備前の古社を訪ねる(備前国内神名帳の研究)

備前の由緒ある神社を巡礼する

コラム85.水分神社

2008-11-24 17:59:35 | Weblog
水分神社(みくまりじんじゃ)。
場所:赤磐市酌田651。県道53号線(御津佐伯線)から県道258号線(酌田沢原線)が分岐する佐伯峠から南に約600m進み、狭い道を東に入る。すぐに石鳥居(比較的珍しい神明鳥居)が見えるが、社殿は長くて急な階段の上にある。その先、未舗装の車道があり、上に駐車場がある。なお、「八幡和気神社」の北、約4km。
境内に石を積み重ねた塚?があり、和気広虫(清麻呂の姉)または和気真綱(清麻呂の五男)の墓と伝えられる。
和気広虫の墓というのは、「みくまり」という言葉が「御子守(みこもり)」と誤解され、わが国初の孤児院を開設したとされる和気広虫と結びついたものといわれる。ちなみに、当神社は「子守八幡宮」と通称されていたという。
なお、「改修赤磐郡誌」(昭和15年12月)では、「之は神社改築の際、御内陣奉遷所であると。」と記している。
ところで、下記の岡山県神社庁のHPによれば、祭神は「ひ爪神」・「天之水分神」・「國之水分神」・「応神天皇」となっている。「水分神」は分水嶺など山の中にも祀られるだろうが、併せて「ひ爪神」も祀っていることが注目される。ただし、「岡山県神社誌」(昭和56年4月)には、「ひ爪神」は記されていない。いつから祀るようになったのだろうか。

岡山県神社庁のHP(水分神社):http://www.okayama-jinjacho.or.jp/cgi-bin/jsearch.cgi?mode=detail&jcode=10084


写真上:水分神社社殿


写真中:社殿背後の石を積み重ねた塚


写真下:社殿横の石の祠

最新の画像もっと見る

コメントを投稿