むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

ポジティブ

2012年05月10日 05時14分22秒 | Weblog

新緑の美しい季節になった。

経済制裁の影響で、物価はウナギのぼり。

国民生活にもジワジワ効いているはずなんだが、それほど深刻な顔をしているイラン人はいない。

産油国の飛びぬけた豊かさに加え、何にともあれ、ポジティブなのだ。この国の人たちは……。

先日乗ったタクシーの運転手は、高速道路を運転しながら、隣の車線の若い女性をナンパし始めた。

私は急いでいるにもかかわらず、「へい、そこのきれいな姉ちゃんたち」と声をかけ、相手が嫌がって車が離れても、何度も懲りずにずっと追いかけていく。何度も横づけして声をかけて電話番号を尋ね(相手にされず)、最後は自分の電話番号を書いた紙を窓から放り投げた。「ちゃんと、電話してくれよ」

運転手は自称30歳だが、よく聞いてみると、数年前に離婚したバツイチの40歳。運転手ではそれほどかせげず、貯金まったくなし。日本だったら……相当思いつめている状況だが、何とも明るいのだ。

運転中にしょっちゅうナンパしているらしい。それほど格好よくない。

「こうやって路上で声をかけて、たまには成果あるの」「いや、全然。ハハハ……」

 

なんなんだその根拠のない自信は……。

まあ、人生一度きりなら、根拠がなくてもポジティブな方がやっぱりいいよなあ。

なかなか簡単ではないが、イランにいるとそう痛感する。

先日の休刊日には、とんぼ帰りで、少し離れた地方都市ガズビーンへ。

とくに目的もなく街をぶらぶら。すると、中心部の公園には、おっさん、じいさんがたまっている。

日本の高齢者と違って孤立している男性は少なく、みな集まってようしゃべる、しゃべる……。

豊かなイランは年金制度も整っていて、50代から隠居して年金生活の人もいる。

これまたみなポジティブなのだ。

「日本は60代後半にならないと年金もらえないよ」と話すと、かなり驚いた様子。

「それじゃあ、年金の意味がないよ。もらう前に死んでしまうやつもたくさんいるからなあ。ハハハ……」

豪快に笑っていた。

なんとも自分がちっぽけに見えるのだった。  

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3度目の春

2012年04月20日 14時18分48秒 | Weblog

また、1カ月以上も休んでしまった……。

イランモードがうつってきたのかもしれない。

だいぶ遅くなりましたが、イラン暦1391年、新年おめでとうございます。

 

(ソフトクリームを手に仲良く談笑する男たち)

 

さて、3年目の春。

あらためて、イランののんびりムードを痛感する。

3月20日の新年から大半の人は2週間もお休み。

業務が始まった最初のうちは、ひたすら挨拶。

イラン人の挨拶は、握手して、同性同士でもブチュブチュしあって、とても長い。だから最初の1週間は、物事が動かない……笑。

う〜ん、実に緊張している……?。これが世界で、もっとも「戦争」に近いとされている国の日常か……。

 

(ひたすら続く並木道。写真奥には、雪山がそびえる)

 

3度目を迎えても、イランの春はやっぱり美しい!

国内外ともに、善悪、白黒でばっさりと物事を決めつける風潮が加速する。

そんな中で、イランは真っ黒な悪役にぴったりだ。

少しでも、そんな流れに抗いたい……。

 

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生きる力

2012年03月11日 06時12分36秒 | Weblog
イランを取り巻く暗い空気。
その影響か、2回もネガティブなことを書きつらねてしまった。

けど、やはり私はグチをたれるためにイランに来たわけじゃない……。
3度目の春。
初心に戻ることにした。




イランにいる日本人はさまざま。

なかでも、イラン人と結婚した女性たちは、みんなペルシャ語堪能、イラン料理完璧、多少つらいことはあっても結束し、イランを謳歌している人が多い。
イランのいいところ、悪いところをとても冷静に眺め、それでも楽しく生きる術を身につけている。
本当の「生きる力」を持っているのだ。

