東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

クラーナハ展(国立西洋美術館)

2016年10月16日 | クラーナハ

クラーナハ展-500年後の誘惑
2016年10月15日~17年1月15日
国立西洋美術館

 

   定番、顔出しパネル。
   今回のクラーナハ版は、2箇所の顔出しがある豪華版。
   お母さんがユディトで、お子さんがホロフェルネスになる?

 

 

   16世紀の板絵作品、よくぞこれだけの点数を集結させたものだと、感心する。

 

   クラーナハの油彩画の出品点数は、なんと43点!!

(注)東京会場非出品の1点やクラーナハ(子)作品を含む。

 

   ウィーン美術史美術館からは、10点!の出品。


   ブダペスト国立西洋美術館からも、2点!

(注)出品リストに、ブダペスト国立西洋美蔵《ホロフェルネスの首を持つユディト》とあり、2009年「THE ハプスブルグ」展の来日作品の再来日か、と一瞬期待するが、別バージョンの作品である。


   また、オーストリア、独、ハンガリー、仏、西、伊、英、米、台湾の、以下の所蔵者から出品。

ウィーン造形芸術アカデミー 1点

チロル州立博物館 1点

アンハルト絵画館、デッサウ 2点

コーブルク城美術コレクション 1点

ケムニッツ美術コレクション 2点

バウツェン市立美術館 1点

ヴァイマール古典期財団 2点

シュテーデル美術館 1点

クンストパラスト、デュッセルドルフ 1点

ラーダイ改革派教会、ブダペスト 1点

バンベルク財団、トゥールーズ 1点

リヨン美術館 1点

ティッセン=ボルネミッサ美術館 2点(1点東京会場非出品)

ウフィツィ美術館 3点

トリエステ国立古典絵画館 1点

ブリストル市立美術館 1点

ワシントンNG 1点

メトロポリタン美術館 1点

サラ ・キャンベル・ブラッファー財団、ヒューストン 1点

奇美美術館、台湾 1点

個人蔵 4点

国立西洋美術館 1点

 

   同時代画家の油彩作品や、クラーナハおよび同時代の画家の版画作品。そして、近現代のアーティスト作品もあって、全91点。

 

 

【章立て】

1:蛇の紋章とともに-宮廷画家としてのクラーナハ

2:時代の相貌-肖像画家としてのクラーナハ

3:グラフィズムの実験-版画家としてのクラーナハ

4:時を超えるアンビヴァレンス-裸体表現の諸相

5:誘惑する絵-「女のちから」というテーマ系

6:宗教改革の「顔」たち-ルターを超えて

 

続く(たぶん)

『芸術』 ジャンルのランキング
コメント (10)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« スケッジャ《スザンナ伝》を... | トップ | 風景への視線(小金井市立は... »

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ブダペストのサロメ (むろさん)
2016-10-19 00:23:33
本日上野のクラーナハ展に行ってきました。一番印象に残った作品はブダペストのサロメです。10/16付けのスケッジャのコメントで、ウィーンのユディトとの比較を書かれていたことは覚えていましたが、そのことは全く意識していなくて現物を見たら、サロメの髪飾りに何か光る物が。拡大鏡でよく見たらダイヤモンドの粒のようなものが花びらに取り付けられていました。隣のウィーンのユディトやその隣のウフィツィの女性像もよく見ましたが、こういう別材質の装飾はなし。日本の障壁画とかルネサンス絵画では例えばヴァチカンのピントリッキォのボルジャの間やプラート大聖堂のフィリッポ・リッピのヨハネ伝フレスコ画などで異質の材料を貼り付けて盛り上げる装飾を見たことがありますが、クラーナハが油彩画に別材料を使っているのには驚きました。そしてこれがいい効果を出していて、私もウィーンのユディトよりこちらの方を注目してしまいました。

