原発問題

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動燃裏工作部隊「K機関」を暴く ※13回目の紹介

2015-01-22 22:00:00 | 【原子力ムラの陰謀】

*『原子力ムラの陰謀』著者:今西憲之

第2章 動燃裏工作部隊「K機関」を暴く」を複数回に分け紹介します。13回目の紹介


原子力ムラの暗部を刻銘に記録に遺し、その男は逝った-

1995年12月8日、「夢の原子炉」と言われた

高速増殖炉「もんじゅ」でナトリウム漏れ事故が発生。

事故をめぐる”隠蔽”が次々と発覚する中、

一人の「国策会社」幹部が突如、命を落とした。

死の謎を解く鍵は、遺された膨大な資料のみ。

そこには原子力ムラが行ってきた”裏工作”の歴史が、

あまりにも生々しく記録されていた。

(P3「まえがき」から)

「『もんじゅ事故』で謎の死を遂げた西村成生さんが残した内部資料があるらしい」

 2012年冬、はじめにその話を聞いた時は、ここまで深くその資料と付き合うことになるとは想像もしていなかった。

  「西村ファイル」と名づけた資料の山を読み進めるうち、取材班は何度も我が目を疑った。国の特殊法人であるはずの動力炉・核燃料開発事業団(動燃=当時) が地域住民や職員の思想・行動を徹底的に調べ上げ、「洗脳」「工作」といった言葉が頻繁に飛び交う。そして、あまりに不自然な西村氏の死-。「原子力ム ラ」の異常な体質が、次々と浮かび上がってきたのである。

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**『原子力ムラの陰謀』著書 「第2章 動燃裏工作部隊「K機関」を暴く」の紹介

前回の話:動燃裏工作部隊「K機関」を暴く ※12回目の紹介

◎動燃下請け会社の社長は地元村長

 動燃が仕掛けた地元政財界への”工作”は、これだけではなかった。

 メモの中には、資金を経由させる「トンネル企業」のような役割で「人形原産」という会社が出てくる。

 この「人形原産」とは、いったい何なのだろうか。

 所在地を調べると、旧動燃・人形峠事業所(現・JAEA人形峠環境技術センター)と同じ敷地内にある「人形峠原子力産業株式会社」だということがわかった。

 会社の登記簿を確認すると、その事業内容は、事業所の警備や周辺整備、公用車の管理運営などを行う動燃の”下請け会社”的な性格が強く、「目的」の項目には<建設工事および補修工事(ただし日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターと契約する工事に限定する。)>とまである。

 章の冒頭に登場したX氏は、この謎の会社についてこう説明した。

 「そりゃ、地元で仕事があったほうがいいでしょう。原子力事業の中心的、技術的なことはできないが、清掃業務だとか弁当の手配、車の運転とかをする。実質的に上斎原村の村営企業ではないかって?そうですね。こういう会社があったほうが村も動燃もいろいろな面で助かりますから」

※続き「第2章 動燃裏工作部隊「K機関」を暴く 」は、1/23(金)22:00に投稿予定です。


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