夫も懐の深いおもしろいイラン人ばかり。
日イランのハーフの子のかわいさは、言葉にならない。




夜、4歳の女の子の誕生パーティをしていると、突然停電に(珍しくはないが)。
「あ、キツネだ」。いつになく長く続いた停電に大人は戸惑う中、子どもたちはロウソクの光で、天井に影絵を作って遊び出した。
子どもにも「生きる力」を教えられる。




数は多くないが、留学生の情熱にも圧倒される。
イランで学ぶ日本人は、有名企業からの派遣留学生を除き、どこか変わり者だ。
ペルシャ語や伝統文化・芸術を学んでも、目先の損得には全く結びつかない。
心の底からの「何か」を持っていないと、続かない。

昨日出会ったOさんは、イラン生活数カ月で、ペルシャ語をほぼ完璧に習得。
テヘランではなく、離れた地方の大学で集中的に詰め込み、念願のイランでの建築の勉強を早速始めている。
疲れた企業駐在員とは全く違う、目の輝き!




もうすぐ2年半。
煮詰まりかけていた生活を反省。
最近だれぎみのペルシャ語も立て直すことにした。
まだ遅くない……。


今日は3月11日。
この1年間、結局何もできなかった。しなかった。

被災地の人たちに恥ずかしくないよう、「生きる力」を磨きたい。
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笑い飛ばす

2012年03月08日 07時22分50秒 | Weblog
昨晩は久々に長時間、バカ笑いをした。

経済制裁、さまざまな締めつけ……。
もともと独特?の商習慣やプライドの高い国民性やらで、仕事でつきあうのは本当に難しい国(プライベートは全く別)。さらに何重もの「障害」が加わる。


今、イランで働く日本人のストレスは、半端じゃないようだ。
なかなか離れた母国には伝わらない、との思いも共通している。
だから、時折集まり、ネタにして大勢で笑い飛ばすしかないのだ。

以前はそんな「弱さ」が嫌いだったけど、考え方が変わった。
笑い飛ばして、さっさと次に進もう……と。




ペルシア語で気にいった言い回しがある。
「ベレシュコン!」

簡単に言えば「そんなの放っておけよ」
「問題ないよ」「どうでもいいさ」などほかの言い回しはいろいろあるが、これがイラン社会で生き抜く一番のヒントになる言葉のような気がする。
時に無責任で腹が立つことはあるが、イラン人の何でも「笑い飛ばす」明るさは何ともうらやましいのだ。

制裁が今後も厳しくなり、戦争前夜になっても、たぶん笑っているんだろう。
やわな日本人にはない強さだ。(全面的には認めたくないけど……笑)


もうすぐ春到来。
イランはあと10日ほどで正月(ノウルーズ)を迎える。

休むの大好きなイラン人は、(いつも働かない人でも)今だけは一生懸命働いて忙しそうにしている。
暗くなりつつあるイラン社会を笑い飛ばすために……。




「過酷」を笑い飛ばす若者から、メールが来た。

半年前にテヘランで出会った長野県出身の小口良平さん。
トルコから東欧を自転車で回り、マイナス30度の過酷な世界でキャンプを続け、死にかけながら、イスタンブールに戻ってきたそうだ。
これから中東、アフリカの旅が始まる。

■ブログ「地球一蹴」
href="http://ameblo.jp/gwh175r/">http://ameblo.jp/gwh175r/

ゆかりのある方、ない方、応援してください。
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ツワモノ

2012年02月29日 14時32分59秒 | Weblog


外で暮らし、一番刺激を受けるのは、ツワモノに出会える時だ。

イランは厳しい制裁下に置かれ、ビジネスはなかなかうまく行かない。
私たちの仕事も何かと邪魔ばかりされ、決して楽じゃない。
そんな中でも、元気に動いている日本人はいる。




1カ月ほど前、30代で某国際機関勤務のFさんは、イランの事務所から、騒乱収まらない近隣のイエメンの事務所に転勤した。
厳しい環境の中で、ペルシャ語に続き、今度はアラビア語と格闘している。
テヘラン日本人社会で広く愛され、朗らかかつパワフルだ。



