Jun日記(さと さとみの世界)

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青い事典、まとめ16

2016-10-09 08:52:14 | 日記

 今までFさんの話を渋っていた私は、ここでコロッと態度を変えました。

くすくすと笑うと、まあ大体話は分かったわと言います。

「いいわよ、きー君と話しても。

こう言って、抑えきれずに思わずフフフと含み笑いしてしまいます。

 では、と言います。

きー君がFさんの言うように私を好きだと仮定しましょう。

そう言って、

仮定の下にきー君と話をして、付属中学へ行くのを引き止めればいいのよね。

Fさんの言うところでは、それがきー君の為なのね。

と、念を押します。

 Fさん、私のこの急変にやや我に返ったようでした。

私の言葉を少しの間口の中で反復していたようでした。

そして、そう、きー君の為、そうなの。

だから、仮定でもいいからJunさん、彼を引き止めて欲しいの。

再三の彼女の申し出に、私はこの友人の為と折れるのでした。

このように、私達2人の間で話はまとまったのでした。

 それにしても、と私は思います。きー君自身は付属に行きたくないのかしら?

本当にFさんの言うように行くか行かないか迷っているのかしら?

私だったら、と、思います。

折角受けて合格したんだから、自分が最優秀だと証明されてこんなに嬉しい事は無い、

行きたいに決まっているのに。と、単純に考えるのでした。

 それでもう一度Fさんに念を押します。

本当にきー君は付属に行くかどうか迷っているのね。

合格して喜んでいて、行こうと決めている訳ではないのね?

 そう、迷っているって、きっと…、Fさんはそう言葉を切って、

曖昧な表情の中、きっと、行きたくないのよと答えるのでした。

 

 


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