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やじゅんのページ/The World according to YAJUN



昨日は上野公園に花見に行きました。
前の日に雨が降ったのでちょっと心配でしたがきれいに咲いてました。
上野公園にしたのは国立西洋美術館のルーヴル美術館展を見るためです。
思ったほどではなかったですが、平日のわりにずいぶん混んでましたね。
思わぬ知人にばったりということもありました。

・・・
芸術といえば、そういや先週土曜の夜に六本木を歩いていたら風船をもった人たちがいっぱい歩いていて驚いたのですけど、これもアートだったんですね。週明けの日経新聞の夕刊を見て知りました。これです。

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日経新聞の夕刊といえば、先週、刑法学の権威である団藤重光元最高裁判事のインタビュー記事が連載されてました。

世間的には三島由紀夫の指導教官(刑事訴訟法ゼミ)としても有名な方ですね。今回の記事でも、すでに自伝(『この一筋につながる』)などにも書かれてよく知られた話ですが、三島を見いだしたのは彼の佐藤春夫との文通を検閲したのが縁であったとか、『仮面の告白』は刑訴法理論の体現であるとか、せっかくとっておいた三島の答案を犬が食べてしまったといったエピソードが出てました。その他すでに知られた話が多いようでしたが、95歳にしてお元気な最近のご様子が出てました。昨年11月の誕生日に洗礼を受けたとのこと。意気軒昂ですね。

連載の最初に「ひと筋の道」(元は芭蕉の言葉)を生きることの大切さに触れ、最後の言葉も「これからも『ひと筋の道』を生きていきたい」でした。
自分を貫いて生きてきたからこそ言える重いひと言。かっこいいですよね、本当に。

余談ですが団藤先生の著作にこういう本があります。

■ 団藤重光 『法学の基礎』

これは滅茶苦茶面白い本です。もともとは初学者向けの入門書として書かれたはずなのですが、どこがやねんという内容の濃さ(著者も入門書としての不適切さを認めてます)。「基礎」というのは決して初学者のためのものではないのですね。知性が凝縮したような重厚な記述の中にかいま見える人間性も魅力的で、「ひと筋の道」の尊さを感じます。末永く何度も読み込みたいと思う一冊です。

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何度も読みたい本といえば、前回の最近読んだ本の追加。

■ 井筒俊彦 『意識と本質』
■ 同 『意識の形而上学』

長いこと積ん読になっていた2冊です。読むのにエネルギーが必要なので手が出ませんでしたが、ようやく一読できました。
前者は「東洋哲学」全体、後者は特に大乗起信論について論じてます。
「東洋哲学」などというと西洋哲学に対するアンチテーゼとして主張されたり、逆に東洋たってひと言に言えないだろうと軽々しく言うものが多いですが、そういう浅薄な論はこの圧倒的な知性の前に吹き飛びます。おそらく世界でただ一人この人しか書けない、おそろしくスケールが大きく濃厚な思索が詰まっていて、一度読むだけではとても消化し切れません。まさしく古典の名に値する、末永く何度も読みたいと思う本です。
井筒俊彦や鈴木大拙のように世界に向けて発信し評価される思想家というのはすごいものだと思います。鈴木大拙の大乗起信論(『Outlines of Mahayana Buddhism』)は米国でも読まれていました。井筒俊彦なんかイランで教授までしてしまうわけですからね。日本語訳されていない著作もまだまだ膨大にあるという。巨人です。

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かっこいいといえば、こないだの『絶対彼氏』スペシャル版のもこみち、かっこよかったですね。
泣かされました、今回も。
一人の人を愛するために作られたロボットが、本当の人間の心をもったとき、自分はその人を幸せにできるのかと悩みます。
その感情が芽生えたときの、今まで決して見ることのなかった、見るはずもなかった、苦悶の表情。
自分がいなくなる決意をした後の、その人との最後の会話。
「愛してるよ。ずっと。」
「プログラムされたからそう言うんでしょ?」
「・・・(一瞬目を伏せて)そうだよ。」
これはドラマ冒頭の会話、もっと言えば前に連続ドラマでやったときのと同じやりとりなんですね。
そして、すべてが終わったあとに流れる主題歌の「おかえり」。
切ないですね~。まあ話自体は昔からあるものですし、正直言って完成度が低いと思う部分も多々あります。でも私はダメなんですね、こういうのが。配役がピタリはまっていたのも良かったのでしょうね。今や大人気の水島ヒロ、もう一人のロボットを演じた内田朝陽(藤崎マーケットの背の高い方に似ていると思います)も良かったです。てかもっとこうすればいいのに~と色んなアイディアがわいてしまいましたね。病気か(笑)。