イランは何かと暗いイメージが増幅中。残念ながら今は来たくない人も多いようだ。
そんな中でも、ペルシャ語という宿命的?な言葉を学び、イランでの勤務を終え、隣のアフガン(ペルシア語に近いダリ語圏)に赴任する人が何人もいる。
少し前だが、私たちの仕事をサポートしてくれた、小柄な女性外交官のSさんは、日本に立ち寄らず、そのまま颯爽と隣国に旅立った。何とも格好いいのだ。
アフガンに比べれば、イランの生活環境は実は天国のよう。
奮闘しながら「故郷」のイランに思いをはせている。



昨日は元気のかたまりのような外大生Mさんが卒業旅行でやってきた。
Mさんは1年前、テヘランでペルシア語を学んでいた「有名人」。
イラン人社会にどっぷり浸かりながら、なおかつ在テヘランの日本人社会にもあちこちで顔を売り込み、たちまち知られるように。

人種や肩書に関係なく人とつながる能力がとにかくすごいのだ。
何度も一緒にケバブを食ったり、卓球やったりしながら、20歳も若い彼のエネルギーに何度も嫉妬してしまった。
この就職難の時代でも、やはり解き放つ彼の何かが評価されたんだろう。
難関の某援助機関の職員として、春から頑張るらしい。
「僕は、変わり者枠の採用ですから」。
そう笑っていたけれど、何かやってくれそうな予感……。





本当は「暗いイラン」は一行も伝えたくない。
けれど、正直なところ最近、経済制裁やこの国の暗い体制が、じわじわとボディーブローのように効いてきた。
日本で思われているような「戦争前夜」の緊張は全くないけれど、生活、仕事環境の悪化は日に日に増すばかり。


■原油人質、EU揺さぶり
http://mainichi.jp/select/world/news/20120221ddm007030009000c.html

■ネット規制強化
http://mainichi.jp/select/world/news/20120225ddm007030027000c.html



「グチばかりこぼし、仲間同士で固まる日本人はダメだ」。
赴任直後から、多少ツッパリながらこの2年と少し過ごしてきた。
日本人社会とは一定の距離を置き、それなりに言葉を覚え、イラン人と一緒に水たばこの煙をふかしてきた。
けれど、そんな自分の考え方がだいぶ間違っていた、と感じるようになった。

「記事読んでますよ」「先日は、○○まで行ってましたね」
日本人の集まりで、何げなくかけてもらう言葉が、最近身にしみるように。



多くの人に支えてもらいながら、何とかやっている。
そんな当たり前のことに今さらながら気づいた。

イランで暮らす日本人のひとりひとりがツワモノにも見えてきた。





先日、公園で初めて出会った「のらペルシャ」。

イランでもペルシャ猫は高価で貴重。普段外で見かけるのは、日本と全〜く同じ顔をしたのらねこばかり。けど、こいつは違った。
イラン人の分析によると、毛の長さ、顔のひらべったさからみて、おそらくペルシャとのハーフらしい。
堂々とした歩きぶりがツワモノっぽかった。
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まだら色

2012年02月14日 05時01分51秒 | Weblog
「まだら色」のイランを伝えたい……。

そう格好をつけて赴任してきたものの、やはり簡単じゃなかった。
もうすぐ2年半経つけれど、どれだけできたか。
まだまだ消化不良感ばかり。

けど、それくらいイランは広くて、深くて、いろんな色を見せるのだ。
手ごわい相手……。





1月末、テヘランでは雪が降っているというのに、南の島は常夏だった。
ホルムズ海峡に浮かぶ小さな島。
全く開発されておらず、透明度は最高に高い。

イラン政府は、この海峡を脅しに使って国際社会にけんかを売っている。
使い方が違うよなあ。なんとももったいない……。

■緊迫のホルムズ海峡(その1)
http://mainichi.jp/select/world/news/20120206ddm001030067000c.html
(その2)
http://mainichi.jp/select/world/news/20120206ddm002030089000c.html