また、このサロメの髪飾りを見てすぐ思い出したのが、八坂書房の「ルカス・クラーナハ」79図の14歳の花嫁(フリードリヒ寛容公との結婚記念画)の髪飾りです。見比べるとほとんど同じ花飾り+ダチョウの羽という装飾で、これならば花嫁の絵の方にもダイヤの粒のようなものを貼り付けているに違いないと思った次第。(是非見てみたいものです。ヴァイマール美術館というのがどこにあるのか知りませんが。)

ついでながら、このフリードリヒ寛容公夫妻の像の別バージョンが出品されていましたが、14歳の初々しかった花嫁も6年たってすっかり貫禄が。そして寛容公も29歳になって体格も立派!になり、頭もかなり薄くなって・・・。ルター夫妻の像(上記の本P24に出ている図と今回の出品作のうち2種類)でもそうですが、こうやって何年かたってからの肖像画は変化が分かって面白いですね。(同様のことはウィーンでベラスケスのマルガリータ王女で堪能してきました。)

今回私はウィーン、ベルリン、ドレスデンでクラーナハの絵を沢山見てきて、そして日本ですぐこの展覧会があったのはとても良いタイミングだったと思っています。今までそれほど大きな関心はなかったクラーナハに関する理解が大変深まりました。(ドレスデンの聖カタリナの祭壇画と今回の出品作との違い:今回の絵のカタリナの顔はクラーナハとは思えない、一方死刑執行人は今回の絵の方がクラーナハらしいとか、同じドレスデンのハインリヒ敬虔公夫妻と今回出ている子の方のクラーナハのザクセン選定公夫妻を比べると父クラーナハの偉大さがよく分かる、台湾からの出品作の子供達を祝福するキリストの絵では、横顔の婦人や子供の顔がクラーナハとは思えない:だから展示キャプションも「父、子?」となっていたのか などです。)
Re:ブダペストのサロメ (K)
2016-10-22 06:21:15
むろさん 様

ブダペスト《サロメ》の髪飾りの花びらにダイヤの粒のようなものが取り付けられているとのお話。
ありがとうございます。全く気づいておりませんでした。

お話のヴァイマール美術館の《花嫁》も、確かに同じような髪飾りですね。粒は、図版では判別できませんが、おそらくご見解のとおりなのでしょうね。図版の《サロメ》と同じような見え方の気がしますし、制作年代も近いようですし、「様式の標準化」の画家ですし。
「質感」への拘りはなかったらしい画家、粒で「質感」を補っていたのでしょうか。
再訪時に粒をしっかり観てきます。

私のクラーナハ経験は、2009年「The ハプスブルグ展」での2点程度だったので、今回のクラーナハ展をしっかり味わいたいと思います。
クラーナハの役に立ちそうなHP (むろさん)
2016-10-26 01:13:21
ブダペストのサロメというのは2枚あるのですね。ちょっと誤解していました。確かに2009年の出品作の方が魅力的な絵で、私も見てみたいと思います。手元の本を確認したら、講談社のラ・ミューズ39、週間世界の美術館88「ブダペスト国立美術館」というのがありました。以前フィリッピーノ・リッピの絵が出ていたので買ったものですが、クリヴェリやブリューゲルなどもあり、これは将来是非行ってみたいと思います。(ラファエロのエステルハジの聖母は以前来日したので見た覚えがあります。)ブダペストへ旅行した人から以前聞いた話では、ウィーンへ行くついでに行くと近くていいそうです(特急列車で3時間ぐらい)。

なお、クラーナハについてお役に立ちそうなHPをご紹介します。
1)ユディトやサロメの写真が出ている日本語のサイト
http://sober.blog.shinobi.jp/%E7%BE%8E%E8%A1%93/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%8F%E3%80%80%E3%80%80%E3%83%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%88%EF%BC%86%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%A1%20
2)イタリア語、英語のサイト、2010年のボルゲーゼでの展覧会の図録か
http://www.univr.it/documenti/AllegatiOA/allegatooa_16703.pdf
3)ドイツ語のサイト、特に2番目の方は多数の作品の写真が出ていてお勧め
http://lucascranach.org/
http://lucascranach.org/gallery
2番目の方のNo.19の下の方にブダペストのサロメ(上野出品作)とヴァイマール美術館の花嫁が出ています。かなり大きく拡大できるし、赤外線?写真もあるので、髪飾りの部分を拡大してご覧ください。(私には花嫁の髪飾りにガラスの粒が貼り付けられているかは判定できませんでした。)
Re:クラーナハの役に立ちそうなHP (K)
2016-10-27 19:07:54
むろさん様

