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『長崎原爆の日』 の宣言でもオバマ大統領への支持を呼びかけ

2009-08-09 22:56:56 | 戦争と平和
2009年8月9日(日) 韓国ソウルのホテルにて

今日は、8月6日の広島に続いて
『長崎原爆の日』だった。

この日の宣言で長崎からもオバマ大統領の「核兵器廃絶」プラハ演説への支持を呼びかけた。

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長崎から核なき世界、支持訴え 原爆の日から64年(共同通信) - goo ニュース

「世界を正気に戻す役割ある」 デスコト国連総会議長 被爆地の働きに期待(西日本新聞) - goo ニュース

「核なき世界」へ共に歩もう=オバマ演説を支持-64回目の長崎原爆忌(時事通信) - goo ニュース

   9日 長崎原爆の日 


            西日本新聞 2009年8月9日(日)17:30

 長崎は9日、64回目の「長崎原爆の日」を迎える。長崎市の平和公園では長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典があり、同市の田上富久市長が「核なき世界」を提唱したオバマ米大統領のプラハ演説を支持、核保有国の指導者の長崎訪問を呼び掛ける平和宣言文を読み上げる。

 8日夜には同公園で「平和の灯コンサート」があり、小中学生が作った約5000本のキャンドルの光の中で、市民らが平和の大切さをかみしめた。

 式典には、核保有国を含む過去最多の29カ国の大使らや、国連総会のミゲル・デスコト・ブロックマン議長、同市で開催中の平和市長会議総会の参加者らも出席。原爆投下時刻の11時2分に合わせて黙とうし、この1年間に亡くなった原爆死没者3304人の名簿3冊を被爆者代表らが納める。

 原爆症認定訴訟の原告側と救済策について合意した麻生太郎首相は式典後、長崎の被爆者5団体の代表らと面会する。

=2009/08/09付 西日本新聞朝刊=  


 「核兵器のない世界」へ
 長崎平和宣言
(全文)
          (朝日新聞)2009年8月9日12時41分

   
   平和宣言をする田上富久・長崎市長
     =9日午前11時8分、
   長崎市松山町の平和公園、溝越賢撮影
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 今、私たち人間の前にはふたつの道があります。

 ひとつは、「核兵器のない世界」への道であり、もうひとつは、64年前の広島と長崎の破壊をくりかえす滅亡の道です。

 今年4月、チェコのプラハで、アメリカのバラク・オバマ大統領が「核兵器のない世界」を目指すと明言しました。ロシアと戦略兵器削減条約(START)の交渉を再開し、空も、海も、地下も、宇宙空間でも、核実験をすべて禁止する「包括的核実験禁止条約」(CTBT)の批准を進め、核兵器に必要な高濃縮ウランやプルトニウムの生産を禁止する条約の締結に努めるなど、具体的な道筋を示したのです。「核兵器を使用した唯一の核保有国として行動する道義的な責任がある」という強い決意に、被爆地でも感動がひろがりました。

 核超大国アメリカが、核兵器廃絶に向けてようやく一歩踏み出した歴史的な瞬間でした。

 しかし、翌5月には、国連安全保障理事会の決議に違反して、北朝鮮が2回目の核実験を強行しました。世界が核抑止力に頼り、核兵器が存在するかぎり、こうした危険な国家やテロリストが現れる可能性はなくなりません。北朝鮮の核兵器を国際社会は断固として廃棄させるとともに、核保有5カ国は、自らの核兵器の削減も進めるべきです。アメリカとロシアはもちろん、イギリス、フランス、中国も、核不拡散条約(NPT)の核軍縮の責務を誠実に果たすべきです。

 さらに徹底して廃絶を進めるために、昨年、潘基文国連事務総長が積極的な協議を訴えた「核兵器禁止条約」(NWC)への取り組みを求めます。インドやパキスタン、北朝鮮はもちろん、核兵器を保有するといわれるイスラエルや、核開発疑惑のイランにも参加を求め、核兵器を完全に廃棄させるのです。

 日本政府はプラハ演説を支持し、被爆国として、国際社会を導く役割を果たさなければなりません。また、憲法の不戦と平和の理念を国際社会に広げ、非核三原則をゆるぎない立場とするための法制化と、北朝鮮を組み込んだ「北東アジア非核兵器地帯」の実現の方策に着手すべきです。

 オバマ大統領、メドベージェフ・ロシア大統領、ブラウン・イギリス首相、サルコジ・フランス大統領、胡錦濤・中国国家主席、さらに、シン・インド首相、ザルダリ・パキスタン大統領、金正日・北朝鮮総書記、ネタニヤフ・イスラエル首相、アフマディネジャド・イラン大統領、そしてすべての世界の指導者に呼びかけます。

 被爆地・長崎へ来てください。

 原爆資料館を訪れ、今も多くの遺骨が埋もれている被爆の跡地に立ってみてください。1945年8月9日11時2分の長崎。強力な放射線と、数千度もの熱線と、猛烈な爆風で破壊され、凄(すさ)まじい炎に焼き尽くされた廃墟(はいきょ)の静寂。7万4千人の死者の沈黙の叫び。7万5千人もの負傷者の呻(うめ)き。犠牲者の無念の思いに、だれもが心ふるえるでしょう。

 かろうじて生き残った被爆者にも、みなさんは出会うはずです。高齢となった今も、放射線の後障害に苦しみながら、自らの経験を語り伝えようとする彼らの声を聞くでしょう。被爆の経験は共有できなくても、核兵器廃絶を目指す意識は共有できると信じて活動する若い世代の熱意にも心うごかされることでしょう。

 今、長崎では「平和市長会議」を開催しています。来年2月には国内外のNGOが集まり、「核兵器廃絶―地球市民集会ナガサキ」も開催します。来年の核不拡散条約再検討会議に向けて、市民とNGOと都市が結束を強めていこうとしています。

 長崎市民は、オバマ大統領に、被爆地・長崎の訪問を求める署名活動に取り組んでいます。歴史をつくる主役は、私たちひとりひとりです。指導者や政府だけに任せておいてはいけません。

 世界のみなさん、今こそ、それぞれの場所で、それぞれの暮らしの中で、プラハ演説への支持を表明する取り組みを始め、「核兵器のない世界」への道を共に歩んでいこうではありませんか。

 原子爆弾が投下されて64年の歳月が流れました。被爆者は高齢化しています。被爆者救済の立場から、実態に即した援護を急ぐように、あらためて日本政府に要望します。

 原子爆弾で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りし、核兵器廃絶のための努力を誓い、ここに宣言します。

 2009年(平成21年)8月9日

 長崎市長 田上富久

              朝日新聞 2009年8月9日12時41分 





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