書・人逍遥

日々考えたこと、読んだ本、印象に残った出来事などについて。

「戦後レジーム脱却」の真の意味

2007-07-31 04:27:32 | 雑感
連続エントリーになりますが、今後の政治の行方についてもう少し考えてみたいと思います。

結論から言うと、私は、今回の結果をきっかけとして、政界再編へと進むことを期待しています。そして願わくば、自民を与党の座から引きずり落とすことができればベストです。私がこう考える理由は、主に二つあります。

(1)まず、今の政党の枠組みは、自民の中に加藤や福田、河野洋平のような比較的リベラルな勢力がいる一方、安倍首相をはじめとするバリバリの保守右翼もいて、一方、民主党内も、旧社会党系の革新左派がいるかと思えば、小沢のような保守もいたりと、政策本位の枠組みとは到底いえない構造になっています。自民党の強さはまさにここにあるし、自民党がそうである以上、民主党も対抗軸を打ち出すのが容易ではない。また、国民から見ても、両党の違いが全く分からないということになっています。これは日本の政党が、後でも述べますが、コネ・利権本位の枠組み(特に自民党)となっているという悪弊によるものだと私は思います。だから、一度この自民、民主という枠を取っ払い、もう一度、政策本位で集まってもらったほうが、国民からするとわかりやすい。そのためには、何はともあれ、自民が選挙で負けてくれることが重要なので、今回の結果は、そういう意味でも私にとっては歓迎すべきものでした。

(2)次に、自民党の利権体質が挙げられます。私は以前のバイト柄、時々自民党議員のパーティーに行く機会があったのですが、そういう所にいると、地元有力企業の社長(主に土建関連)や地主、そしてその夫人たちが黒塗りのクラウンやレクサス、ベンツなどに乗ってやってくる。会場に入ると社長のオッサン達は、そこに来る議員(市議、都議も含む)や市長らとお近づきになって仕事獲得のための人脈作りに執念を燃やし、典型的ザマス系ファッションに身を包んだオバサン達は、ちょっとした社交界のマダム気取りで談笑する…という、一般の人から見ればおぞましい魑魅魍魎の世界が展開されているのです。彼らが自民党議員に群がるのはひとえに与党にいるからであり、それが自民党の生命線なのです。自民党は与党であるがゆえに政党として成り立っていると言ってもいいくらいです。それが証拠に、細川政権が誕生して自民党が下野したときのあの必死さ、慌てぶりを思い出すとよいでしょう。自民党はこれを55年体制以来やってきているのだから、これをぶっ壊すこと(=自民党を下野させること)こそが、安倍首相の言う「戦後レジームからの脱却」だと思うのでは私だけでしょうか?

そういうわけで、政権交代がしばしば起こりうる政治状況を作ることが、自民党を中心として利権の温床にどっぷり浸かっている政・官・財、その他諸々の癒着を根こそぎ断つ道だと思うのです。そのためには、遠くないうちに、政界再編を実現し、とにもかくにも自民党以外に政権を任せてみることが第一歩なのではと考えます。今の民主党では心許ないですが、誰かが政権を取ってみないことには何も始まらないのでは?
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55年体制 日本の政党
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4 コメント

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Unknown (じゃんぼ)
2007-08-01 01:02:51
田原総一朗の読みでは社保庁から仕掛けられたクーデタのようです。
ttp://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/070719_20th/index1.html

周囲の雰囲気からして、僕が日記に書くと火に油をそそぐといいますが、批判の嵐を招いたり、曲解をされそうなので、一応沈黙を守っていますが、大筋KJさんと同じような感想です。とりあえず選挙が終ったので、我が家の政治をめぐる家庭内対立も一応落ち着きそうです(苦笑)

まぁ、安倍自身のやってきたこと(特に教育関係)には不満でしたし、その取り巻き連中の頭のネジもぴゅんぴゅん飛んでいて、落ち着いて見ていられないので、今回の結果には納得です。小泉が「自民をぶっ潰す」と宣言していたのを後任の安倍がきっちり果たしてくれそうだなぁ、という状況でしょうか…。(このへんはザ・ニュース・ペーパーの影響です。笑)

