ＴＰＰ５つの要点

　ＴＰＰについて５点ほどに絞って自分の考えを整理しておきたい。

１．ＴＰＰ参加表明が何故残念なのか
２．ＴＰＰ既定路線の可能性
３．場合によっては悪くないＴＰＰという選択肢
４．アメリカが既に譲歩している点
５．元々ＴＰＰ参加を公約化してしまったのは菅直人

　この５点である。

【ＴＰＰ参加表明が何故残念なのか】
　以前から主張している通り、日本の政治は米中のパワーゲームの場である。
　俺は、ＴＰＰに反対するわ、中韓を徹底的に無視して極力関わらんわな安倍総理を見て、ついに日本は、日本人の為の政治が始めたのだと思ったのだけど、所詮パワーゲームの場であったんだなぁという。仇花だったわ。
　中韓寄りから米に振り子が振れただけか…。

【ＴＰＰ既定路線の可能性】
【読売】首相、ＴＰＰへ奔走…決断にのけぞった麻生氏
http://news.livedoor.com/article/detail/7505133/

のけぞった麻生氏は「首相がそう言うなら……（支持する）」と答えるのが精いっぱいだった。

麻生氏は当時の野田首相に電話し、「ＴＰＰをやってくれ。それがあなたの最後の仕事だ」と迫った。

　とまあ、こんな見てきたようなやりとりがあったらしい。
　ＴＰＰについては本当に信用できない日本メディア（特に産経と読売）だが、もしこれが事実であれば、麻生氏や安倍氏は「やりたくないけどやらざるをえない」と考えているらしい事が伺える内容となっている。
　アベノミクスへの支持を取り付ける取引もあったかもしれないし、避けては通れない条件だった…かもしれない。国益を踏まえ、本当に日本を経済侵略から守ってほしいと思うんだが…。日米修好通商条約（聖域なき関税撤廃）と領事裁判権（ＩＳＤ条項）じゃねぇか。戦わずしてなんとやらな気が。

【場合によっては悪くないＴＰＰという選択肢】
　日本は元々、中韓によって搾取されている中にいた。ＩＳＤ条項よりも、日韓の反日暴動やこないだの仏像に代表される愛国無罪の方が余程深刻だし、グローバルスタンダードを煽り立て、中韓の安い労働力が大量に日本に流入した経緯を考えれば、その被害状況はＴＰＰに似ているかＴＰＰより苛烈であると思う。
　現在の安倍政権の状態を考えると、日本の売り先が中韓から米に変わった感じではなかろうか。これは、中韓が一番酷い売り先であり、反日がないだけマシなロシアとを比較すれば、米露中韓で米が一番マシであるという見方もある。

　ただ、最悪のパターンとしては、米中双方に食い物にされる事態なんだどな。今のところ、安倍総理にその意図はなさそう。無事に中韓の排斥が進めばいいなぁ。

【アメリカが既に譲歩している点】
　野田政権が「聖域なき関税撤廃を前提にしないと交渉にすら参加できない」と、最初から丸裸でないと参加させてもらえなかったＴＰＰだが、安倍政権は「全ては交渉の中で」と言われている。この時点で多少の譲歩がある。
　ただ、交渉する意味のない野田政権よりハードルをさげ、カモネギを誘ったとも言えるんだけどね。
　どのみち、日本はどの陣営に招かれても全世界が日本をカモネギとしか見ていないので、アメリカが一番マシ。様々な意味で。

【元々ＴＰＰ参加を公約化してしまったのは菅直人】
　「平成の開国」とか抜かして、一番初めにこの話に飛び乗ってしまったアホはこのゴキブリである事を、日本人は決して忘れてはならぬと思う。現在、あのアホの負の遺産の整理中なのである。
　日本史上最悪の総理であったわ。


　以上５点である。
　なお、このＴＰＰ参加表明という巨大なマイナスがあってもなお、現在日本には、安倍自民党以上の選択肢は存在していないという悲しい現実を断言しておく。
　民主党や維新の会と比べれば、１００倍マシであろう。



TPP亡国論 (集英社新書)