はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

懐かしい発動機の音

2016-12-13 20:33:46 | はがき随筆
2016年12月13日 (火)
   岩国市   会 員   片山清勝

 近くのフェスティバル会場の一角から、ボツ、ボツ、ボツという懐かしい音が聞こえる。子どもの頃、農家の庭や田んぼから聞こえてきた発動機の規則的な音に引かれ、立ち寄った。
 野ざらしの発動機があると聞けば、保存会員は軽トラックで収集に向かい持ち帰る。それを分解、整備し不足する部品は手作りしてよみがえらせ、展示したという。
 昭和20年代から30年代半ばに活躍した機種で、それぞれに詳細な説明が添えられていて参考になる。
 どれも農業用で2、3馬力。単調だが懐かしい駆動音に体が拍子を取る。農家の人が、そんなリズムに合わせ、忙しく働いていた様子が思い浮かぶ。
 その後の農機具の進歩は農業の労力を大幅に軽減し、農業の機械化を実現させた。
 展示は、発動機を使って昔ながらの石臼を動かす仕掛けで大勢の人を引き寄せた。子どもとじっと見入る女性は、祖父母の姿をしのんでいるように思えた。

     (2016.12.13 中国新聞「広場」掲載)
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2 コメント

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発動機の音 (tatu_no_ko)
2016-12-14 08:43:07
いつも転載ありがとうございます。
地方紙の投稿をこうして転載してもらえるのは嬉しいことです。
発動機の展示とは思いもしない出会いで、子どものころをいろいろと思い出すことができました。
師走も半ば、気温の変化にご留意ください。
コメント有難うございます (アカショウビン)
2016-12-19 22:48:33
発動機
という言葉そのものに郷愁をおぼえますねぇ。
昔の暮らしを思い出させてくれる品々も少なくなりました。
しかし便利さと引き換えに失ったものもいっぱい…。

とうとう暦も残り少なくなりました。気ばかり焦る、毎日ですー。

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