Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

ダリアの花、20

2017-02-13 11:33:32 | 日記

 「そうそう、挨拶は無しにしたじゃありませんか。」

君だっていいわと言ったでしょう。そう言って光君は、ねっと、蛍さんに同意を求めます。

そう言われると蛍さんは困ります。あの挨拶が無しになるという事は、謝っていないという事になるのです。

お父さんに謝らなかったのかと叱られてしまいます。本当はもう既に1度謝ったのに、

挨拶した事を無しにしようという話に、いいわと言わなければよかったと後悔します。

 彼女は渋々、じゃあどうするんですと、嫌々光君と話を続けます。

光君は彼女の嫌気が分かってくると、涙が湧いてくる程にとても悲しい気分になりましたが、

俺は男だと、ぐーっと気を取り直して、柱を回って挨拶するようもう1度蛍さんに指示をすると、

柱の傍で2人して背中合わせになリ、柱をこちら側へ、あちら側へと各々反対向きに回り始めました。

 直ぐに2人は柱の反対側で出会いました。これも遊びと思うと面白い遊びです。蛍さんは一応微笑みます。

光君も笑顔でした。そして、

「あなにえやえおとめを」

と光君は大きな声で言いました。

「何て言ったの?」

蛍さんは聞いた事も無い意味不明の言葉に、思わず聞き返しました。

光君は黙っていました。彼には2回この言葉を言ってよいのかどうかが分からなかったからでした。

何と言ったのかともう1度蛍さんが聞き返しても、光君は全く答えないのです。

彼女はもうこの遊びは飽きたからと言うと、

「では、お兄ちゃんだと知らなくてごめんなさい。」

そう言うと、もうこれでと、急いで本堂から出て座敷の方へ行こうと思います。

 いや、まだだよ、光君が行こうとした蛍さんの手を取り言います。君のいう言葉がまだじゃないか。

女の子のお返事の言葉があるんだ。けれど、僕はまだ聞いていないと粘ります。

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