緩和医療医の大津秀一さんの本を知りました。
「死ぬときに後悔すること25」です。この本を書かれたきっかけは、
がんは余命わずかになると急に状態が悪くなり、したいと思って
いたことをする時間や体力がなくなって、患者は後悔することが
よくあり、「残された時間を大切にして、やるべきことをちゃんと
やらないといけない」と言い残して逝った人たちの声を伝えなくては
と思ったからだそうです。
読売新聞に出ていた「本から抜粋」によると
・健康を大切にしなかったこと
・自分のやりたいことをやらなかったこと
・故郷に帰らなかったこと
・仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
・会いたい人に会っておかなかったこと
・結婚をしなかったこと
・自分の生きた証を残さなかったこと
・愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと
自分の生きた証とは、人生で成すべきことを考えて、
努力し、成し遂げたと思えることがあれば、生きた意味や
証になるのではないかと大津先生は考えるそうです。
「人生に後悔はない」と言い置いて逝く人は、「生きること
死ぬことを深く考えてきた」ということで、客観的に見た
幸不幸にはあまり関係がないそうです。つまり「死は
不幸ではなく、その時がきたら迎え入れるものという」
という心理的な準備があることだそうです。
特にがんになると治すことが最大の目標になって、死は
考えてはいけないような状況があるけれど、死をタブー視
して逃げれば逃げるほど追いかけてくると書かれていますが、
まさしくメメントモリ(死を想え)ですね。
私は心配症なので、まだ再発もしていないのに、もし再発した
時に後悔しないように、再発してもかまわない覚悟で生きていこうと
決心しました。親友が同じような場所の温存でステージで再発して
いることも大きな影響だと想います。彼女のおかげで初発なのに
人生や死を真剣に考えることができて感謝しています。必ず
いつかは死ぬのですから、それが長くても短くても後悔しないで
死にたいです。