*** june typhoon tokyo ***

Mixed Up@代官山LOOP

■ Mixed Up@代官山LOOP

GivemewalletsAfroparkerBluemarbleEspecia_gusto





 代官山LOOPで開催された“対バン”イヴェント“Mixed Up”を観賞。6月7日の出演は、Especiablue marbleAFRO PARKERgive me walletsの4組。個人的な目当てはEspeciaとAFRO PARKER。特に、AFRO PARKERは以前動画を見てから気になっていたヒップホップ・バンドだ。
 都合もあって、雨の代官山を歩いて会場に着いたのは19時少し前。入場するとトップバッターのgive me walletsのステージがちょうど終了したところだった。

 さて、気になっていたAFRO PARKERから。wakathug、弥之助の2MCと、腰自慢(key)、ブブゼラ(sax)、銭湯くん(g)、文豪(b)、ドイツマン(ds)の7人組で、ジャズ、ファンク、ソウルのグッドミュージックを軸にした生音ヒップホップというスタイル。ルーツやホーカス・ポーカスと同系統ともいえるが、MCやパフォーマンスにちょっとしたユーモアを組み込んでくるところが彼らのオリジナリティの一つ。ヒップホップにありがちの硬派な目線ではなく、いい音をみんなで楽しもうという気概が伝わってくる。それは楽曲以外でも見受けられる。
 たとえば、MCの弥之助が「僕は頬骨が出ているのですが~」と切り出した話。柏で不良に殴られた時に頬骨が出た→その時アメリカ人に助けてもらった→お礼に自分たちの2000円のアルバムを聴いてくださいと差し出す→後日、アルバム良かったからレコーディングに来いとの誘い→僕はこう見えてもカナダ人のクウォーターだから英語は話せるしバンド・メンバーとともに渡米→レコーディング後、どうせならとアポなしでライヴハウスに「前座でもいいからライヴをやらせてくれ」と直談判→了解を得て前座をやることになった→しかも、それがスティーヴィー・ワンダーの前座→スティーヴィーは嘘→カナダ人のクウォーターというのも嘘→アルバムが2000円というのも嘘→1500円です。安い!……といった具合だ。
 演奏はしっかりしていて、MCのキャラ立ちも明確。アフロヘアスタイルのブブゼラが鳴らすアルト・サックスも高揚感に溢れ、グルーヴの波が押し寄せる。こういったバンドは音がガチャガチャしてしまうこともあるが、彼らは音の融和性という意味でも高いレヴェルにある。メロウやジャジィからファンキー・グルーヴまで、スタイリッシュでどこかハッピーな気分にさせるヴァイブスを奏でていた。今後はしばらく楽曲制作に打ち込むようだが、またライヴを観賞したいと思わせてくれる良いバンドだった。演奏終了後、1stアルバム『Lift Off』を購入。

 3番目はblue marble。ショック太郎ととんCHANが結成したソングライター・チーム。前任ヴォーカリストを経て、モデルや女優でも活動する武井麻里子を迎えている。ライヴではサポートを加えて、ギター、ベース、ドラム、キーボード×2、ヴォーカルという構成。途中で顔をタイツ(?)で覆ったスーツ姿の長身のダンサーが登場することも(どうやらマネージャーらしい)。
 オープニングは「未明?戦争」から。その後、ポエトリーリーディング風のイントロで幻想的なムードを導き出した「空、緑」やゲーム『太鼓の達人 3DS どんとかつの時空大冒険』に収録される「super star shooter」、観客と一緒に振り付けを楽しんだ「あんのうん」、さらにはPSY・Sのカヴァー「Woman」(懐かしい)などを披露。「未明☆戦争」のPVを見るとそのポップ感やアレンジなどから渋谷系というか小西康陽的なものも感じられるのだが、ヴォーカル・メロディ・ラインなどを聴くと、どことなく椎名林檎っぽい印象も。ヴォーカルの武井麻里子は小さくて華奢なのだが、歌唱は意外と芯があって骨太なところも。そんな声色からも(声質は異なるが)椎名林檎っぽく思ったのかもしれない。MCの時のアニメ声とのギャップも。

 トリはEspecia。出だしで音が飛んだり、杉本暁音がマイクのスイッチを入れ忘れたり、またソロ・ダンス・パートのタイミングを間違えたり、三ノ宮ちかが観客から「ぶーちゃん、今日は間違えないで」と言われて苦笑したりというハプニングもさまざまあったが、全体的にはライヴを数多くこなす甲斐もあってか、成長が窺える。この日は通常のVJ担当ホンマカズキが不在で、代わりに清水マネージャーがVJを担当。そのためか、VJで楽しませる比率も高かったような。80年代末~90年代にカラオケボックスでよく見た覚えのある“(間奏40秒)”の文字や告知をそのまま流したりと、良い意味で“緩さ”と“ダサさ”を醸し出したステージ。
 1stフル・アルバム『GUSTO』の好アクションもあり、日に日に自信を深めていることもあるのかもしれない。少しのことでは慌てなくなったところを見ると、ステージ度胸も備わってきたのだろう。『GUSTO』のリード曲「No1 Sweeper」の破壊力はこれまで随一のものともいえるし、“楽曲派”と呼ばれてきた彼女らの幅を広げる楽曲のヴァラエティの豊富さもリリースするたびに備わっている。だからこそ言いたいのは、やはりパフォーマンス、特に歌唱力の上達と安定性だ。この日は悪くなかったので、これを継続して欲しいところ。

 アンコールの声に応えてステージインした6人。出てきたのはいいが、何をやるのか聞かされてないとモジモジしていたところで、後方にいたVJ担当の清水マネージャーから“ヤメナイデー!!”の声と同時に「YA・ME・TE!」がスタート。このファンキーな楽曲に後方にいたAFRO PARKERの面々(特にアフロヘアのサックスのブブゼラ)が“いい!いい!”を連発していたことからも、彼女らの楽曲の良さは感じられたのではないかと思う。


◇◇◇


【give me wallets】


【AFRO PARKER】


【blue marble】
01 未明☆戦争
02 空、緑
03 boy MEETS girl
04 super star shooter
05 あんのうん
06 Woman(Original by PSY・S)
07 prince of modern

【Especia】
00 Intro
01 トワイライト・パームビーチ
02 きらめきシーサイド(va Bien remix)
03 嘘つきなアネラ
04 saxフィラー
05 No1 Sweeper(extended ver)
06 海辺のサティ(extended ver)
≪ENCORE≫
07 YA・ME・TE!


◇◇◇

give me wallets - In My Dreams



ちょっとOrlandに通じるところもあっていいかも知れない。Paris Matchとか。


AFRO PARKER - Cosmic Dance




blue marble - 未明☆戦争




Especia - No1 Sweeper



Especia - くるかな


こちらは深夜族な人ならツボにハマること間違いなしの「くるかな」のPV。ラストが秀逸。(笑)












 

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