こんにちは牛尾こうじろうです

日本共産党千代田区議会議員
3人の娘を育てるイクメンパパです

第3回定例区議会が終了

2016-10-20 00:18:08 | 日記
第3回定例会が閉会しました。
私は最終日、千代田区立図書館の指定管理者への指定についての反対討論を行いました。


議案第40号、「千代田区立図書館の指定管理者の指定」について、反対の立場から討論を行います。
本議案は、「千代田」、「四番町」、「日比谷」、「昌平まちかど」、「神田まちかど」の5つの区立図書館の指定管理者として、「千代田ルネッサンスグループ」を指定するものです。
本議案に反対する第1の理由は、公立図書館の役割を果たさせるには、「指定管理」というやり方は馴染まないということです。
図書館の運営にとって、専門性の蓄積や、所蔵資料を充実させていくことは極めて重要であり、またそれは、「千代田区立図書館宣言」で記されている「教育・文化・社会生活の発展に向けて、基本的人権としての知る自由を保障する」ためにも欠かせません。
そのためには、司書や職員の専門性や知識を蓄積していくことなど、図書館事業を一貫した方針のもとで継続して行うことが求められます。管理期間を5年とする指定管理者制度では一貫した継続性は望めません。また、学校図書館への司書派遣についても契約社員が担っており、子どもや教師たちとの安定した関係性を構築できるのか疑問です。
第2に、図書館は営利を目的とする施設ではなく、営利企業を指定管理者にすることにより、職員の労働条件や図書サービスにしわ寄せがいきかねないということです。
実際、千代田図書館の指定管理者である「ヴィアックス」の求人広告では千代田図書館勤務のアルバイトは時給940円で、勤務時間が1日4時間~8時間、週3~4日でフルに働いても月、12万円です。また、契約社員の月給は月17万5千円となっています。これが、区民の知る自由を守る仕事にふさわしい労働条件と言えるでしょうか。
図書サービスという面でも、私たちがとりくんでいる区政アンケートには「辞典などの基本書が少ない」「ビジネス雑誌の保存期間が短い」「もっと本を充実させてほしい」など、蔵書の充実を求める声が多数寄せられています。区民が希望する蔵書を充実させていくためには、住民とともに図書館を発展させていくとりくみが必要です。
しかし、「千代田区立図書館指定管理者募集要項」では図書資料の選定・発注・受入・整備及び保管や、図書館サービス、事業の実施等は指定管理者が行う業務としています。一方、区の役割は50万円を超える修繕やまちかど図書館の光熱費の支払業務などに限られ、図書館の管理や運営に対し、区は直接関わることはできません。図書館は教育機関です。このような制度が教育機関にふさわしいといえるでしょうか。
日本図書館協会の2015年の調査によると、指定管理者制度を導入したものの直営に戻した図書館が10館あります。
今一度、指定管理という運営がふさわしいのか考え直すことを求め反対討論とします。
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2016-10-02 00:29:42 | 日記
9月30日、千代田区議会第3回定例区議会の一般質問に立ちました。質問の要旨は以下です。






日本共産党区議団の一員として一般質問を行います。
 初めに、千代田区立「軽井沢少年自然の家」についてです。
 区政史を読みますと、「軽井沢少年自然の家」は、この地に施設を建設したいと全区議会議員から歳費積立金の寄付があり、これが動機となって建設されたとのことです。
Ⅰ期施設の「少年自然の家」は区立小中学校の校外学習や「日曜青年教室」などで利用していました。Ⅱ期施設の「メレーズ軽井沢」は宿泊施設として区民に利用されています。
この軽井沢少年自然の家ですが、教育委員会は、「現状ではなかなか使いにくい」、「改修にはコストがかかる」ことなどを理由に「軽井沢については、千代田区の学校教育の野外学習の場としては一定の役割を終えた」と廃止の意向が打ち出されました。
私は、子育て文教委員会の一員として、今年の6月30日~7月1日の2日間、「千代田区少年自然の家」と、同じ軽井沢町にある練馬区の校外施設である「ベルデ軽井沢」などを視察しました。
「千代田区軽井沢少年自然の家」ですが施設のつくりの面でもトイレが男女共用になっていたり、寝室は2段ベッド、また学校が使用するに当たっても体育館と食堂が兼用だったり、研修室が無いなど、使いづらい点がいくつも見られました。
このことは施設を利用していた児童や生徒やその保護者、学校関係者から改善の要望が出されていました。区が行った「宿泊を伴う移動教室等に関わるアンケート」の中でも、「2段ベッドで怪我が多い」「トイレの個室を利用したいときには、男子も女子が使用しているトイレに行く必要があり、心理的な抵抗を児童が感じる」などの意見が出されています。
まず、お聞きしますが、なぜ、そういう意見が出されていたにも関わらず少年自然の家Ⅰ期施設の抜本的な改修がされなかったのでしょうか。お答えください。

