ちょっと変わった司法書士の毎日

ちょっと変わった司法書士・小牧美江と申します。

大阪府の教育・職員基本条例強行可決

2012-03-24 10:42:12 | 「教育」を守る
弁護士会など多くの法律家団体、民間団体、教育研究者らから批判を受け、既にイギリスやアメリカで長年実施されてきた同種教育政策が失敗であったという結果から学ぶこともなく、疑問への説明や議論をつくしてほしいという保護者らの願いも無視する形で、大阪府教育行政基本条例、大阪府学校条例、そして職員基本条例が、昨日の大阪府議会で強行可決され、来月4月1日から施行されることが決まりました。

多数を頼んで十分な議論を尽くさず違法な条例制定を急いだ大阪維新の会はもちろんですが、その成立に手を貸した自民党、公明党にも強く抗議したいと思います。

残念です。でも、闘いはこれからです。

大阪府でこの3条例を廃止させること、まだ同種条例が制定されていない大阪市と堺市での動きを食い止めること、そして、廃止までの間の条例の運用を実質的に食い止め教育の破壊を許さないこと。様々な行動を、同じ思いを持つ人々と一緒に知恵を絞って、共に闘っていきたいと思います。

これら3条例が日本国憲法や各種の法律に違反していることを含め、教育の場や公務労働を破壊し、かえってこどもたちの学ぶ権利や私たち府民の生活を危険にさらすということを、まだまだ事実を知らない府民の皆さんや、大阪という一地域の問題だと関心を持っていただけていなかった全国の皆さんにもお伝えしながら、発言し、行動を続けていきたいと思っています。

意見の違う人が生きることを認めない発想

2012-03-16 12:03:59 | 「教育」を守る
毎日、毎日、どこまで人権侵害がすすむのだろうと、恐怖で心が凍り付く思いがする、そんな大阪に居るこまきです。今、発言しておかないと、行動しておかないと、とりかえしがつかないことになると、そういう思いでいっぱいです。

ウェブの情報を見てまたまたびっくり。大阪維新の会は、意見の違う人が生きることすら否定してかかっているようです。

===以下、朝日新聞ウェブサイトの3月13日付記事より

大阪府立学校の卒業式で、府教育長らの職務命令に反して君が代を起立斉唱せず戒告処分を受けた17人の教員について、大阪維新の会の中野隆司府議は12日の府議会で、定年退職前の教員らが多かったことに触れて「そろばんはじいて退職金に影響ないんかという程度の信念」「本当に信念ある人間なら自決するぐらいの覚悟があるでしょ」などと発言した。

中野府議はキャリア約20年の元公立中学校教諭。戒告処分が退職金に影響せず、60歳以上が約半数(8人)だった点を指摘し、「ダライ・ラマさんがおられるチベットで中国が侵攻したときに何人の僧侶が自決したか」「年齢構成をみると、いかに信念のない人間の集まりであるかということがよくわかります」と主張。「(不起立は)即座に解雇というぐらいの強い態度を示すべきだ。議論を会派に持ち帰り、検討を加えたい」と述べた。

===引用おわり

全国で「自死」を無くしていこうと、様々な取り組みがされている中、意見が違うなら自決してみせろといわんばかりの発言。見方によっては、君が代を起立・斉唱するか自決するかを選べと主張しているとも見えます。大阪では、大阪維新の会の意見に反論するには、生命をかけないと認められないようです。

江戸時代に逆戻りしたような雰囲気です。普通の人なら恐くてものが言えなくなりますよね。

君が代の起立・斉唱をするかしないかは、思想及び良心の自由(日本国憲法19条)に関わるもの、人によっては信教の自由(日本国憲法20条)に関わる問題でもあり、さらに人の生命については、日本国憲法13条で「すべて国民は、個人として尊重される」として明記されています。

これらの基本的人権の規定を含めて、「公務員」は、日本国憲法を尊重し擁護する義務を負うと、日本国憲法99条は明記しています。

府議会議員も公務員。日本国憲法を尊重し、基本的人権を侵害してはならないのは当然のことです。
どうしてこの最も基本的なルール=日本国憲法99条を守ることができないのでしょうか。

君が代の起立・斉唱をしたくない人が、したい人の自由を妨害することは公共の福祉に反しますから認められませんが、起立・斉唱をしたい人の自由を妨害せず、黙って静かに座っていたり、起立して静かにしていることは、何ら他人の権利には影響しないことです。

入学式も卒業式も、こどもたちが、様々なことをその学校で学び、自分の頭で物事を考え、他人から強制されたものではなく自分としての意見をもてるように、学び、成長し、巣立っていくことを祝う場です。そういうこどもたちのための式典が、教職員の忠誠度チェックの踏み絵の場に置き換えられてしまうことが残念でなりません。

