太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

電気料金の高止まりはFITによる

2017-07-16 07:35:52 | 社会観察

何度も書いたが我家の購読紙は原発推進、再エネ大嫌いの代表格である。朝刊の社説にまたぞろ(何度目だろう)関連する事が載った。関電が高浜原発再稼働により電気料金の値下げを行ったと褒めて、安い原発の効用を説いていた。四国や九電は再稼働しながら下げていないと辛口批評もあったが、その前段で相変わらず電気料金の高騰(一般家庭で月額700円)の原因は高値買取のFITであると喧伝している。しかし、FITの買取期間終了については社説で意見を述べたことが無い。住宅用では2019年、非住宅では2032年より買取期間終了の設備が市場に溢れて来る。ここで、少し極論を書いて見る。

住宅用は容量的に影響は小さいが、それでもFIT買取期間終了後の(何処かによる)買取単価があまりに安値になると設置者は蓄電池などを設置し、自家消費を増やそうとする。約2800万戸の戸建て住宅全てが太陽光と蓄電池を設置し、自家消費の7割程度を賄うとすると、稼ぎ頭である低圧の消費が2000万戸程度が電気を買わない(電力会社にとっては売れない)ことになる。

蓄電池の設置投資をしない場合、余剰で系統に流れた電気はタダでも仕方無い、生活の消費パターンを変えて対応するくらいしか無い場合、市場に極端に安い電気が出回る可能性もある。結果電気料金は下がる。

問題なのは電力供給においても無視できない非住宅分野である。こちらは全量売電だから自家消費は一部設備改造をするところはあっても基本自家消費に回らない。2032年で買い取り期間が終わると何処かに買って貰う必要がある。買取期間を通じて一応償却はするだろうからその後は買取単価にあまり文句は言わない。設備は30年程度は稼働するから安い電気が市場に出回るのは明らかで、業界ビジョンでもその効用は何度か定量化を試みている。

2017年2月末でFITによる設備認定量83GW(8300万KW内非住宅が93%)、導入量33GW(3300万KW内非住宅が86%)である。電力供給としても無視できる量では無い。もし、買取期間終了後維持費も出ないくらい買い叩かれたら即系統への供給をストップすることも有り得る。電力供給で大事故もありうる。現実的には結構安値でも売電するだろうから結果安い電気が出回る。

何時までもFITの買取単価が高過ぎて電気料金を押し上げているという何とかの一つ覚えをわざわざ社説に書くよりも買取期間終了に目を向けるべきではないか。太陽光は確実に電気料金を下げるポテンシャルを有している。必要なのは、設置者が激怒して次々ブレーカーを落として供給をSTOPするのでは無く、これならなるべく永く稼働させようと思うような市場の制度設計である。業界も具体的な数値を設定してタラレバのシミュレーションをしておく必要がある。2019 年問題は2032年のひな形になるであろうから時間はあまり無い。国の委員会(専門家ではあるが産業の視点に欠ける)から出てくるであろう案にコメントするという受け身ではなく、機先を制して提案するくらいの積極性が必要だ。何時までも同じ社説を許す訳には行かないだろう。全体が丸く納まる制度設計は可能と思っている。

ジャンル:
その他
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 何で今頃になって | トップ | ネパールガンジの熱帯夜 »

コメントを投稿

社会観察」カテゴリの最新記事