クラーナハのHP情報をありがとうございます。


八坂書房の書籍と、展覧会図録と、芸術新潮の最新号で、徐々に学んでいこうと考えていましたが、教えていただいたHPも活用しようと思います。


2)のサイトは、ボルゲーゼ美術館の展覧会図録とのことですが、ネットで公開するとは凄いですね。文章は歯が立たないので、専ら図版を見て、また昔amazonで衝動買いした2007年ロンドンの展覧会図録も合わせ、日本の展覧会の出品作との重複などを確認したいと思います。


3)のサイトは、豊富な画像が凄いですね。所蔵する国、都市、美術館での絞り込み機能もありがたいです。「Weimar」で直ぐに《花嫁》に辿りつくことができました。
拡大機能も凄いですね。《花嫁》と《サロメ》の髪飾りを確認しました。粒の判定はできませんが、見え方はちょっと違う気もします。


《花嫁》は、ヴァイマール美術館の一番人気作品らしいですね。画家の作品の魅力、14歳の花嫁というモデルの魅力に、公夫妻・画家ともにヴァイマールが終焉の地となったという地元史観点の魅力が重なって、のことなのでしょうか。


ところで、ラファエロ《エステルハジの聖母》は来日経験があるのですね。調べましたが、「ヨーロッパ風景画の流れ : ラファエロからピサロまで : ハンガリー国立ブダペスト美術館所蔵」展でのことでしょうか、であれば私もたぶん行ったと思うのですが、全く記憶にありません。惜しいことをしてしまいました。
クラーナハ、ラファエロ (むろさん)
2016-10-30 23:41:12
クラーナハ展でウィーンのユディトの隣のウフィツィの女性像には輝く粒のような装飾はないと書きましたが、展覧会に行った人からこの女性像の衣服にもキラキラの粒が付けられていたということを聞きました。前回書いたドイツ語の作品画像サイトで拡大画像を見たら、こちらの絵にもあるように見えます。私は今後行く予定はないので、次回行かれたらご確認をお願いします。

クラーナハのヴィーナスやユディトなどに出てくる理想化された女性像ではなく、肖像としての女性像にも個性的で魅力のある人物が多いですね。今回展示されているリヨンのザクセン公女マリア、ヴァイマールの花嫁ジビュレ、ドレスデンのハインリヒ敬虔公の妻などなど。皆一癖ありそうな、それでいて忘れがたい表情の女性たちだと思います。

ラファエロの絵ですが、私は過去に行った展覧会についてあまり整理がよくないので、エステルハジの聖母がご指摘の展覧会に来ていたのか確認ができません。見たのは確かなので多分その展覧会だと思います。ラファエロについてはいい作品なら、他に見たい作品がないような展覧会でも行くようにしています。サンパウロのキリストの復活とかエルミタージュの髭のない聖ヨセフのいる聖家族も来日した時に見に行きました。ラファエロで見ていない主要作品は残り4点ぐらいと書きましたが、Rizzori―集英社版美術全集のラファエロ作品カタログで確認したら、ノースブルークの聖母というのとブリッジウォーターの聖母(ともにイギリス)の2点もまだ見ていませんでした。来日した作品で良かったのは3年前のラファエロ展に出たアカデミアカラーラの聖セバスティアヌスとトジオ・マルティネンゴの天使像(ラファエロに限らず誰でも初期作品には傑作が多いと思っています)。海外に見に行って良かったラファエロ作品はローマのファルネジーナ別邸のガラテアとかシャンティのコンデ美術館で見たオルレアンの聖母、三美神など。シャンティへ行った目的はボッティチェリ工房の豊穣の女神とピエロ・ディ・コジモのシモネッタを見るためですが、ラファエロも楽しみにしていました。パリから1時間ぐらいで行けて、建物(シャンティ城)もとても素晴らしいので、フランスではお勧めの美術館です。
Re:クラーナハ、ラファエロ (K)
2016-11-01 21:02:09
むろさん様