卒業式の歌・・・といえば

2012-03-14 00:05:25 | 「教育」を守る
卒業式で歌うか歌わないか、起立するかしないか・・・といえば思い出したことがあります。

私は、自分が卒業した高等学校の卒業式で「仰げば尊し」を歌いませんでした。隣の席にいた友人は私の態度にびっくりしてましたけど。

実は、このときの卒業式で、卒業生答辞を誰がやるかということで、どういう経緯だったかはちょっとうろ覚えなのですが、10クラスあった各クラスに持ち帰っての協議があって、うちのクラスの男子生徒が「立候補」をして、彼が答辞を述べるということに決まって準備をすすめていた、という経緯がありました。ところが、直前になって、彼ではだめだ、別のクラスの男子生徒にすることに職員会議で決まったと、そういうお達しがあって。反論の機会もなにもなく、決定事項として私たちにただ伝達されたのです。

うちの学校は、自治の精神を重んじるということが学校の指針でもあったのに、生徒が自主的に決めたことを学校が勝手に覆すのか。どうして立候補をした彼の思いや未知の力を信じてやれなかったのか。あのときの私は「カンカン」に怒ってました。本当に怒りに満ちて卒業式に臨むことになってしまいました。

そして、この学校の先生たちを「仰げば尊し」とは絶対に言えないと思い定め、私は卒業式では起立はしましたが、口をぎゅっと結んで歌いませんでした。

私は歌うのが好きで、いろいろな行事で校歌を歌うときも、音楽の授業で歌うときも、クラスでは一番大きな声で歌う生徒の一人だったので、その私から少しも「声」が聞こえないわけですから、隣の席の友人は本当にかなりびっくりしたと思います。

あのときの私は、卒業式を私なりの精一杯の抗議の場と位置づけて参加していました。
でも、他の参加者がどういう思いで参加し、「仰げば尊し」を歌うかどうかということにまで踏み込むつもりはありませんでした。みんなを煽ったり、同調者を求めたりということではなく、行事をぶちこわすということでもなく、でも、精一杯の私なりの意思表示としての行動でした。

たぶん、そういうささやかな抵抗も、これからの大阪府では許されないことになりそうで、そら恐ろしい感じが増幅されているようにも思います。

ちょっとそんなことを思い出しました。

口の動きまでチェックする異常

2012-03-13 23:41:12 | 「教育」を守る
今日のメディアの報道を見てびっくり。

大阪の府立高校の1つ=橋下元知事の友人の弁護士が民間人校長として赴任していることで有名な学校ですが=で、卒業式の君が代斉唱の際、学校(つまり校長)が、教職員の起立・不起立の事実だけでなく、実際に歌っているかどうかを口の動きでチェックして、「歌っていないように見えた」教職員に対し、式典終了後に事実確認をして「自白」を得て歌わなかったと認定し、府教委の処分検討対象とされた。

ということなのだそうです。

同校校長は、府教育委員会からの職務命令・指示を順守したと説明し、橋下大阪市長は記者団に「起立斉唱の職務命令が出ているのだから、口元を見るのは当たり前で素晴らしいマネジメント」と述べたのだそうです。

・・・府立高校の問題で、なぜ大阪市長にコメントを求めて報道するのか、元知事だからなのか校長の友人だからなのか、大阪維新の会の代表に質問しているのか、そこらあたりの説明をせずに常にこの人のコメントを掲載する各メディアの報道姿勢はよく分からないですが・・・という話は置いておくとしても。

気味が悪くありませんか。

君が代の起立・斉唱にいろいろな考え方や意見の違いがあるのはよく理解しています。私は、この歌が先の戦争の遂行に利用されたという歴史的な経緯・背景を考え、またこの歌が天皇(皇室)の繁栄をたたえる歌であるという特別な意味をもった歌であることを考え合わせると、どうしても歌いたくないという立場にいる一人です。起立するかしないかということについては大いに悩むところで、どうしようかと迷ったあげく、いろいろなプレッシャーを感じて悩むよりも別の祝い方をしようと考えて、数年前の娘の高等学校の卒業式には出席しませんでした。娘にもそう説明して・・・ちゃんと聴いていたかどうかは分かりませんが。

親としてもそれだけ葛藤しているところに、教師のみなさんたちの葛藤はいかばかりか。

・・・と胸をいためていたら、口の形までっ!

この報道を見て、真っ先に頭に浮かんだのが北朝鮮の映像報道があると必ず映し出される軍隊の一糸乱れぬ行進風景。

行き着く先は、こんな風に、君が代を歌えと命令したら一糸乱れず全員が同じ大きさに口をあけて同じ姿勢で一斉に歌う、そういうことを目指しているんでしょうか。

それって、気持ちが悪くないですか。