ついでにもう一つ付け加えると、UTADAの『This is the One』を聴きました。
もうちょっと聴かないと分かりませんが、今ひとつピンときませんでした。宇多田ヒカルらしさがあまり伝わってこなかった気がします。
なんとなく『EXODUS』を聴いたときの印象とダブります。うーん。

・・・
毎度のことですが、脈絡ない与太話になりました。
世間を騒がす北朝鮮のミサイルもG20もまったくスルーですね(笑)。
ミサイルは前回のとき色々縁があったので感慨深いのですが、それはそれとして、経済については、最近ブータンの「GNH」(国民総幸福度)という経済指標が取り上げられますよね。
これ、数年前に米国に留学していたとき、クラスメートのブータン人(なぜかこの学校には数人いて、王女も二人もいました)の友人が力説していました。そのときは正直まったくピンときませんでしたが、中谷巌氏や佐和隆光氏など著名な経済学者が最近言及するのを見て、へえーと思いました。
私にはこの指標の有効性などを確かめる能力はありません。ただこの話が出るたびブータン人の友人を思い出すのです。

と最後だけ強引にそれっぽくしてみました。ほんとに強引、しかも中身なしです(汗)。

もう4月ですし、そろそろビシっとしないといけません。ぼちぼちがんばります。

コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
最近、読んだ本・曲 (forrestal)
2009-04-03 03:47:42
こんばんは。なかなか巨人の本を読まれてますね。
団藤先生の「法学の基礎」は、大変おもしろいですね。リベラル・アーツとして基礎教養として教科書として使われた本ですが、新版が出るほどクオリティは高いです。恐らく法学初心者には逆に難しいかもしれません。法学部だと民法あたりを基礎に入るのでしょうか。実生活に関連性が多い分、イメージがわきやすのでしょう。団藤先生の『死刑廃止論』は、かなり気合を入れて読んだ記憶があります。重罰化は社会を不安定化させるのですが・・・。

井筒先生は恐くて手を出せずじまいですw そのうち頑張って読もうと思ってますが・・・。

最近、読んだ本はラカンのものキットラーのもの、ジジェックのものでしょうか。専門外では。

ジャック・ラカンは訳に問題があったせいものあるのですが、最近の翻訳はいいと思います。まあ、フランス人でも難解な『エクリ』に手をつけてしまいました・・・。

キットラーは、ボルツなどもいますがコミュケーション論ではマクルーハン以降のポスト・マクルーハンですね。

ジジェックはまさに、ヘーゲル、マルクス、ラカンを下敷きにしてますから、上記3名の入門書になりますね。

もうご存じでお読みだとは思いますが。

ちなみに最近読んだ本のN先生は、飲み友達いやあ、
尊敬する先生です。

宇多田さんのアメリカ向けのCDは、かなり広報に力を入れたと聞いてますがどうなんでしょう。アメリカで勝負するにはしんどいかなあと思います。むしろ、YOUTUBEにUPされてる、オザケンの『今夜はブギーバック』のカバーなんかの方が、受けそうな気がしてますが。。。

まあ、Perfumeを聞いてる私がどうやらこうやら言えませんが・・・。中田氏にヤラレタという感じです。

 
 
 
Unknown (とおりすがり)
2009-04-03 17:08:06
こんにちわ。ヒョコッと覗きまして・・・

『井筒俊彦著作集 第9巻』←おすすめです。・・・ナニゲでフラッとはいれますよ、(たぶん)
・・・氏の濃厚な世界がコレデモカ!と展開していきますヨ^^
 
 
 
