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やじゅんのページ/The World according to YAJUN



迫力のある演説でしたね。録画して翌朝見るつもりだったのに、ついつい最後まで見てしまいました。

内容については、ざっくりした感想ですが、ブッシュ前大統領が「神」や哲学、ストレートな強さを強調していたのに比べると(当時の感想)、理性、調和、科学といった現代的な価値、相互理解、穏健さなどに重きを置いたような印象を受けました。

オバマが初めて脚光を浴びた2004年の民主党大会の基調講演を思い出します。当時のオバマは上院議員選にこれから出馬しようとする一介の州議員に過ぎませんでした。 それがひとたび口を開くや誰も文句のつけようのないパーフェクトな演説で米国全土をふるわせました。その頃こんな記事も書いてました。

もはや言い尽くされていることですが、なにがすごいかといって、オバマに興味ない人も敵対する人もふくめ誰もが認めるのは演説力だったんですね。これに匹敵できるのはクリントンぐらいではないでしょうか。クリントンもものすごい演説の名手でした。右手の人差し指を軽く曲げてつきだす独特の仕草をふくめ、何もかもがかっこよく見えたものです。インパクトは落ちますが、ブレアやアナンも素晴らしい演説家でしたね。この人たちの共通点はみなハンサムであること。ちょっとナルシストぐらいの方が演説ってうまくなるんじゃないかと思います。日本に演説がうまい人が少ないのはこのためですかね。いや、冗談ですけど(笑)。でも政治家たるもの、言葉で人を動かせずしてどうする、と思いますから、日本の政治家ももうちょっとがんばって欲しいものだと思います。

脱線しましたが、今回の演説もとにかく言葉が美しかったです。リズムやライム、繰り返しなどの技巧も完璧で、現代で見られる最高水準の演説という気がします。

私の場合、現実的過ぎるのかすれているのか、昔からリベラル的なものが性に合わないというか苦手で、米国ではどちらかといえば共和党にシンパシーをもってきたのですが、オバマの場合党派性を超えた何かを感じさせますよね。

これほどみんなから祝福されて就任されるリーダーは、世界を見渡してもこの数年の間を見てもなかなかいないと思います。米国では誰もがこの人を失敗させてはいけないと考えているのでしょう。「国の分断」とも言われるほど保守・リベラルの亀裂の入った米国でこれだけ超党派の支持を得ていることはそれ自体大きな資産と思います。

(ちなみに普段の生活で共和党(特にブッシュ)支持者に会うのは結構大変です。特に学生ではレアです(そういう人が非常に優秀だったりしますが)。そのへんのことも昔何度も書いたことがありました。)

まずは「最初の100日間」、リンカーンと並んでなぞらえるフランクリン・ルーズベルトの言葉にならってよく言われますが、まあ100日に終わる話ではないのでしょうけど、注目ですね。

(ちなみにフランクリン・ルーズベルト(通称FDR)といえば米国史上に残る特A級の大統領、ほとんど現代の英雄扱いの偉人ですが、実はかなり複雑な人物です。たとえばポール・ジョンソンの『アメリカ人の歴史』を見るとその多面性というか色んな評価を受けていることが分かると思います。)

まあしかし天気は良かったですが寒そうでしたよね。就任式と言えば私が思い出すのがハリソン第9代大統領のエピソード。4年前の記事で書いてます。東京も天気はいいけど寒いですよね。からだに気をつけてがんばりましょう!

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だいぶ遅れましたが、新年あけましておめでとうございます。

だいぶ更新が滞ってました。実はmixiで軽い文章を書くようになり、そちらはブログと違って気安く書けるもので、本当に軽い私的な雑文を書いているうち、ここで書いていたようなエッセイ的な文章に手が伸びなくなってしまいました。文章を書くのも難しいものだなと思います。

今ふりかえってみると昨年一年は個人的になかなかドラマチックなものでした。一年前の状況がなんだか遠い昔のことのように感じられます。ただ色んなことがあった割にはあまり前進している状態とはいえず、もどかしい思いをしている面もあります。

昨年の2月に自分の人生の中で大きな転機があったのですが、このことについては多くの人(特に初対面の人)から、もったいないと思わなかったんですか?と言われます。自分ではそういう気持ちをもつことがまったくなかったので、本当に色んな人たちが同じような言い方をすることにけっこう驚きました。