イランの南部に住む人たちは、テヘランの人たちと顔も全く違う。
アラブにも近いし、パキスタンにも近い。

世界中で今、イランを目の敵にしている人たちがたくさんいる。
イランは多民族、多言語で、宗教的なマイノリティもある程度許されている。
勝手に固定した「イラン像」を作りあげて憎むのは簡単だ。
けれど、イランは実に多様な国で、定義はそんなに簡単じゃない。





新聞休刊日前日の12日。インターネットも不調だし、仕事にならんし……。
「よし、温泉行こう!」と思い立ち出発。

バスで2時間、近場の山奥の温泉集落へ。
空気が最高にうまい中で、貸切温泉でほっこり。

米共和党候補の人たちもこんな山を見ながら、お湯に浸かれば、憎しみも和らぐのでは……。




テヘランにはラクダは歩いていないし、雪も降る。
そんな単純な事実を知るだけでも偏見は減るんだろう。


■イスラエルのCMなのに/サムスンとばっちり(東日本のみ掲載)
http://mainichi.jp/select/world/news/20120209ddm007030025000c.html

■You-tube Iran bans sumsung product
http://www.youtube.com/watch?v=xfug_ncuP9o
上の記事で問題となったCM。
中東ニュースマニアにとっては、腹を抱えてしまう面白さ。
緊張関係をブラックな笑いに返るユーモアセンス。感服!


でも、このCMでもやっぱりイランは砂に囲まれた国だった。
イランが嫌いな米国人、イスラエル人にとって、イランは砂漠で未開の国……であってほしいんだろう。きっと。

単一色でないイランを多くの人が知らない。
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虫の目

2012年01月27日 04時36分21秒 | Weblog
イランに来て、一番良かったことはなんだろう……。

これまでいかに深く物を考えず、わかりやすい「正義」や「善悪」に影響されていたか、に気づかされたことだ。



誰かが大上段に「正義」を振りかざす時ほど、危ないものはない。
双方とも「正義」を主張した場合、どちらが本当の正義でも結構だが、声の大きい方が怪しい……。
そんな法則があるような気もしてきた。



制裁は何のための「正義」……。

■バム地震8年/制裁追い打ち(東日本のみ)
http://mainichi.jp/select/world/news/20120126ddm007030040000c.html




■アフガン難民困窮/制裁でイランから帰国相次ぐ
http://mainichi.jp/select/world/news/20120127k0000m030044000c.html




そんな「正義」の怪しさを考えるうえで、「鳥の目」は大事だが、「虫の目」はもっと大切だと思うようになった。

隣の国のイラク戦争では、わかったふりをした「鳥の目」ジャーナリズムがどれだけ、不要な人殺しを許したんだろう。


もうすぐ2年半。もっと歩こう……。
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おしゃべり文化

2012年01月12日 19時34分32秒 | Weblog
長く引きずった風邪もだいぶ収まり、昨晩は近所に挨拶回り。

ゲバブ食堂のおっさん、公園の売店のおっさん、サンドイッチ屋の兄ちゃんたち、商店のおやじたち……。(なんだかおっさんばかり)

少しの間、顔を出さないと、「一体、どこ行ってたんだ?」としつこく聞かれる。
何人と握手したことだろう。
世界的な「イラン=恐ろしい国」キャンペーンでできあがるイメージが、いかに一面的かを感じさせられる。




イラン人はとにかくようしゃべる。
女性は当然かもしれないが、男のおしゃべり好きは異常とも思える。
せっかくそんな国にいるのだから、もう少しコミュニケーションにたけた人間になりたいもんだ。




偏見や物怖じをなくし、新しいことを始めようと誓った新年。

早速の新たな挑戦でした!(10日「その日の主なニュース」15分すぎ〜)

■TBSラジオ「DIG」
http://www.tbsradio.jp/dig/sample.html

書き言葉と話し言葉がいかに違うか。
プレッシャーの中で、いかに急速に頭を整理するか。
なかなか刺激的な時間でした。
日々、話すメディアで働く人は偉大だなあ……。
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イランモード

2012年01月11日 06時04分46秒 | Weblog


飛行機の車輪が、テヘラン空港の滑走路に着地した直後だ。
「パカッ」「パカッ」
シートベルトを外す音があちこちで聞こえる。

まだ、かなりの速度で滑走路を走っているのに、立ちあがり、棚の荷物を取りだす人がちらほら。(そんなに忙しくないのに、なんてせっかち?!)

