備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム168.備前国の磐座拾遺(その7・畑石鉄神社)

2009-05-11 21:11:30 | Weblog
畑石鉄神社(はたいしづちじんじゃ)。
場所:岡山市北区畑鮎6。県道27号線(岡山吉井線)の「金山口」(金山寺方面への標識がある。)から北へ約1.5km。駐車場なし。
「神社」となっているが、真言宗石鉄派本山「前神寺」(愛媛県西条市)の修行場。入口にある岩(写真上)も立派だが、急な階段の先に道場・本殿があり、更にその上に鎖行場があって、そこに蔵王権現を祀る磐座があるらしい。本来は、そちらを紹介すべきだろうが、そこに至る道がよくわからず断念。
むしろ関心は神社の南約150mにある滝行場(写真中)で、もと岡山市の「石山」にあった「石山明神」が岡山城落成により金山寺境内に移され、更にその後、この「畑石鉄神社」の滝行場に(蔵王権現として)移されたということである。
「滝」というにはあまりにも小規模である(写真下)が、石組みはなかなか美しい。ただし、特に祠などは見当たらない。蔵王権現の本地仏は釈迦如来・観世音菩薩・弥勒菩薩の3尊とされるところから、滝のところにある3つの大きな岩そのものを祀っているのかもしれない(あるいは、鎖行場の磐座の方かもしれない。)。
ここ以外にも「石鉄神社」は各所で祀られており、例えば岡山市東区竹原の「新庄山」(135m)山上にもある(「三徳園(小鳥の森)」のところから登山道がある。)。「新庄山」は、宇喜田直家の第2の居城となった「新庄山城」があったところで、こちらの「石鉄神社」の由来は不明だが、あるいは宇喜多氏の信仰があったのかもしれない。

牧石学区連合町内会のHPから(畑石鉄神社):http://townweb.e-okayamacity.jp/makiishi-r/midokoro-isizutijinjya.html


写真上:畑石鉄神社の入口にある巨岩


写真中:滝行場


写真下:滝

最新の画像もっと見る

コメントを投稿