確かに、そのまま状況を変えなければ(広い意味で)将来の苦労は少なかったのだろうと思いますし、それなりの魅力のある環境にいるようにも感じてました。でも、結論だけいえば、後悔の気持ちだけはまったくわかないのですね。理由は色々ありますが、正直な気持ちとして、新しい可能性に向けて自分を磨くことに純粋に充実感をおぼえています。

まあこんな個人的事情はさておき、今一番気になるのはなんと言っても経済ですね。これも一年前の状況がなんだかえらい遠い昔のことのようです。ある意味で世界がガラっと変わってしまったような観もあります。ぐっちーさんはじめ、色んな人から本当に大変な状況であることを聞きますし、私自身にも影響がないわけではないのですが、とにかく今は一日一日を丁寧に乗り切っていくしかないのかなあという気がしてます。自分の好きな考え方に、短期的には悲観的に長期的には楽観的に、というのがあるのですが、その気持ちに尽きるように思います。問題は「短期」がどれほどなんだってことですけど(笑)。ただ生き方や働き方に対する根本的な考え方の変化がますます加速しているということがあると思います。以前にも書いたことなのですが、とにかく時代の動きが速くて、何が世の中の中心にあってその中で何が人に求められているのか、一歩先が分からない。そんな状況の中では、現状に甘んじて安定を求めることなく、自力で新しい価値を生み出せる強い個人がますます求められるのだろうと思います。私自身はまだまだろくな生産もできない半端者ですが、自分を高めないといけないという問題意識だけは強く抱いてます。今は修行の時と割り切って、日々地道に精進を重ねたいと思います。

それと、一つ述べておきたいのは、去年も同じことを言ってましたが、お世話になった方々への御礼です。昨年も本当に色々な方によくしていただきました。これも前に言いましたが、いつも思うのは自分が助けてもらってばかりで大した力になれないこと。こういう意味でも人の力になれる強い人間になりたいなあと切に思います。このブログを今でも見てくださっていると推察する方々にはいつも感謝の気持ちでいっぱいです。年賀の挨拶も出していない不精者ですが、この場を借りて御礼申し上げます。どうもありがとうございます。

ところで付け足しみたいになってしまいますが、ガザがすごい状態になってますね。イスラエルにいるyabaniさんは大忙し・・・というか無事なんだろうか。元々関心の高いところなのですが、昨年9月にイスラエルに行ったばかりだけに思い入れがさらに強くなってました。さすがにガザは当時既にハマスの占領下でしたから行きませんでしたがヨルダン川西岸のパレスチナ自治区には行ってました。ブッシュ政権は中東和平に関してかなり色んなことをやったのですが結局ほとんど宿題を終わらせることはできずオバマ政権に引き継ぐことになってます。伝え聞く印象と推測ではオバマ・クリントンチームもかなりイスラエル寄りのようですが(といってもそもそもハマス相手の話は米国内でそれほど幅もないのだろうと思いますが)、新政権が発足したらどんなスタンスをとっていくのかちょっと気になります。

新年早々、らしくもなく堅い文章になってしまいました。いつものユルいペースに戻すと、正月は『アンダーカヴァー』という映画を見に行きました。観客は少なかったですが結構面白かったです。『グッドフェローズ(Goodfellas)』のような雰囲気での『ディパーティッド』のような潜入捜査官ものといった趣です。だいぶ太った(役作りのため?)ホアキン・フェニックスが『グッドフェローズ』のレイ・リオッタとダブりました。80年代のNYが舞台なのですが、昔のNYでもやはり自分の見たNYを感じさせるものがあって、いいなあ、やはりNYには住んでみたい!とあらためて思ったりしました。

潜入捜査官ものは当りが多いですが、自分がものすごく好きなのは『フェイク(Donnie Brasco)』ですね。ギャングのアル・パチーノと潜入捜査官ジョニー・デップの名優二人のすさまじい緊張感に満ちた、切ない友情の物語。実話に基づいているそうですが本当にすごいドラマで、特にラストは鮮烈な印象が残ってます。

あと正月は毎年のことですがお笑い番組を見まくりました。ちなみに昨年のM-1グランプリは、モンスターエンジンの「お待たせしましたおぼっちゃま。ランチの時間ですよ。」というネタが個人的には最高でしたね。こんな風にお笑い芸人の人たちの至芸を見ていると先ほど述べたような厳しい問題意識がどこかにいってしまっていることに気づきますが、明るい気持ちになることも大事と自己弁護しておくことにします。

そんなわけで、2009年が始まりました。皆さんにとって幸い多い年になることを願ってます。疲れない程度にがんばっていきましょうー!

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