そして、携帯電話をかけ、べちゃくちゃが始まる。
「ママ、今空港着いたよ!」
(なぜかイランの若い男の多くは母親大好き。そんな「マザコン」男たちを女性はバカにするが……)



機内で列に並び、降りる順番を待っていると、座席から通路に出られずモジモジしている人がいたので、「どうぞ」と順番を譲った。
すると、後ろに並んだ若い兄ちゃんが私の背中をつっつき、「なんで、前に入れるんだ!」と文句を言ってきた。
私が「何がいけないんだよ!」と言い返すと、「おれはトイレに早く行きたいんだ」とか。
「そんなの知るか。さっさと行けよ」
私がそう言うと、すぐに笑って走って行った。

すべては独自路線!
だれも周囲のことなんか構っちゃおらず、好き勝手に生きている。
自分が一番大好き、そして自分を愛してくれる家族、友人が大好き。
それがイランなのだ。



正月休みを終え、また何もかもが濃い〜イランに戻ってきた。
帰宅途中のタクシーを降りる際には、またまた運転手のおっさんとけんか。

運「はい、料金は30万リヤルだね」
(出た。イラン人得意の「とりあえず、ねだってみる」攻撃!)

私「乗る時、25万リヤルって約束しただろう。おれはイランに2年以上住んでんだよ。フロントガラスにも25万って印刷してあるのもわかるんだよ」

運「いや、ガソリン代も高いし、30万だ。それに日本人は金持ちだろう」

私「残念でしたあ。私は違います。外国人にも今のイランの生活は大変なんだよ。じゃあねえ」

私もだいぶイランで「大人」になった。
声を荒げず、ペルシア語による冷静なけんかができるようになったのだ。ハッハッハ……。





生活、仕事、人間関係……。
もちろん嫌なことばかりじゃないけれど、とにかく「イランモード」に切り替えるのは時間がかかるのだ。



職場の玄関では、オスのムハンマド君が迎えてくれた。
こいつだけは、わがまま言わないし、ベタベタひっついてくるし、いいやつだ。
何だかホッ……。

遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
昨年できたこと、できなかったこと、いろいろありますが、今年も頑張ります。

ネット規制をくぐりぬけ、もう少し更新も……。

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とうとう

2011年12月20日 07時12分44秒 | Weblog
恐れていたことが……。

インターネット規制を強めるばかりのイラン。
数日前からこのサイト(グーブログすべて)もめでたく規制の対象になってしまった。
普通にネットにつなぐだけでは見ることも、書くこともできなくなった。

特殊な回避手段を使ってようやくアクセス。しかし、もともと遅いスピードがさらに遅くなるので、開くだけでひと苦労で眠りそうになってくる。
あまり愚痴は書きたくないが、ささやかな楽しみすら奪われるようで、なんだか気分がどんどん沈んでくる。

そんな時には、パーッと飲みに行って忘れよう!……と思ってもそれもできない。




北朝鮮の親分が亡くなった。
02年にブッシュ大統領が名指しした「悪の枢軸」のうち、イラクのフセイン政権が倒れ、金正日が倒れた。北朝鮮の今後の体制は不明だけれど、全く不変の体制を保ち続ける枢軸国は、イランだけになった。

イランの宣伝マンではないが、資源、武力、体制……何を取っても、この国はそう簡単には変わらない。
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またまた甘い国

2011年12月15日 05時17分10秒 | Weblog
2週間ほど前にあった在イラン英国大使館への襲撃事件。
あれが、またイランの怖〜いイメージを上塗りしてしまったのだろう。

■なるほドリ
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20111215ddm003070065000c.html


硬くて、怖くて、おっかないイラン……。
でも、それはほんのわずかな一部。
しつこいようですが、この国の大部分は甘〜い部分でできている……?

