相撲史に関心・興味のある方どうぞ

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不肖→異色力士鏡岩源之助

2010-03-03 09:18:19 | 日記
 去る平成七年に著者より進呈いただいた〔他に
3氏より著者進呈を頂戴しています。〕『大相撲
なんでも七傑事典』の「親子関取七傑」の劈頭に
父・小結鏡岩濱之助と子・幕内鏡岩源之助の項目
では後者の源之助を「…詳細不明…」と記している

 先ず、小結鏡岩について略記。古今最強(?)力士
雷電爲右エ門は10敗しか喫していないが、その彼に
8箇めの黒星をつけている。千秋楽は幕内不出場が
多かった当時〔楽日全幕内欠場への“過渡期”だ〕
5場所連続千秋楽の土俵へ…。そればかりじゃなく
67日連続出場を記録〔取組発表後相手が休場しても
不戦勝なんて制度はないので江戸・明治の連続出場
は難しい〕幕内在位中、欠場7場所以外の17場所みな
勝越しており、現代ならば大関級の実力と思える。

 その濱之助の実子である鏡岩源之助の“前身”は
…なにを隠そう、妓楼の経営者だったのである。
力士に変身して、いきなり幕内の土俵へ登場したが
全然白星を得られず、すぐ幕下(現十両)へ…。でも
大阪番附では関脇〔やはり、当時から江戸・大坂で
“格差”がありましたね〕に据えられている。
 力士廃業後ふたたび妓楼経営に戻り繁盛したとか。

 しかし、ほんとに“異色”と思うのは…その後の
彼は、世の中に害毒を流す商売であることに気づき
改心して寺院〔現在廃寺〕を建立、自分自身の罪障
滅却…信仰に生きた。

 詩人、萩原朔太郎〔明治19年生れだから郷里の大
先輩、東の酒井伯と並び称された西の中尾方一氏と
同い年でしょう。昭和17年歿〕には「角力と電撃戦」
や「日本國技の洋風化につして」の論文もあるが、
aphorismで次のように書いている。
「娼妓は悲しすぎる。故に廃止せねばならない。」

 鳥渡、相撲から離れるが、従軍慰安婦で国家の関与
の有無…公娼制度が存在していたことを前提に検証
しなければなるまい。
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