はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

資料から声なき叫び

2017-08-13 23:21:04 | 岩国エッセイサロンより
2017年8月 4日 (金)
   岩国市   会 員   横山恵子

 原爆資料館(広島市中区)の東館地下に、米国のオバマ前大統領の折り鶴が展示してある。そして、同じ地下の特別展示室に2015年度、被爆者の家族から寄贈された被爆資料857点のうち98点が展示されている。
 戦後70年を過ぎても、こんなに多くの寄贈があることに驚かされる。と言う私もその一人だ。実は5年前に亡くなった父の写真を整理していたら、広島教員養成所の卒業アルバムが出てきた。それには被爆前の広島城などが写っている。青春真っただ中の若き日の父たち。夢も希望もあっただろうに、赤紙1枚で戦争に駆り出された。
 無念の戦死、被爆死した仲間たち。アルバムの中の写真5、6枚を資料館のガラスケースに納めてもらった。ケースの中の展示品からは、声なき叫びが聞こえてくるようだ。
 入り口のノートに、修学旅行生が「平和について深く考え次の世代につないでいきます」と書いていた。
 リニューアルされた原爆資料館に足を運び、戦争がもたらす悲劇と命の重みについて考えてみてほしい。

   (2017.08.04 中国新聞「広場 特集:原爆の日に寄せて」 掲載)
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