ナイキフェイバーの13牝(シルク)その１

チーム・ノーマン13頭目(13年産７頭目、13年産シルク４頭目)の出資馬。

以前にナイキフェイバーの13について書いたエントリー
シルクHC募集予定馬(６)～３ナイキフェイバーの13牝

ナイキフェイバーの13牝
１口７万円／総額3500万円
関東・尾関知人厩舎予定
父ディープインパクト
母父Favorite Trick

出資した理由は、募集時と比べて馬体が締まって競走馬らしく良化したし、坂路調教の動きがキビキビしていて好感を持ったから。
ここでは、血統・配合面を見ていく。

本馬の配合の累代は、ディープ×Favorite Trick×Saratoga Six×Wise Exchange。
Promised Land5S×5D。

母13歳時の産駒。
母は米国産で３勝馬(芝２勝・ダ１勝)。勝ち距離は1200ｍ。

母の血統を見ると、パワー型のスプリンター。ディープに合うかもしれないが、ダート向きのパワー型過ぎる気もする。

４歳の半兄ナイフリッジ(父デュランダル)について、血統屋の望田潤氏は「デュランダル×Favorite Tri ck(父Phone Trick)×Saratoga Six(父 Alydar)の字面は、ダ1400mをうなりながら先行するイメージ」と書いている。

やっぱり母の血統はパワー型のスプリンターで間違いない。５代アウトクロス。
だから、本馬が芝で走るにはディープの助けが必要だ。むしろ、ディープ頼みだ。

ディープは産駒に小柄で細身の体型を伝えるので、母から筋肉量を増やす要素を取り込みたい。
スプリンターは往々にして筋肉質。母は462kgでデビューし、460～480kgで競馬した。

本馬は最新更新で431kg。馬体重に関して懸念はあるが、元々450kgくらい有ったから、何とかここら辺でキープしてくれることを願っている。
母から筋肉を受け継いでいてくれると良いんだが。

母父Favorite Trickは、２歳時８戦８勝で米年度代表馬、米２歳牡馬チャンピオン。早熟馬だったよう。
スピードと早熟性を伝えると思うので、早期デビューも想定しての出資。
しかし、スケール感や底力に欠ける印象はどうしても持ってしまう。

Clever Trick―Phone Trick―Favorite Trickの父系はNearcticからの分枝で、
Clever Trickの父IcecapadeはNorthern Dancerと3/4同血の間柄。
Northern Dancer系の活躍・繁栄の影に隠れた父系。

父内のNorthern Dancerとニアリークロスを作るが、影響力のあるものではない。
また、母がNorthern DancerもMr.Prospectorも持っていないのがどうか？

血統表をもう少し見てみると、母父Favorite Trickには、柔らかさを増す「NasrullahとPrincequilloの組み合わせ」が入る。
これは父内のHaloやSir Gaylordと呼応するのだが、父ディープはしなやかで柔らかな体質を産駒に伝えるので、母にはナスキロ血脈は要らないかもしれない。

ただし、母にはLa Troienneが３本見えて、Favorite Trick内にもしっかり入っているので、いわゆる「ナスキロラトロ」になって効果的かもしれない。
母にはLa Troienne由来のパワーが伝わっているはず。

母母父はAlydar直仔のSaratoga Six。
ここがMr.Prospector系ならば、いわゆる「サンデー＋Mr.Prospector＋War Admiral＋La Troienne」の成功配合が成立した。
それがAlydarだから、ダートっぽい。

ディープ産駒で母がAlydarを内包する活躍馬には、ジェンティルドンナやミッキーアイルが居る。
それらは母がNorthern Dancerのクロスを持っている。
本馬の母がNorthern Dancerを持たないのは気になる。