じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「すさまじきもの」

2017-07-12 13:09:19 | Weblog
☆ 清少納言の感性はすばらしい。

☆ 原文は古文なので読みづらいが、現代語訳を見ると、現代にも通じる心の機微が描かれている。


☆ 「すさまじきもの」。現代語ではよく「興ざめするもの」と訳される。

☆ でも「興ざめ」ってあまり使わない言葉なので、「ナニっ?」て感じ。

☆ 辞書的には、興味がさめる、それまで感じていた面白みなどがなくなってしまうことだそうだ。「枕草子」のこの段(23段)では、その場(時期)に似つかわしくない、期待はずれで残念だ、わずらわしい、シラケるとかいう意味だろうか。

☆ 最初は、夜吠えるべきなのに昼に吠える犬とか、冬のものである網代(小魚をとる網の代用品)が春まで残っているとか、2月までの服を3月、4月になっても着てるとか、なんかTPOをはずしているものを「すさまじい」を評している。

☆ 次に、火をおこさない火鉢やいろり。本来の役目を果たさないから「すさまじい」という。

☆ 男の子にしか世襲できない博士(学者兼役人というところか)の家に続けて女の子が生まれたとか、方違えでよその家に行ったのに、ごちそうしてくれなかったとか、田舎からもらった手紙にお土産がついていなかったとか、こうした残念な状況を「すさまじい」と言っている。

☆ 手紙を人に託して返事を楽しみにしていたのに、「渡せませんでした」と言って帰ってきたとき、特にせっかくきれいに書いた手紙が、くしゃくしゃになって返ってきたときは「すさまじい」上に「わびしい」(なさけない)と言っている。これは作者の実体験でしょうね。泣きたくなるような気持ちが伝わってくる。時間をかけて書いたブログが何らかの手違いで消えてしまった時の気分でしょうね。

☆ 続いて、待ち人来たらずの話。好きな人を待つ気持ちはいつの時代も同じようだ。期待が大きければ大きいほど残念な気持ちも大きい。「やっと来た」と思って出迎えたら、全然関係ない人だったとか。よくあること。残念が不安になり、「よその女のところへ行ってるのか」と妄想が膨らみ始めると、あとは嫉妬が怨念にまでなるかも。昔はyoutubeとかなかったからまだよかったか。(今だと何でも暴露されて大変だ)

☆ 修験者の話。神通力の効果がなかった修験者が疲れて寝てしまうのだが、狸寝入りかも知れないね。恥ずかしくて。

☆ ひどくねむいときに無理やり起こされて、聞きたくもない話を聞かされる話。お疲れさまというところだ。

☆ 地方官任命式に官職につけなかった人の話は面白い。本人はもとより周りの人の期待。飲んだり食ったりの、どんちゃん騒ぎ。でも結局官職につけなかった時のシラッとした感じ。官邸から大臣就任の「呼び込み」を待っている代議士に似てるなぁ。モーニングスーツまで用意したのに、呼び出しがなかった情景だね。

☆ 期待して集まった人々が一人二人と帰っていく様子。落選候補の選挙事務所のようだ。来年国司の代わる国を指折り数えているあたり、情景がリアルに伝わってくる。


  
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