クラーナハ展には11月中に再訪するつもりです。《サロメ》の粒の効果と、ウフィツィの《女性の肖像》の粒の有無を確認します。

リヨンの《ザクセン公女マリア》は、確かに魅力的ですね。結構長く見入りました、ユディトの次くらいに。ユディトのような理想化された女性像とはまた違って、モデルの特徴を捉えつつ様式化することが巧みなのでしょうか。


シャンティのコンデ美術館。挙げられている作品は、画集でよく見かける憧れの作品ばかりです。また、ランブール兄弟《ベリー公のいとも豪華なる時祷書》も所蔵してますよね、公開されることはまずないだろうけれど。
むろさん様 (K)
2016-11-24 21:10:27
11/19、クラーナハ展を再訪いたしました。

《サロメ》の粒の効果を味わってきました。

ウフィツィの《女性の肖像》については、確かに光っておりますが、私の見る限り、粒の存在は確認できませんでした。

以上、簡単ですが、確認状況を記載させていただきます。
粒の確認のお礼と情報交換会の提案 (むろさん)
2016-11-26 12:57:59
K様
ブダペストのサロメとウフィツィの女性像について、粒の存在をご確認いただきありがとうございます。ウフィツィの方はやはりなかったですか。私に教えてくれた方の勘違いかもしれません。

シャンティ、コンデ美術館のベリー公の時祷書は私が行った時は複製品が展示されていました。実物はめったに公開しないのでしょうね。9月のベルリンの時もボッティチェリの神曲挿絵は出ていなかったし、こういう脆弱な作品を見るチャンスはなかなか無いようです。(もっともウィーンのアルベルティーナではデューラーのウサギの素描とかブリューゲルの「大きな魚は小さな魚を食う」やブリューゲルの自画像と言われている「画家と男の肖像」の原画が出ていました。)

一つ提案があるのですが、今度の12/10のクラーナハ展記念講演会にK様がもし行かれるなら、講演会終了後にどこか上野あたりで情報交換会をしませんか?
今までこのブログを拝見していて、K様は私の知らない美術展・美術館情報などを広い範囲でかなりお持ちだと認識しております。私はルネサンス、バロック、世紀末美術、日本の仏像彫刻などに特化して見ているだけなので狭い分野しか分かりませんが、情報交換はお互いに役に立つのではないかと思います。
なお、上野の東博についてはベーシック会員になっていて、月2回(そのうち1回は仏像愛好者の定例的な集まりです)ぐらい行きますが、来年の値上げ情報を教えていただきありがとうございました。

むろさん様(お詫び) (K)
2016-11-30 21:36:04
むろさん様

返信が遅くなり申し訳ありません。
情報交換会のご提案ありがとうございます。
たいへんありがたく思っているのですが、12-1月は休日出勤が多く、12/10は都合がつきません。
次の機会があるようでしたら、ありがたく思います。申し訳ありません。
情報交換会の件、クラーナハの本 (むろさん)
2016-12-01 22:25:05
K様
<12/10は都合がつきません
そうですか。それは残念です。次回また機会がありましたら、よろしくお願いします。

なお、クラーナハ関連の情報ですが、ベルトルト・ヒンツ著、佐川美智子訳、パルコ美術新書「ルーカス・クラーナハ」(1997年PARCO出版)という本が伝記的事実を知るのに良いということを聞きました。地元の図書館にあったので、早速借りてきて、読み始めたところです。新書版の簡単な本ですが、今は絶版で古書市場でも結構高い値段がついているようです。よろしかったらどうぞ。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。