Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

ダリアの花、21

2017-02-13 19:45:23 | 日記

 古事記を知らない蛍さんが『あなえにやえおとこを』なんて言葉を知るわけがありません。

返事なんて知らないわ、とにべもなく言うと本当にうんざりしてしまいました。

 『ああ、何て美しい少女か、』『ああ、何て美しい少年なんでしょう、』

現代の言葉に直すと2つの言葉はそんな感じになります。

大昔の男女の神様が言い合った言葉です、光君が知っている方が不思議というものです。が、

光君は自分が知っているのだから、当然蛍さんも知っていると思いました。

そして、この言葉、光君は男の神様の言葉しか覚えていなかったのです。

何故なら、自分は男の子だから、女の子の言葉は当然女の子の方で覚えるものだと考えていたからでした。

 「女の子の言う言葉なんて、男の僕が知っているわけ無いじゃないですか。」

「女の子の言葉は、女の子の君が知っているはずです。知らないんですか!」

今度は光君が仏頂面をして言います。蛍さんが女性パートを知らない事を、はっきりと責める口調でした。

こういう言い方をされると蛍さんも何よと、かっかと頭に来てしまいました。

今までが相当我慢していたのですから、何で行き成り知らない言葉を知っていないという事で責められるのかと、

眉間に青筋が立とうというものです。

もう光君と一刻も早くサヨナラして帰りたいと思います。

「そんな言葉知らないの、私。」

そう言って光君の手を振り解こうとしますが、光君の手は確り握られていて離れません。

離してよ、と口で言っても光君は全然離すそ振りがありません。

イライラして来た蛍さんは、

「離してよ、殴られたいの。」

と、大きな声で威嚇しました。これは本当に殴る気はないので威嚇でした。

光君はハッと身震いすると、パッと蛍さんの手を離しました。蛍さんはしてやったりとにっこりすると、

大急ぎでさようならと言うと光君から離れて歩き出しました。

 畳の上から廊下に降りる時、蛍さんは座敷へと続くこちら側の廊下にも竹箒が寝かせてあるのに気が付きました。

『あれ、竹箒が、こんな所に迄持って来てある。』

蛍さんは一瞬不思議に思いました。いつの間に光君はこちら側にまで竹箒を持ってきたのでしょう。

まさか本堂の廊下に竹箒が2本横にして置いてあるなんて、蛍さんが思う訳がありません。

それに、蛍さんは箒を使う気は全くありませんでした。『こんな物使ったら相手が怪我をするじゃないの、』

そんな事に成ったら、1度のごめんなさいどころの騒ぎではない事を、蛍さんはよく知っていました。

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