半分冗談で、半分本気。
空爆が始まった時に、「仕方ない」と思うか、「ひどい」と思うか……。
その国にどんなイメージを持っているかで、答えは変わる。




酒が思い切り飲めない反動でとにかくケーキ屋に寄るのが好きになってしまった。
遊び心が楽しい。




イランのケーキ屋の特徴は、日によって季節によって大きく変わること。




同じものを大量生産すれば楽なのに、ひとつひとつが微妙に違う。
これも心の余裕か。





今日みつけたのはこれ。結構、顔が怖いが……。
作った兄ちゃんは「いいだろ、これ」と満足げ。



橋下市長(好きではないが)風にいえば、こんな感じか。
「こんなケーキを作っている兄ちゃんが、テロリストに見えますか」
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コミュニケーション

2011年12月15日 03時51分57秒 | Weblog


だんだんとまたきな臭くなってきた。

世界中に戦争をしたい人たちがなぜこれだけ多いのか……。
今、新たな戦争にもっとも近いとされる国にいて、痛感する。


公私ともに邪魔されてばかりのイラン政府のかたを持つつもりは全くない。
けれど、イラン問題の周辺には、あまりに誤解、悪意、偏見が多い……と思う。

これだけ評判悪いと、世界中の人たちは、イランは相当難しい国で、イラン人って排他的でコミュニケーションが取れない人たちなんだろう、と思うのだろう。
大きな間違いだ。





1日中、老若男女も笑顔であいさつばかり。携帯電話は日本のようにメールではなく、とにかくしゃべる。家族大好き、友達大好き。べったり、まったり、ぺちゃくちゃ、べたべた……。
ペルシア語には「ごきげんいかが」「どうかお元気で」みたいな言葉だけで一体何種類あるだろうか……。





そう、とにかく人と話すこと、交わっているのが大好きなのだ。
本当はコミュニケーションの達人たちばかり。




イラン人もイラン政府もつきつめると、そんな独自の文化をこわされたくないだけ。
まったりと小さな幸せが欲しいだけなのだ。

自分がイランに入れ込み過ぎだとは思わない。
そんな根本的なところを理解するところから、外交も始まるのでは……と考える。

■食彩記/ホレシュテ  家族わいわい隠し味
http://mainichi.jp/life/food/syokusaiki/news/20111212dde012100062000c.html



政府のありがたいおかげでネット環境は悪くなるばかり。
写真のアップにだいぶ時間がかかった。
ここまで日々いろんなことに腹を立てながら、イランを結局褒めてしまう自分は一体なんだろう……笑
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笑顔の裏側

2011年11月27日 04時52分48秒 | Weblog


まるまる1カ月も更新をさぼってしまった……。

けれど、上の写真のように、ぐでーっとしていたわけではありません。(写真は、オスのムハンマド。地下の駐車場に在住)




しばし、微笑みの国に洪水の取材へ。
未曾有の大雨に、急速な都市化に追いつかない排水……。
600人も死亡した事実は深刻だけれど、何といってもタイの人たちのたくましさばかりが胸に残った。




こんなピンチに一体だれに電話しているんだろう……。




子供は本当にどこでも楽しそう……。
けれど、バンコク在住の日本人の子供は、学校休校で2000人以上が帰国してしまった。




完全に水没している地区で、困難のまっただ中にあるはずなのに……。

タイ人には十数種類の笑顔があるという。
喜び、楽しさ、悲しみ、悔しさ、つらさ……。
すべて笑顔で包み込んでしまう。





バンコク中心部は、東京と同じ輝きを放つほどの発展ぶり。
一方で、川や運河沿い、高速道路の陰には、莫大な数の貧しい家々が並ぶ。
滞在期間の後半は、ひたすらスラム街ばかり歩き回っていた。


笑顔の裏にあるつらさ、悲しみ……。

イランに戻り、あちこちでキレたり、すぐに落ち込んでしまう自分の器の小ささが笑えてきた。
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続あまのじゃく

2011年10月25日 04時58分00秒 | Weblog
ついにリビアも倒れ、隣のトルコは地震で大変だ。
仕事柄、自分の持ち場だけが落ち着いているのはなんとも複雑だけれど、やっぱりイランは平和なのだ。

