21:07:31
いいですよね~。こういう風習が残っているなんて素晴らしい!本当に「命のバトン」って感じがしますよ。
返信する
鼻の奥がツーン (imuimu)
2006-02-18 23:04:38
人生のバトンタッチ。

ステキな表現ですね。おばあちゃんが孫を愛しそうに抱く・・・そして幸せである様に祈る気持ち。

混ざり気なしでジンと来る物が伝わって来ました。

(上手く言えなくてごめんなさい)



外国にもあるかもしれませんが

こういう心温まる伝統行事があって、日本はいいな~と

思ってしまう瞬間です。
返信する
明日は春を探しに (風屋)
2006-02-18 23:27:32
明日の予想気温は5度だそうです。

当地にしてはかなり暖かそうです。

毎年お参りをする山ノ神碑前で、

これまた毎年ネコヤナギを見ます。

明日も小さな春を探しながら歩きます。



>あぶさん

いいでしょう?

実は私も結婚後ココに住み始めてから知ったのです。

それまでは新興住宅地で生まれ育っていて、

こういう伝統的な生活は初めてだったのです。

民俗学に興味のある私は見事にハマってしまいました(笑)



>imuimuさん

このおばあさんの住んでいた家が

これまた表向きは新しいサイディングで覆われているものの

中に入ると黒光りした見事な太い梁の家なのです。

恐らく基礎と梁、柱などは100年以上経っている家でしょう。

そこで代々生命のバトンが受け継がれているわけですね。

人の生活、地域の社会ってなんて深いんでしょうか。
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