一方、練馬区の少年自然の家「ベルデ軽井沢」は、施設が森に囲まれ、施設内に体育館、研修室、敷地内にテニスコート、グラウンドなど設備が整っています。
敷地面積が広く一概に千代田区の施設とは比較はできません。しかし、児童・生徒や区民が自然に親しむための工夫や施設を利用する子どもたちが楽しく過ごせるための工夫などは取り入れるべきものがあると感じました。例えば、建物にはスキーの保管庫を備え、生徒・児童はもとより一般客への貸し出しも行えるようにしています。施設の周りの国有林の間伐を行い、遊歩道をつくり「ベルデの森」として宿泊者がトレッキングできるように整備しています。施設の責任者も周辺の自然環境を熟知しておりガイドを行っているそうです。さらに、望遠鏡使っての天体観測、ドングリや小枝などで工作教室など、学校の生徒だけでなく一般の宿泊者や子どもたちにも魅力ある自然体験のメニューをそろえています。
同じ軽井沢には中野区も校外施設、「中野区少年自然の家」を持っています。今回は視察することができませんでしたが、中野区は軽井沢が自然環境に恵まれた地域であり、周辺の盛んな第一次産業や歴史館なども多く、産業や歴史を学ぶのに適しているということで、改修をして存続させるとしています。
両区とも校外施設を豊かな自然との触れ合い、集団生活をおこなえる場など子どもたちの成長とともに、区民にとっても自然と触れ合うことで生涯学習につながる施設となるように努力しています。一方で、千代田区では改善要求が出ていても手を打たず、「一定の役割を終えた」と廃止の意向を示す。児童数、人口など大きな違いはありますが、私は、それ以前に校外施設に対する区の考え方の違いを感じざるを得ませんでした。
区長にお聞きします。区長は校外施設の役割をどのように認識していますか?
 
 
昨年10月、この「軽井沢少年自然の家」を存続してほしいと、「「軽井沢少年自然の家」「軽井沢メレーズ」の存続を求める」陳情書が出されました。
 12月の子育て文教委員会での陳情審査の際に「こちらの施設の今後の利活用につきましては、引き続き検討させていただきたい」としています。
 そこで、お聞きしますが、教育委員会どのような検討を行っていますか?お聞かせください。
また、検討を行う際は、区民共有の財産である「軽井沢少年自然の家」の今後の在り方については、区民、児童・生徒、その保護者、学校関係者などの意見を十分に聞いたうえで、検討を行うことを求めますがいかがですか?

軽井沢少年自然の家を利用していた区民からは、「子どもの頃、軽井沢少年自然の家に泊まったことを思い出す。ぜひ、存続してほしい」「廃止は反対です。もっと学校や教育団体等が使えるようにできたら良いと思います」という声が私たちに寄せられています。
「軽井沢少年自然の家」を自然体験や体験学習の拠点の施設として今後も存続させていくことを求め、次の質問にうつります。