GNHもしくはGDH (やすゆき)
2009-04-04 20:35:28
やじゅんさん、GNHもしくはGDHという指標はどうやって算出するんですかねぇ。意地悪くとれば、ブータンの王様が考えた「自画自賛」用の指標でしょう。Happinessみたいな主観をどう定量化するの?と言う素朴な疑問がある。
GDP限界論みたいのはあります。けれど、たとえば二国間の経済を比較するのには、結局GDPが一番良い指標なのだと思うのです。以下参照。
http://cruel.org/other/gdp.html(山形浩生)

最近音楽聞いていないので、forrestalさんお勧めのperfume聞きたいなと思います(w
 
 
 
恐縮ですがイケメンネタの方は拾いません(笑) (mitsu)
2009-04-05 09:59:49
今のTop40チャートはレベルこそ高いもののテンプレ的な曲がずらっと埋まっていて(日本での「女性ボーカルバラードに薄いラップ」と同じですね)、正直「アメリカのTop 40フォーマットチャートで上位に食い込む」ことと「世界に通用する」ということは全然別の話なわけです。
で、最近の日本のロック/ポップスのアーティストの海外活動はというと、ジャンルを突き詰めた系ではパイオニアのギターウルフの後に最近monoやPOLYSICSが続いています。Dir en greyのようなビジュアル系の活動も有名ですよね。これらはTop 40に出てくる種類の音楽ではありませんが、同じジャンルの欧米のミュージシャンに全く遜色ない評価を受けています。
そういうことは宇多田さんも重々知っているはずなのですが、いくら癖があってもTop40フォーマットはヒット曲の代表だし、本当に力のある曲はそのテンプレを破ってチャートに食い込んでくる、日本のトップアーティストとしてそこに挑戦すべき、という思いはあるのでしょう。でもそれは、Top40フォーマットに迎合するというかたちでやるべきなのか、結果を出せるのか。This is the OneはまだCome Back To Meしか聴いていませんが、正直な印象は「アメリカのR&Bのラジオ局で流れていても全然違和感はないが、そこで聴いたらアーティストを確認しようとは思わないかな」でした。

別の話で、アメリカへのチャレンジを名義の使い分けとかアメリカを狙ったアルバムなのに日本で大々的に宣伝するのはどうかな、と感じます。商業主義が鼻に突くというのもありますが、本当にアメリカで受け入れられる曲を作るのにかえって邪魔になると思うのですよ。
いまどき、、本当にヒットすべき歌だったら、MySpaceやYouTubeに音源をおいとくだけで口コミでヒットになるので(リリー・アレンとかコルビー・キャレイとかが代表です)、本当に納得できる曲をそういうチャネルで発表すればよいし、それがまどろこしいというのならライブツアーをやるしかないんですよねー。
 
 
 
お返事遅れました (やじゅん)
2009-04-06 08:57:28
>forrestalさん
たまには音楽や読書で息抜きすることも大事ですよね。
perfumeもいいんじゃないでしょうか。
この学期から法哲学と教会法を本格的に勉強するので楽しみです。余裕ができたらこんなのが面白いという紹介だけでなくもうちょっと具体的な中身に踏み込んだ書評をしてみたいと思います。

>とおりすがりさん
ご教示、わざわざどうもありがとうございます。
これはいつか必ず読んでみたいですね。

>やすゆきさん
正直、素人ながら、私も指標の有効性に疑問を抱かずにいられません。
GDP以外の指標が考えられないのかなとは、昔から漠然と思っていましたけど。
専門家のHacheさんに一度お聞きしたいですね。かなり高度な話の悪寒がありますが(笑)。

>mitsuさん
たしかに米国のチャートって・・・みたいな感じありますよね。
チャートの種類によって分化著しかったり、しかもその中ではある意味産業化・大衆化そのものの状態であったり。
宇多田ヒカルぐらいになれば、本人の個性やこだわりもあるのだろうし、色んなしがらみを気にせずできそうな気がするのですが、どうもこういう事情ってよく分からないですね。意外と本人の望んでいる方向でもあるような感じもするし。
ライブツアー・・・たしかに日本のアーチストで米国に受けている人って結構やってますもんね。やったらいいのにと思いますが、この辺の事情も謎多いですね。笑
 
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