KJさんが指摘されている日本の政党の体質転換ですが、森嶋通夫が『サッチャー時代のイギリス』(岩波新書)のなかでそれに類似した発言をしています。イギリスの場合、党首→マニフェスト→それに忠実な党員を選挙する、という流れで決まるため、政策を実行しやすい。しかしその一方で、日本では、当選者の決定後派閥が形成され、その後党首が選出されるため、実質的にマニフェストのような公約は不在に等しいそうです。ですから、日本においてそのような政党再編をするのは革命的だと思います。そのようなスタイルを僕は一応肯定しますが、サッチャーのような人物が登場してネオリベ全開、弱者切捨て政策を展開してしまうようなこともありえるところが問題点でしょうか。あとは、そのような発想を持てる政治家がどれだけいるか…。

自公の融合に関しても、A先生が自身のブログで、弱者(たとえば障害者)を守る立場にたっていた公明がいつの間にかエリート本位の方針に流され、本来の性格を失っている、という主旨の指摘をされています。まぁ、様々な圧力が絡んでいるのでしょうが、今回の自民弱体を機に、路線修正をしてもらいたいところです。(姜尚中も公明がキャスティングボードとしての機能を果たせていないことをかなり危惧していたようです。)

とりあえず、母校が12年ぶりに夏の甲子園にめでたく行けることになったので、周囲の不満もいくらか和らぎつつあるようです。(しかし、この様子を見ると、結局のところは政治に対して関心があるようにみえても、上部からの情報に操作されているだけで、無関心を批判している本人たちが一番無関心なんじゃないの?ってうがってしまいますが…。苦笑)

長文失礼しました。
Unknown (KJ)
2007-08-01 03:45:02
>じゃんぼ君

>周囲の雰囲気からして、僕が日記に書くと火に油をそそぐといいますが、批判の嵐を招いたり、曲解をされそうなので、一応沈黙を守っています

大変ですね。よくわかります。僕も今回は敢えて勇気を出して書いてみました。まあ、これがマイミクを安易に増やさない理由でもあるんですが。

なるほど。同じようなことを言っている人がいたんですか。こちらにいながら日本政治を見ていると、やはり利権本位というのがどうしても違和感を感じるところです。


>自公の融合に関しても、A先生が自身のブログで、弱者(たとえば障害者)を守る立場にたっていた公明がいつの間にかエリート本位の方針に流され、本来の性格を失っている、という主旨の指摘をされています

このことに関しては、僕も以前にちょっとほのめかしたことがあります。(参照http://blog.goo.ne.jp/junichi_kasuga/e/0b08742d544b18d1282ff10223efe4e3)僕は、今後政界再編の流れを公明党が主導的に作って欲しいと思っているし、できる位置にあると思っているのですが。まあ、期待はしてませんけど。昔は公明党も悪しき日本的政治風土を、いい意味で変えるという情熱を持っていたという気がするんですが、今は。。。保身。。。?

甲子園出場、僕も嬉しいですがちょっと複雑です。惨敗という厳しき現実に思いを致す間がなくなってしまいました…。そうやって現実をごまかしごまかし、というのが現状ではないでしょうか。



Unknown (清水)
2007-08-01 04:00:04
僕も、基本的にはこの結果を歓迎してます。
まぁ、KJさんの言われる通り、民主も全然なんですけど、第一段階ですよね。

公明の動きも含めて、これからちょっとおもしろくなるなかな…と。やっぱならないかな?この辺りで、本音が見えるかなとも思うですよね。

僕未だに、「戦後レジームの脱却」が何を指してのかイマイチわからないんですよね。
安倍って、未来像が全然見えないですよね。
Unknown (KJ)
2007-08-01 06:11:29
>清水君

確かに、安倍の言葉はなんか訴える切れ味がないです。一応はアメリカ製の憲法を基とする体制のことを指すんでしょうが、そんなことよりも戦後を牛耳ってきた自民党をぶっ壊すことこそが最大の「戦後レジームの脱却」だと読み替えてしまいましょう(笑)

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