欧米諸国がどんなに憎んでも、どんなに弱体化を願っても、やはり資源の力に裏打ちされたイランの底力は強い。




批判するところはしなければいけないと思う。
けれど、あまりにイランへの憎悪が世界中にあふれすぎなように思う。
http://mainichi.jp/select/world/news/20111021k0000m030047000c.html

イランは、それほど真っ黒い国ではない……。

つい反論したくなる。
私のあまのじゃくは当分続きそうだ。




秋になり冷え込むと、外に出るのがおっくうになりがち。
実は、イランの街中は美にあふれている。
ちょっとしたビルの壁、工事現場のついたてなどにも、絵画が描かれている。
日本でもたまに見かけるけれど、イランの絵は本格的だ。
そして、何ともしゃれている。



テヘラン中心部の目抜き通りの階段。周辺の並木道の美しさは、表参道なんかよりずっと上だと私は思う。




テヘラン南部のビルの壁。本物はどれだ?
なんだかほっこり……なところがいい。




テヘラン北部のバスターミナルのそばにある、でっかいビルをぜいたくに使った絵画。
ポストをはさんで向かい合う男女。イランは実は、遊び心にあふれている。




こんな生活感、味わいを醸しだす原稿を書きたい。

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あまのじゃく

2011年10月20日 05時20分57秒 | Weblog
こんな感じで、だいぶ長いこと、固まってました……笑

まだ冬眠するには早いし、再開します。
(写真のネコは、職場のビルの地下に定住するメスのマルヤム。オスのムハンマドとともに私が命名した。最近かなり仲良くなった)


   ×    ×


「場合によっては、軍事行動も辞さない」

また、イラン嫌いの米国の偉い人たちが叫び始めた。
きっかけは、駐米サウジアラビア大使の暗殺計画の浮上だ。
http://mainichi.jp/select/world/news/20111018ddm007030144000c.html

逮捕された人物が酔っ払いのだらしない在米イラン人のおっさんであることや、NYウォールストリートのデモの真っ最中で発表されたことなどから、「本当にイランの秘密工作員か?」「内政から目をそらす目的では?」という疑問も多くの専門家から出ている。

真偽のほどは別にして、米国はなぜこれほど簡単に「戦争」という言葉を軽々しく扱える国なんだろうか。
大きな嘘で、西隣のイラクで一体、何人罪のない人を殺したのだろう。
東隣のアフガンでも国の混乱を加速させるばかりで、もう行き場所が見つからず、次はイランしかない?




イランに住む記者としてできる最大の役割は、可能な限り戦争を遠ざけること。
とはいっても敏腕記者ではないので、たいしたことはできない。
できることは、他の国と同じような(時にはそれ以上の)素敵な人たちが素敵な暮らしを営んでいることを少しでも多く伝えることなんだろう。

最後の段階で「ちょっと待ってくれよ」と多くの人が声を出せば、戦争は止められる(はず)。




私はあまのじゃくだ。

イランがひどい国、野蛮な国だと言われるほど、本心以上に「いや、素敵な国だ」と言いたくなる。
イランに何の義理もないが、歴史や文化の浅い米国の人たちから言われると、なんだか気分がよくない。



芸術の秋。毎年恒例の大絨毯展をのぞいてきた。広大な会場に、ペルシャ絨毯がずらり。数百万円、数千万円は当たり前……。
買う金はなくても、ボーっとみているだけで、美へのこだわりに圧倒され、心が洗われる。





これは絵じゃない。すべて絨毯。息をのむ。






米ハリウッド映画は面白いし、イランにわかりやすい娯楽は少ない。
けれど、あの国に心に染みわたるような美ってあるだろうか。
米国は、ペルシア絨毯の一大マーケットだ。



米イラン関係は政治が絡んだ不幸の歴史だ。

わがままで好き勝手やりながらも、豊かな文化を誇り、いつまでも弱らない国がとにかく許せない……。そして少しうらやましい?
それが米国の本音のような気がする。
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