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嘉手納基地の中を走る

先週末、沖縄マラソンに参加しました。人生初マラソンです。

その二週間前、名護ハーフマラソンに参加していました。日頃10キロくらいは軽く走っていたので、ま、21キロなんて余裕でしょ、と思って、前日も朝まで飲んでいたのですが、これが完全な油断。10キロを普段と同じかそれより速いペースで走るという愚行もあり、12キロ過ぎたあたりで足が動かなくなりました。それでも、歩くことだけはしまいと意地を張り、なんとか2時間そこそこで完走。とにかく足が痛かった。息が上がるというより、足の筋肉が大変なことになるんですね。ただ、あとでフルマラソンをやって思ったのですが、遅いペースでも歩かないで走り通したというのは、実は正解でした。

そんなわけで、教訓を得て走った今回のフルマラソン。
筋肉のサポートのためにコンプレッションスーツ上下も着て万全の状態。これ、体にぴったりフィットして筋肉の無駄な動きを抑えるウェアなのですが(勝手に「ガンツスーツ」と呼んでいました笑)、結構効果がありました。
とにかくペースを抑えることに気をつかいました。おかげで嘉手納基地に入る30キロ地点ぐらいまでは快調。しかし、38キロぐらいになって、いよいよ足の重さにたえられなくなります。ここからは歩いたり走ったり。しかし、この段階になると、いったん止まったり歩いたりした場合、走り始めるのが滅茶苦茶きついのです。どんなに遅くても、とにかく足は動かし続けた方が良いのですね。ということで、歩いたのは1キロぐらいで、あとは何とか走り通しました。タイムは5時間オーバーでしたが、まさか自分が人生でマラソンをやるなど、沖縄に来る前は想像もしていなかったので、やりきっただけで満足でした。

マラソンでは、嘉手納基地の中も3キロほど走ります。
基地と言えば、仕事で絡むことがあり、先日は辺野古にも行きました。
ここ最近、ラムジー事件の判決が出たり(驚きの実刑判決!)、環境アセスメントがもめたり、防衛局長の講話が問題になったり、野田総理の訪問があったり、色々起こってますね。
環境アセスメントや講話については、こういう問題が起こることは、他省庁ではちょっと考えられないところです。「沖縄の冬」で紹介した『普天間交渉秘録』でも触れましたが、防衛省というところは、こんな不器用というか素朴なところがあるんですよね。

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ところで、明日(現地時間26日)、アカデミー賞の受賞式が行われますね。
「Documentary Short」の候補の中に、『Saving Face』という作品があるのですが、この映画の監督、なんと私の留学時代からの友人なんですね。
Facebookで教えてもらいましたが、本当にびっくりしました。
受賞していればパキスタン作品としては初の快挙という。
大学院にいる当時から、映画を作って賞をとったりして、まあ色んな意味で破格な人でしたが、パーティーが大好きな今時の女の子でもありました。バカ騒ぎしたり、計量経済学の課題を手伝ったりしてあげたのがなつかしく思い出されます。
明日が楽しみです。

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映画といえば、ジャック・ケルアックの『On the Road』が今年映画化される(た?)らしいですね。
監督はロードムービーの名手ヴァルテル・サレス。『セントラル・ステーション』は今はなき恵比寿ガーデンシネマで観ました。いまだに強い印象が残っている作品ですが、あれはもう10年以上前になるのか。
ビートジェネレーションは、自分にとって、ヴォネガットやアーヴィングとともに、生々しい、リアルなアメリカの世界の象徴でした。子どもの頃から親しんだ映画や音楽から垣間見えた米国の姿、その原風景がそこにはあった。
ビートの映画といえば、『ビートニク』(チャック・ワークマン1999)は映像が良かった。『死にたいほどの夜』(スティーブン・ケイ1997)はキアヌ・リーブスがやたら気合入っていた。『裸のランチ』(デヴィッド・クローネンバーグ1991)は普通にクローネンバーグの作品でした。

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それと、シリア。すごい状況が続いてますね。
ホムスのみならずアレッポまで衝突が拡大しているとのこと。両方とも、父親のアサドの時代ですが、行ったことがあります。あの普通に機能していた、それなりに近代化した都市が、ここまで混沌に陥るのを見ると、何とも言葉を失います。
シリアのみならず、サウジや湾岸の国々も、昔から言われていますが、一見安定しているようで、実は非常に危ういところがあるんですよね。特にサウジのようなエネルギー的にも地政学的にも極めて重要な国にこんな混乱が起きたら、日本もただではすまないでしょう。怖ろしいです。

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最近読んだ本。

■ ニーアル・ファーガソン  『マネーの進化史』
原題は「The Ascent of Money」。BBCのドキュメンタリー「The Ascent of Man」のもじり。
(1)マネーと信用制度、(2)債券市場(ネイサン・ロスチャイルドとナポレオン戦争)、(3)株式市場、(4)保険(「戦争福祉国家」としての日本の国民皆保険、ピノチェトとシカゴ・ボーイズの年金改革)、(5)不動産市場(『素晴らしき哉、人生!』、ファニー・ジミー・フレディから証券化)、(6)国際金融市場(チャイメリカ)の歴史を俯瞰する。タレブ『ブラック・スワン』やバーンスタイン『リスク』以前の紹介記事参照)のグローバル・ヒストリー版の趣。
興味をもった人は以下の動画(ファーガソンへのインタビュー)を見るのも良いでしょう。56分でこの本のエッセンスがつかめる。



■ ニーアル・ファーガソン  『憎悪の世紀』
散漫過ぎて新鮮味もなし。ただ序章とWWⅡ以降のまとめ方はまあまあ面白い。ブローデルのように現代史の教科書としては使えるかも。

■ ジャック・アタリ  『21世紀の歴史』
ポリシーメイカーとしても活躍する博学の経済学者・思想家・作家が描く歴史と未来と政策。
前半は20世紀までの世界史(グローバル・ヒストリー)の描写。人類の歴史を動かしてきた権力者は、宗教人(典礼)、軍人(皇帝)、商人(市場)だったが、個人主義(自由)の追求が市場民主主義の支配を生んだ。中心都市の変遷(ブルージュ、ヴェネチア、アントワープ、ジェノヴァ、アムステルダム、ロンドン、ボストン、NY、LA)を軸に歴史の動きを説明する。ポール・ケネディ『大国の興亡』やニーアル・ファーガソンの著作を彷彿させる内容。
そして21世紀の歴史に入る。米帝国の秩序は没落し、超ノマド(専門能力を駆使して劇団型・劇場型企業を形成するクリエイター階級)は中心都市の存在しない超帝国(国家の弱体、マネーの支配)の管理者となる。その後に起こるのは個人(下層ノマド)による超紛争(資源紛争、反グローバリズム、宗教原理主義)と超民主主義。最後に(実は一度も中心都市となっていない)フランスへの政策提言を述べる。
アタリは、ミッテランの補佐官、欧州復興開発銀行総裁、サルコジ政権の「政策委員会」のトップを務めた。政治屋ではなく、こんな本を書く知性が実務まで手がけてしまうのがフランスらしい。それが機能するのかは別として。

■ 浅田次郎  『中原の虹』
前の記事で紹介した 『蒼穹の昴』 に続く清末歴史小説。
ここまで脚色が進むと講談か少年漫画かと思ってしまう。『蒼穹の昴』ではまだ歴史そのものの醍醐味を感じることができたが、こちらはもうファンタジーの世界。
『蒼穹の昴』は日中共同ドラマになったが、この作品も中国人が見ることができるとしたら、どう感じられるのだろうか。

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