風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「この世界の片隅に」

2017-09-21 | 映画・芝居・TV


映画を見逃していたものの
いつかなんらかの形でどうしても観たいと思っていた
この映画のDVDがレンタル開始ということで
さっそく借りてきて鑑賞。

アニメはジブリ以外ほとんど見ないため
はじめはそのコマの少ないいかにもアニメーションに
ちょっと不安を感じたものの、
すぐにこの物語に心を奪われた。

静かな慟哭。
「生の積み重ね」って言葉が胸に湧いてくる。
そして市井に生きる名も無い人々の人生への愛おしさ。
こんな人々を巻き込み、振り回すのが戦争だ。
被害を受けるだけじゃない。
こちらが加害者になって他の人々を不幸にするかもしれない。
それもまた争い傷つけ合うことの悲しさ。

何度でも見たい映画だし、
自分の息子たちや、成長したあとの孫たちにも見せたい。
レンタルじゃなくてDVDそのものを買おうか。
こんな気持ちにさせてくれる映画は珍しい。
「表現」の可能性を再確認させてくれる傑作だと思った。

「対話は無駄骨」と宣う国のトップの言葉は
自ら外交を捨て去る考え方。
この思考が争いや暴力を生み出す。
決めるのは国を動かす偉いさん方だけれど
その結果を直接悲惨な思いをするのが
日本やシリアや北朝鮮など
「この世界の片隅」につつましく暮らす「すず」たちだ。
人為的な災害によって流される涙がない世界を。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加