 続いて保育士の確保について質問します。
 千代田区は依然、待機児をゼロとしていますが、希望する保育園に入れない児童。いわゆる「隠れ待機児」は9月現在で355人もいます。わが党区議団がこの間実施している区政アンケートに、ある30代の女性は「一年以上保育園に入れていません。認可外も80人待ちと言われて途方に暮れています。千代田区が待機児ゼロだなんて嘘っぱちです」という厳しい声を寄せています。
 待機児の解消の一番の方法は保育所の増設ですが、保育所を作るに当たり大きな問題となっているのが保育士不足です。厚労省によると、2015年9月の保育士の有効求人倍率は全国平均1.85倍。つまり、185人の募集があっても応募が100人しかないということです。東京にいたっては5.44倍です。保育士不足は深刻で千代田区も例外ではありません。
区内の保育の現場からは、「保育所では保育に追われ、保育計画は『持ち帰り残業』で作っている」「発育面で個別対応が必要な児童がおり、先生が付きっ切りになる時間が多い」「午睡時に呼吸が停止する子がいて目が離せない」など現場の大変な状況とともに、「正規保育士を増やしてほしい」という切実な声が聞かれました。
また、話を聞く中で、保育士は園のイベントを周りの住民に知らせたり、地域のお祭りに参加したりと園と地域とのコミュニティづくりの上でも大きな役割を果たしていることを知りました。
保育士不足をこのまま放置しておくわけにはいきません。待機児問題だけでなく、保育の質や子どもの健全な成長にとっても、園と地域のコミュニティにとっても喫緊の課題であります。
現在、保育士資格を持ちながら保育士として働いていないいわゆる「潜在保育士」は70万人と言われています。しかしなぜ、保育士として働かないのか。大きな理由が保育士の給与では生活できないということです。
厚労省の数字では、2015年度の保育士の平均年収では323万円で、平均月収は22万円、全職種の平均給与より月約10万円も低い状況です。
同省の調査によると、保育士資格を持つ求職者のうち、「保育士としての就業を希望しない」理由として、47.5%が「賃金が希望と合わない」を挙げています。一方で「就業を希望しない理由が解消した場合、約64%が保育士への就業を希望するとこたえています。 
 ある保育園の園長先生は「収入を考えればコンビニで働く方がまだまし。しかし、子どもたちの成長を見られるというやりがいを感じ、大変だけど保育士は仕事を続けている。もっと給与を良くしてあげたい」と言っていました。
 区長はこのような保育士の実情をどうみていますか?
保育士給与を上げるためには国や自治体の補助が不可欠です。今、各自治体で独自の処遇改善策が打ち出されています。
千代田区では処遇改善のために保育施設に在職する常勤職員に1人あたり月額4万を補助しています。問題は、それがきちんと保育士の賃金に反映されているのかということです。
そこで、お聞きしますが、補助が実際に保育士の処遇の改善になっているのかどうか実態をつかんでいますか?また、どのようにチェックしていますか?
 続いて、保育士の家賃補助の問題を取り上げます。待機児問題が深刻な東京ですが、東京で保育士になっても収入が低い上に、都心部では高い家賃に収入が消えてしまいます。
ある保育園の園長先生は保育士を雇いたくても「みんな家賃補助がある自治体に行ってしまう。うちに来てほしいと言っても「家賃補助の有無を聞かれる」と言っていました。
区は今年度から区内の保育所が職員用の宿舎の借上げた際の補助として最大82000円の家賃補助をおこなうことにしました。しかし、区内に住むことが条件で、しかも対象は保育園に採用されて5年までの保育士だけです。
千代田区では高い家賃かかります。補助の期間が採用後5年間ではせっかく区内の保育所に勤めても、5年後には千代田区には住めなくなり、そのことをきっかけに保育園を辞める事になってしまうのではないでしょうか。
家賃補助の対象を「採用5年以内」から「全保育士に」拡大し、区内に住むという条件についても緩和すべきではないでしょうか。答弁を求めます。
 さて、保育士不足は私立認可園だけの問題ではありません。区立保育園でも保育士が不足しています。
 ある区立保育園からは「非常勤の保育士の配置は助かっている。しかし、正規職員は非常勤・派遣・アルバイトの休憩を保障するために、休憩が取れないままに仕事をしている。保護者の勤務時間が延び、遅くまで残る子どもが増えていることを考えても正規の保育士を増やしてほしい」と要望がだされていました。
区立保育園で正規保育士が不足している原因は賃金ではありません。職員定数条例の壁です。正規保育士を増やすと、他の部署の職員数に影響します。保育の現場だけでなく児童館など他の部署の方からも職員が足りないという声が聞かれます。
 そうしたことを考えても、職員定数の見直しを行う必要があるのではないのでしょうか?答弁を求めます。
以上、校外施設、保育士、子どもの成長と子どもの未来に関わることをとりあげました。コストだけに捕らわれず、未来ある子どもたちの成長を見据えた区政運営を行うことを求め、質問を終わります。
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